2004年8月22日(日)配信

IRL第12戦パイクスピーク 高地の激戦でD.マニングが僅差の4位
中盤戦まで首位独走のS.ホーニッシュ Jr.は戦列を去る

4位フィニッシュを果たしたD.マニングのトヨタ・パノスGフォース
4位フィニッシュを果たした
D.マニングのトヨタ・パノスGフォース
 IRLインディカー・シリーズ第12戦の決勝レースが8月22日(日)、米コロラド州コロラドスプリングス近郊にあるパイクス・ピーク・インターナショナル・レースウェイで行われた。
 この1マイル・オーバルはアメリカ中西部を横断するロッキー山脈の南麓に位置し、標高はおよそ1800mもある高地。空気も薄く、エンジンパワーは低下し、ダウンフォースも得にくいなど、セットアップが非常に難しいコースとしても知られている。
 決勝前日には夕方から雨が降り出し、予選がキャンセルされたが、決勝日は朝から快晴。気温28度、湿度37%という高地らしい清々しい気候の下、午後1時30分過ぎに225周の戦いの火蓋が切って落とされた。
 レースは序盤から、チーム・ペンスキーの2台が猛烈な勢いでライバル勢を次々にパスし、65周目には早くも1-2態勢。一時、サム・ホーニッシュJr.の独走状態となる。しかし、158周目の第4ターンで単独スピンを喫し、ウォールに衝突。大事には至らなかったが、無念のリタイア。
 代わって、チップ・ガナッシのダレン・マニングがレース終盤に巧みなピット戦略で一気にトップグループに加わることに成功。その後もトップを追走するもわずかに届かず、4位でチェッカーフラッグを受けた。

D.マニング(チップ・ガナッシ)のコメント:
 4位という結果には非常に満足している。1回目のピットストップの給油の際にトラブルに見舞われ、レース序盤で早くも周回遅れになってしまった。そのため、我々はピットタイミングをずらす作戦を取ることにした。それが見事に成功し、レース終盤には上位ポジションを取り戻すことが出来た。最後の再スタートからは、いいバトルができ4位までポジションアップすることに成功した。この結果は、チーム全員が最後まで決して諦めずにハードな仕事をしてくれたおかげだ。

高木虎之介(モー・ナン・レーシング)のコメント:
 このレースからチーフエンジニアをチーム・オーナーのモーリス・ナンと、サブエンジニアだった岩下喜博さんに変更してもらうことになったが、残念ながら状態は改善されなかった。レース中には何度もスピンをしそうになるほどで、これ以上の走行は困難と判断し、残念ながら101周目にレースを諦めざるを得なかった。あらゆることを試してはいるが、明るい方向性が見出せない。しかし、諦めずにとにかくチームが一丸となってハードに仕事をしていくしかない。

リザルト

決勝結果
順位No.ドライバーエンジンシャシーチームLapタイム/差ST
127D.フランキッティホンダダラーラアンドレッティ・グリーン22501:34:56.91564
25A.フェルナンデスホンダパノスGフォースフェルナンデス2252.24297
326D.ウェルドンホンダダラーラアンドレッティ・グリーン2252.65872
410D.マニングトヨタパノスGフォースチップ・ガナッシ2252.92778
511T.カナーンホンダダラーラアンドレッティ・グリーン2257.51521
63H.カストロネベストヨタダラーラペンスキー22510.75415
158S.シャープトヨタダラーラケリー2214 Laps19
186S.ホーニッシュ・Jr.トヨタダラーラペンスキー15768 Laps9
1912高木虎之介トヨタダラーラモー・ナン101124 Laps17
201S.ディクソントヨタパノスGフォースチップ・ガナッシ93132 Laps10
2114A.J.フォイト4世トヨタダラーラAJフォイト・エンタープライズ53172 Laps21
ドライバーズポイント
順位ドライバー名エンジンポイント
1位T.カナーンホンダ463
2位B.ライスホンダ395
3位D.ウェルドンホンダ381
4位H.カストロネベストヨタ326
6位S.ホーニッシュ・Jr.トヨタ295
10位D.マニングトヨタ268
11位S.ディクソントヨタ255
14位S.シャープトヨタ205
15位高木虎之介トヨタ199
18位A.J.フォイト4世トヨタ171
マニュファクチャラーズポイント
順位エンジンポイント
1位ホンダ117
2位トヨタ83
3位シボレー64