2013年6月23日(日)配信

ル・マン24時間レース 21時間経過。残り3時間。
トヨタ・レーシングは2位、3位で終盤戦へ。

24時間にわたる長い戦いも、残すところ3時間となった。雨粒が落ちてきたかと思えば、まもなく日差しが照るという、非常に難しいコンディションの中、2台のTS030 HYBRIDは2位、3位という好ポジションで上位争いを展開。3時間後に迫った24時間を締め括るチェッカーフラッグへ向け、激しく上位争いを続けている。

TS030 HYBRID #7
(アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール/中嶋一貴)
19時間経過時点(中嶋一貴):3位
20時間経過時点(中嶋一貴):3位
21時間経過時点(中嶋一貴):3位

3位を走行していたアレックス・ブルツが、2度のセーフティカー導入による遅れを迅速に取り戻した後、午後9時過ぎに262ラップを数えたところで、同一ラップで追うライバルから3位のポジションを守るべく、中嶋一貴が#7に乗り込んだ。最初のスティントでは、センサーが左リアタイヤのスローパンクチャーを示したため、予定外のピットインでタイヤ交換を余儀なくされた。まもなく短時間ながら雨に見舞われ、難しいコンディションの中、スリックタイヤで走行。その後、他車の大きなアクシデントにより、このレース10度目となる長いセーフティカー導入となった。2スティント目には、再び雨に見舞われ、ウェット状態となったダンロップコーナーで縁石に乗り上げスピン。20秒をロスしたが、無事コースに復帰した。

アレックス・ブルツ #7:
4時間近い、長い走行となったが、自分自身のスティントには満足している。これだけ長時間にわたってレースカーをドライブすると、疲労を感じることもあるが、そのためにトレーニングを積んで来ている。担当したスティントの序盤は、ウェットコンディションをスリックタイヤで走る必要があり、非常にトリッキーだったが、次第にリズムを掴めた。何度かセーフティカーが入り、いくつかの小さなトラブルもあった。路面グリップは完璧とは言えず、ラップタイムを詰めて行くのは困難だったが、ここル・マンではそういうこともままある。

TS030 HYBRID #8
(アンソニー・デビッドソン/ステファン・サラザン/セバスチャン・ブエミ)
19時間経過時点(ステファン・サラザン):2位
20時間経過時点(ステファン・サラザン):2位
21時間経過時点(アンソニー・デビッドソン):2位

ステファン・サラザンの#8 トヨタTS030 HYBRIDは、ピットストップを前にセーフティカーが導入されたことで、3位を走る#7を1周引き離した。しかし、昨夕と同様、ステファン・サラザンと#8はセーフティカーの後ろに付くためにピットレーン出口で待機せざるを得ず、トップから1周遅れることになってしまった。#7同様、雨に見舞われた朝の時間帯でも#8はスリックタイヤで走行、ステファン・サラザンはトップのアウディにプレッシャーをかけ続けた。4時間近くステアリングを握った後、午前11時30分に、そのステアリングをアンソニー・デビッドソンに託した。

ステファン・サラザン #8:
すべてが本当に上手く行っている。このスティントは、セーフティカーが長時間導入されたことで、私にとって、とても長いものとなった。我々はコースにとどまったが、この間に雨に見舞われ、ウェットコンディションはとても難しく、失敗は許されなかった。チームは素晴らしい仕事をこなし、我々は数時間にわたり、激しくプッシュし続けた。このレースが終わるまでは、何が起きてもおかしくないことは、良く分かっている。