IRL第3戦 インディカーシリーズ初のロードコース戦は波乱の展開
F1経験を活かし首位快走のR.ブリスコは初優勝目前で無念の接触

首位を快走するも初優勝目前で無念の接触に終わったR.ブリスコ
IRLインディカー・シリーズ初のロードコースでの開催となった第3戦の決勝レースが4月3日(日)、フロリダ州セント・ピーターズバーグ市街地特設コースで行われた。前戦フェニックスでS.ホーニッシュJr.が優勝を果たしたチーム・ペンスキーは、もともとロードレースを得意とするH.カストロネベスがプラクティス初日からベストタイムをマークするなど好調。
1台ずつ、1ラップのみのアタックのあと、上位6台による混走で行われた予選では、H.カストロネベスは2番手、そして、生粋のオーバル・スペシャリストであるS.ホーニッシュJr.も6番手のスターティング・ポジションを獲得した。
南国を思わせる好天に恵まれた日曜日の午後3時45分、100周の決勝レースがスタート。今回の本命と思われていたH.カストロネベスは、13周目に周回遅れと接触、リタイアを喫した。
一方、3台出場のチップ・ガナッシ・レーシングは最初に出されたフルコース・コーションの際にD.マニングとR.ブリスコの2台をピットインさせず、2ストップ作戦に賭け、これが奏功し、F1経験を活かしたR.ブリスコはデビュー3戦目にして、終盤トップに立ち、トータル43周にも渡って首位を快走。
しかし、初優勝目前であった残り8周、激しいバトルの末に他車と接触、無念のリタイア。結局、トヨタエンジン搭載車の最上位は僚友のS.ディクソンの6位であった。
S.ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)のコメント:
チームは見事な仕事ぶりで素晴らしいクルマに仕上げてくれた。しかし、今日のピットインでのギャンブルは報われなかった。タイヤが冷えている時には強いアンダーステアに悩まされ、タイヤをできる限り交換しないで使い続けた。このため、最後のスティントは特に難しかった。終盤、D.マニングと争っているときに、もう一台加わって激しいバトルとなり、接触して後退を余儀なくされた。あれがなければもっと良い順位でフィニッシュできたと思うと、少し残念だ。
R.ブリスコ(チップ・ガナッシ・レーシング)のコメント:
我々は、本当に素晴らしいレースをすることが出来た。週末はずっと苦しみ続け、予選では何とか10番手に入れた状態だったのだが、チームの仕事は素晴らしく、決勝での私のクルマはパーフェクトだった。完璧な作戦、完璧なピットストップでレースをリードし続け、優勝に向かって戦えたことは素晴らしい。結果には失望しているが、これもレースだ。
リザルト
決勝結果 |
順位 | No. | ドライバー | エンジン | シャシー | チーム | Lap | タイム/差 | ST |
1 | 26 | D.ウェルドン | ホンダ | ダラーラ | アンドレッティ・グリーン | 100 | 02:09:54.1074 | 9 |
2 | 11 | T.カナーン | ホンダ | ダラーラ | アンドレッティ・グリーン | 100 | 1.4577 | 3 |
3 | 27 | D.フランキッティ | ホンダ | ダラーラ | アンドレッティ・グリーン | 100 | 4.9315 | 4 |
4 | 7 | B.ハータ | ホンダ | ダラーラ | アンドレッティ・グリーン | 100 | 18.9926 | 1 |
5 | 17 | V.メイラ | ホンダ | パノス | レイホール・レターマン | 100 | 19.8502 | 12 |
6 | 9 | S.ディクソン | トヨタ | パノス | チップ・ガナッシ | 100 | 20.2363 | 11 |
8 | 83 | P.カーペンティア | トヨタ | ダラーラ | チーバー | 100 | 51.6079 | 14 |
9 | 10 | D.マニング | トヨタ | パノス | チップ・ガナッシ | 99 | 1 lap | 16 |
10 | 51 | A.バロン | トヨタ | ダラーラ | チーバー | 99 | 1 lap | 13 |
14 | 33 | R.ブリスコ | トヨタ | パノス | チップ・ガナッシ | 91 | 9 laps | 10 |
15 | 6 | S.ホーニッシュ・Jr. | トヨタ | ダラーラ | ペンスキー | 85 | 15 laps | 6 |
19 | 20 | E.カーペンター | トヨタ | ダラーラ | ヴィジョン | 32 | 68 laps | 19 |
20 | 3 | H.カストロネベス | トヨタ | ダラーラ | ペンスキー | 12 | 88 laps | 2 |
21 | 14 | A.J.フォイト4世 | トヨタ | ダラーラ | AJフォイト・エンタープライズ | 11 | 89 laps | 21 |
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ドライバーズポイント |
順位 | ドライバー名 | エンジン | ポイント |
1位 | D.ウェルドン | ホンダ | 134 |
2位 | T.カナーン | ホンダ | 110 |
3位 | S.ホーニッシュ・Jr. | トヨタ | 105 |
4位 | H.カストロネベス | トヨタ | 82 |
7位 | D.マニング | トヨタ | 74 |
9位 | P.カーペンティア | トヨタ | 72 |
10位 | A.バロン | トヨタ | 61 |
11位 | S.ディクソン | トヨタ | 60 |
14位 | A.J.フォイト4世 | トヨタ | 50 |
19位 | R.ブリスコ | トヨタ | 43 |
20位 | E.カーペンター | トヨタ | 38 |
22位 | P.ダナ | トヨタ | 32 |
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マニュファクチャラーズポイント |
順位 | エンジン | ポイント |
1位 | ホンダ | 27 |
2位 | トヨタ | 24 |
3位 | シボレー | 15 |
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波乱のレースでトヨタ勢最上位に入ったS.ディクソン