2013年6月23日(日)配信

ル・マン24時間レース。長丁場へと午後3時にスタート。
4時間経過時点でトヨタ・レーシングは3位、5位を走行中。

6月22日(土)90周年を迎えたル・マン24時間レースが決勝日を迎えた。伝統のル・マン式にならって斜めに並べられたグランドスタンド前からフォーメーションラップを開始した56台のレースカーは、午後3時に長い24時間レースへのスタートを切った。

スタートの30分ほど前から強い風に煽られる横殴りの雨が降り始めたが、2台のTS030 HYBRIDはスリックタイヤでレースをスタート。その後、雨は止み、路面は乾いていったが、コースの一部で一時的に降雨があるなど、激しく天候の変化する難しいコンディションとなった。

#8をアンソニー・デビッドソン、#7はニコラス・ラピエールがスタートを担当し、4番手、5番手グリッドからスタートを切ったTS030 HYBRIDは、#7が1周目に2位までポジションアップ。#8も2周目に3位へと浮上し、序盤、TS030 HYBRIDは2−3位で首位争いを展開した。

その直後、レース開始から僅か10分ほどで、GTクラスの車両が激しくクラッシュし、セーフティカーが導入。破損したガードレールの修復のため、セーフティーカーランは約1時間にも及び、11周目に再スタートが切られた。

#8はアンソニー・デビッドソンが4スティントを担当。スタート時に装着したスリックタイヤのまま、4スティントを走りきり、50周目にセバスチャン・ブエミへと交代した。

#7はニコラス・ラピエールが2スティント目に5位へと後退。2回目のピットストップ時に、ドライ用のタイヤからインターミディエイトタイヤに交換した。その後のスティントで、#7は燃料系のトラブルに見舞われたが、すぐに回復し、それまでと同様のラップタイムで周回を続け、ニコラス・ラピエールが4スティントを走行。51周目にアレックス・ブルツへとドライバーチェンジを行った。

スタートから4時間を経過した午後7時の時点で、2台のTS030 HYBRIDは、セバスチャン・ブエミがドライブする#8が3位、アレックス・ブルツの#7が5位につけ、順調に走行を続けている。

木下美明 チーム代表:
レース序盤でアクシデントに見舞われた#95 アストンマーチンチームのアラン・シモンセン選手の訃報を受け、ご家族、ご友人、そしてチームメイトの皆様に心から哀悼の意を表します。

TS030 HYBRID #7
(アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール/中嶋一貴)
1時間経過時点(ニコラス・ラピエール):2位
2時間経過時点(ニコラス・ラピエール):2位
3時間経過時点(ニコラス・ラピエール):5位
4時間経過時点(アレックス・ブルツ):5位

ニコラス・ラピエール #7:
レース開始からコースが完全にドライではなく、周回毎に路面コンディションが変わった。我々の競争力は十分に高いと思う。レースはタフなものになるだろう。天候の予測は困難だが、ペースは順調で、燃費も良い。長いレースになるだろう。

TS030 HYBRID #8
(アンソニー・デビッドソン/ステファン・サラザン/セバスチャン・ブエミ)
1時間経過時点(アンソニー・デビッドソン):3位
2時間経過時点(アンソニー・デビッドソン):3位
3時間経過時点(アンソニー・デビッドソン):4位
4時間経過時点(セバスチャン・ブエミ):3位

アンソニー・デビッドソン #8:
めまぐるしく天候が変わるため、全てが困難になっている。ベストを尽くしてTS030 HYBRIDをコース上に留めながらも、良いペースを守るようアタックしている。スリックタイヤでの、雨の中のドライブはタフで、私がこれまでに経験してきた中でも、最もハードなドライビングの一つだった。しかし、ピットストップでのタイムロスを考え、そのまま走らざるを得なかった。