WEC第7戦上海6時間レース
トヨタ・レーシングのTS030 HYBRIDは2位フィニッシュ
11月9日(土)に中国の上海国際サーキットで開催された、FIA世界耐久選手権(WEC)第7戦上海6時間レースで、トヨタ・レーシングのTS030 HYBRIDは首位を争いながらも、わずかに及ばず無念の2位という結果に終わった。
アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールのドライブするTS030 HYBRID #7はポールポジションからスタートを切り、順調に首位争いを展開していたが、残り2時間程のところでタイヤのパンクに見舞われてしまった。このアクシデントによるタイムロスを取り戻すべく追い上げた#7だったが、2位でチェッカーを受けた。
アンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミ、ステファン・サラザンが駆ったTS030 HYBRID #8は、ライバルに大差をつけて首位を快走していたが、チェッカーまであと1時間半となった時にサスペンションにダメージを受け、戦線離脱を余儀なくされた。
スタートは#7のラピエールがポジションをキープ。#8のデビッドソンは前を行くアウディにプレッシャーをかけ続けた。
序盤18分間のバトルの末に、デビッドソンは2位を奪取。さらに首位を行く#7との差を詰め、2台のTS030 HYBRIDが周回遅れの現れたコース上で首位争いを繰り広げた。
最初にピットへ向かった#8のデビッドソンは新しいタイヤを有効に使い、数周後にピットインした#7のラピエールをかわし、順位が入れ替わった。
#7はブルツ、#8はサラザンとブエミへとドライバーが交代した後も、2台の順位は変わらないまま周回が重ねられていった。
レースが最後の3分の1に入ったところで、#7は不運にも左リアタイヤのパンクに見舞われた。タイヤ交換と給油のための規定のピットイン後わずか3周後に予定外のピットイン。このタイムロスが結果に大きく影響することとなった。
それから数分後にはチームをさらなる不運が見舞った。デビッドソンがドライブしていた#8がサスペンショントラブルに見舞われ、レースを終えることとなってしまった。
#7は勝利への戦いをあきらめず、残り35分で給油のみのピットイン。ブルツは首位でピットアウトしたが、パンクによる予定外の交換を強いられたタイヤでポジションを守りきることが出来ず、2位でチェッカーを受けた。
TS030 HYBRID #7:
(アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール)
決勝レース:2位(190周:首位と15.374秒差)、ピットストップ8回、最速ラップ:1分49秒383
アレックス・ブルツ #7:
我々にとって残念なレースとなってしまった。パンクのために予定よりも1セット多くのタイヤを使うことになったため、最後のスティントは最適なコンパウンドのタイヤを選択出来ず、厳しい戦いを強いられることはわかっていた。路面の温度がもっと早く低下することを望んでいたが、それは叶わず、追い上げてきたアウディ#1を抑えきることが出来なかった。これもレースだ。努力を続けてくれているチームのおかげで、シーズン終盤に来てパフォーマンスは向上し続けている。我々には再び勝利を挙げられるレースがまだひとつ残っている。
ニコラス・ラピエール #7:
序盤、我々はライバルとの差を大きく広げて首位を争い、燃料戦略も問題なく、順調に戦っていた。周回の序盤でタイヤパンクに見舞われてしまったため、ピットまで戻るのに大きくタイムをロスしてしまった。結局これもレースだということだ。恐らく今週末は、我々にとってパフォーマンスという面ではこれまででもっとも高いレベルにいたと思うが、勝つことは出来なかった。我々にはまだ、バーレーンでそのチャンスがある。
TS030 HYBRID #8:
(アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ/ステファン・サラザン)
決勝レース:リタイア(143周)、ピットストップ6回、最速ラップ:1分49秒106
アンソニー・デビッドソン #8:
無念の一日となってしまった。序盤からレースを支配するという滅多にない状況で、#7がパンクに見舞われるまでは完璧にレースをコントロール下に置いていた。私はセーブしながらのドライブを続けていたが、ターン6でのブレーキング時にサスペンションのどこかが壊れてしまった。ピットへは戻ることが出来たが、修復は叶わなかった。本当に残念だ。我々は間違いなく勝てていたはずだ。モータースポーツでは時々こういう悲劇に見舞われるが、それが今日だとは思わなかった。
セバスチャン・ブエミ #8:
我々はこの週末、素晴らしいパフォーマンスを見せた。トラブルに見舞われるまで、レースの大半をリードした。我々のパフォーマンスは、ハイダウンフォースパッケージを導入して以来、大きな進化を遂げてきたということを間違いなく実証している。トラブルがなければ勝てただろう。とても失望しているが、レースではあることだ。ハードワークを続け、2台体制での参戦で大きな進化を成し遂げてくれたチームに感謝したい。バーレーンではさらなる好結果でシーズンを締めくくれることを望んでいる。
ステファン・サラザン #8:
レース最後の90分を迎えるまでは、素晴らしい週末だった。チームは予選好位置からスタートし、驚くべきペースでレースをリードした。アウディと比較しても、シーズン序盤から見ると非常に大きな進化を遂げている。今日のようにレースをリード出来たのは良かった。トラブルに見舞われたのは残念だが、チームはこの週末、素晴らしい仕事をしてくれた。TS030 HYBRIDは本当に好調で、チームメイトも良くやった。チーム全員が勝利に値する戦いをしてきただけに、勝てなかったのは残念だ。
木下美明 チーム代表:
我々はハイダウンフォースパッケージがレースコンディションでの本当の能力を示せられる今日、この日を待っていた。タイヤパンクのタイミングが悪かった。あのアクシデントがレース序盤に起きていれば、戦略を調整するチャンスもあっただろう。しかし残り2スティントというところで起きてしまったため、損害を最小限にとどめるために出来ることは少なかった。#8のサスペンショントラブルについては現在調査中だが、恐らく序盤他車と接触したときによるものだと思う。最後に、ワールドチャンピオンに輝いたトム(クリステンセン)、アラン(マクニッシュ)、ロイック(デュバル)の3人に祝福を送りたい。彼らはシーズンを通して速く、フェアなライバルだった。
アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールのドライブするTS030 HYBRID #7はポールポジションからスタートを切り、順調に首位争いを展開していたが、残り2時間程のところでタイヤのパンクに見舞われてしまった。このアクシデントによるタイムロスを取り戻すべく追い上げた#7だったが、2位でチェッカーを受けた。
アンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミ、ステファン・サラザンが駆ったTS030 HYBRID #8は、ライバルに大差をつけて首位を快走していたが、チェッカーまであと1時間半となった時にサスペンションにダメージを受け、戦線離脱を余儀なくされた。
スタートは#7のラピエールがポジションをキープ。#8のデビッドソンは前を行くアウディにプレッシャーをかけ続けた。
序盤18分間のバトルの末に、デビッドソンは2位を奪取。さらに首位を行く#7との差を詰め、2台のTS030 HYBRIDが周回遅れの現れたコース上で首位争いを繰り広げた。
最初にピットへ向かった#8のデビッドソンは新しいタイヤを有効に使い、数周後にピットインした#7のラピエールをかわし、順位が入れ替わった。
#7はブルツ、#8はサラザンとブエミへとドライバーが交代した後も、2台の順位は変わらないまま周回が重ねられていった。
レースが最後の3分の1に入ったところで、#7は不運にも左リアタイヤのパンクに見舞われた。タイヤ交換と給油のための規定のピットイン後わずか3周後に予定外のピットイン。このタイムロスが結果に大きく影響することとなった。
それから数分後にはチームをさらなる不運が見舞った。デビッドソンがドライブしていた#8がサスペンショントラブルに見舞われ、レースを終えることとなってしまった。
#7は勝利への戦いをあきらめず、残り35分で給油のみのピットイン。ブルツは首位でピットアウトしたが、パンクによる予定外の交換を強いられたタイヤでポジションを守りきることが出来ず、2位でチェッカーを受けた。
TS030 HYBRID #7:
(アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール)
決勝レース:2位(190周:首位と15.374秒差)、ピットストップ8回、最速ラップ:1分49秒383
アレックス・ブルツ #7:
我々にとって残念なレースとなってしまった。パンクのために予定よりも1セット多くのタイヤを使うことになったため、最後のスティントは最適なコンパウンドのタイヤを選択出来ず、厳しい戦いを強いられることはわかっていた。路面の温度がもっと早く低下することを望んでいたが、それは叶わず、追い上げてきたアウディ#1を抑えきることが出来なかった。これもレースだ。努力を続けてくれているチームのおかげで、シーズン終盤に来てパフォーマンスは向上し続けている。我々には再び勝利を挙げられるレースがまだひとつ残っている。
ニコラス・ラピエール #7:
序盤、我々はライバルとの差を大きく広げて首位を争い、燃料戦略も問題なく、順調に戦っていた。周回の序盤でタイヤパンクに見舞われてしまったため、ピットまで戻るのに大きくタイムをロスしてしまった。結局これもレースだということだ。恐らく今週末は、我々にとってパフォーマンスという面ではこれまででもっとも高いレベルにいたと思うが、勝つことは出来なかった。我々にはまだ、バーレーンでそのチャンスがある。
TS030 HYBRID #8:
(アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ/ステファン・サラザン)
決勝レース:リタイア(143周)、ピットストップ6回、最速ラップ:1分49秒106
アンソニー・デビッドソン #8:
無念の一日となってしまった。序盤からレースを支配するという滅多にない状況で、#7がパンクに見舞われるまでは完璧にレースをコントロール下に置いていた。私はセーブしながらのドライブを続けていたが、ターン6でのブレーキング時にサスペンションのどこかが壊れてしまった。ピットへは戻ることが出来たが、修復は叶わなかった。本当に残念だ。我々は間違いなく勝てていたはずだ。モータースポーツでは時々こういう悲劇に見舞われるが、それが今日だとは思わなかった。
セバスチャン・ブエミ #8:
我々はこの週末、素晴らしいパフォーマンスを見せた。トラブルに見舞われるまで、レースの大半をリードした。我々のパフォーマンスは、ハイダウンフォースパッケージを導入して以来、大きな進化を遂げてきたということを間違いなく実証している。トラブルがなければ勝てただろう。とても失望しているが、レースではあることだ。ハードワークを続け、2台体制での参戦で大きな進化を成し遂げてくれたチームに感謝したい。バーレーンではさらなる好結果でシーズンを締めくくれることを望んでいる。
ステファン・サラザン #8:
レース最後の90分を迎えるまでは、素晴らしい週末だった。チームは予選好位置からスタートし、驚くべきペースでレースをリードした。アウディと比較しても、シーズン序盤から見ると非常に大きな進化を遂げている。今日のようにレースをリード出来たのは良かった。トラブルに見舞われたのは残念だが、チームはこの週末、素晴らしい仕事をしてくれた。TS030 HYBRIDは本当に好調で、チームメイトも良くやった。チーム全員が勝利に値する戦いをしてきただけに、勝てなかったのは残念だ。
木下美明 チーム代表:
我々はハイダウンフォースパッケージがレースコンディションでの本当の能力を示せられる今日、この日を待っていた。タイヤパンクのタイミングが悪かった。あのアクシデントがレース序盤に起きていれば、戦略を調整するチャンスもあっただろう。しかし残り2スティントというところで起きてしまったため、損害を最小限にとどめるために出来ることは少なかった。#8のサスペンショントラブルについては現在調査中だが、恐らく序盤他車と接触したときによるものだと思う。最後に、ワールドチャンピオンに輝いたトム(クリステンセン)、アラン(マクニッシュ)、ロイック(デュバル)の3人に祝福を送りたい。彼らはシーズンを通して速く、フェアなライバルだった。