トヨタレーシング WEC富士6時間耐久レースで1-2フィニッシュ
ホームレース3連覇でル・マン24時間レースの雪辱を果たす
トヨタ・レーシングは、富士スピードウェイで行われたFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦富士6時間耐久レースで1,2位を独占。ホームレースである日本ラウンドで2012年の参戦以来、無敵の3連勝を打ち立てた。優勝はアンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミが駆ったTS040 HYBRID #8。
富士のレースで過去2連勝を挙げているTS040 HYBRID #7は、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、中嶋一貴のドライブで僅差の2位に入った。
2台のTS040 HYBRIDは3位以下のライバルに1周の差を付け、マニュファクチャラーズ選手権でもアウディを逆転、8ポイント差の首位に立った。
ドライバーズ選手権の順位は、勝利を得た#8のアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミがチームメイトで今回欠場したニコラス・ラピエールに26ポイント差を付けてトップ、ラピエールの背後にはアウディ#2のドライバー達が29点差で続いている。
昨年のレースは大雨に祟られて僅か16周で終了したが、今年は天気にも恵まれ、気温は摂氏14度と涼しい気候ではあったが、コース上では熱を帯びた激しい戦いが繰り広げられた。
ポールポジションからスタートを切った#8のブエミは、1コーナーで後続から軽く追突され3位へと後退したが、1000馬力を4輪で駆動するトヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)のパフォーマンスにも助けられ、1周目の間にライバルを抜き返し、首位でストレートへと戻って来た。
中嶋もスタート直後の激しいバトルの中で順位を上げ3位へ躍進。ライバルのポルシェ#20が早めのピットインを行ったこともあり、レース序盤にして2台のTS040 HYBRIDが1-2体制となり、後続との差を広げていった。
スタートからまもなく1時間になろうかというタイミングでチームは1回目のピットストップを行い、#7はサラザン、#8はデビッドソンへとドライバーチェンジ。タイヤも交換し、首位争いに復帰した。
他クラスの車両により混雑したコース上での首位争いを繰り広げながらも、3秒ほどの差で連なったまま周回を重ねた2台のTS040 HYBRIDは、両ドライバー共に2回のスティントを問題なくこなし、3位以下との差を約1周近くまで広げた。
レースが半分ほどを消化したところで、ブエミが#8のコクピットへと戻り、#7もブルツがステアリングを握り、後半戦も2台のTS040 HYBRIDによるレースの支配が続いた。
ライバルに1周以上の差をつけたことで、この週末、最大のポイントを獲得することを目標に、チームは慎重なタイヤ戦略を採り、ドライバーもコース上の周回遅れを用心深くクリアしていった。
その後、#8はデビッドソン、#7は中嶋が再びステアリングを引き継ぎ、さらに、#7は最後の1時間をサラザンへと託し、2台のTS040 HYBRIDは、この週末、富士スピードウェイに集まった5万1千人のファンの前で、1-2フィニッシュという最高の結果でチェッカーフラッグを受けた。
WECは、来月11月にシリーズ終盤の3戦をこなすクライマックスを迎える。11月2日(日)には第6戦上海6時間レース、そして第7戦はバーレーン、最終戦はブラジル・サンパウロで行われる。
木下美明 チーム代表:
ホームレースで1-2フィニッシュを果たしたチームとドライバーを本当に誇りに思う。ここ富士では過去2連勝を挙げているが、今年の勝利は格別だ。多くの人が、ホームレースということに特別なプレッシャーを感じるかと尋ねてきた。しかし、実際には特別なサポートを感じていただけだった。全てのファン、富士スピードウェイの方々、それから今週末にこのような勇気を与えてくれたトヨタの仲間たちに感謝したい。TS040 HYBRIDはこの週末、本当に強かった。この力を今シーズンの残り3レースでも出せるように努めたい。
TS040 HYBRID #7:
(アレックス・ブルツ/ステファン・サラザン/中嶋一貴)
決勝結果: 2位 236周、ピットストップ6回、最高ラップタイム:1分27秒887
アレックス・ブルツ:
ホームレースで1-2フィニッシュ出来たことは本当に素晴らしいし、予想もしていなかった。非常に攻略の難しいコースだが、タイヤの選択とセットアップで課題を上手く克服出来た。これが、今日この結果を得るチャンスになった。このような1-2フィニッシュを果たせ、ファン、トヨタの仲間たち、そしてチームと喜びを分かちあえた。これで絶対の確信をもって、次戦中国に臨める。
ステファン・サラザン:
トヨタとチーム全体にとって輝かしい結果で、本当に素晴らしい。チームは良い仕事をこなし、1,2位独占は最高の戦績だ。2台のTS040 HYBRIDが一緒にゴールを目指し、本当に僅差でレースを終えた。再び表彰台に上れたのは、本当に幸せだ。ここ富士での目標はマニュファクチャラーズ選手権でリードを奪うことだった。今、その目標を達成出来た。ル・マンとオースティンでのフラストレーション後、我々にとって、偉大な結果になった。次なる勝利を目指す。
中嶋一貴:
TS040 HYBRID #8のメンバーを祝福したい。彼らは本当に良い仕事をして、チームにとって最高の結果を得た。マニュファクチャラーズ選手権も素晴らしい結果だ。日本のファンとサポーターの前で勝利することが出来て嬉しい。実はWECでスタートドライバーを担当するのは初めてだった。2台の燃費戦略は異なっており、それをこなすのは若干難しかったが、スタート直後の混乱にも巻き込まれることなく、ペースも良かったと思う。本当に良い一日になった。
TS040 HYBRID #8:
(アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ)
決勝レース:1位 236周、ピットストップ6回、最高ラップタイム:1分27秒815
アンソニー・デビッドソン:
全てが完璧なレースであり、トヨタ・レーシングにとって完璧な週末だった。チームの皆の頑張りで、最強のTS040 HYBRIDと、完璧な戦略、それにピットストップもバッチリ決まった。ホームレースでの1-2フィニッシュ以上に望むものはない。チームにとって、ここ富士での3連覇は格別だ。ドライバーズ選手権でのリードを更に広げ、マニュファクチャラーズ選手権でも首位を奪還したので、チームとしてもこれ以上言うことはない。すべての人々、特に、この週末熱心に応援してくれたトヨタの人たちには特にお礼を言いたい。
セバスチャン・ブエミ:
1-2フィニッシュを成し遂げ、ドライバーとマニュファクチャラーの2つの選手権をリードしながら富士を後にするというのは格別な気分だ。スタートではタイヤを温めるのが少し難しく、そのため激しい戦いにさらされた。最初の周回は大変だったが、その後はレースを制することができた。アンソニーとチームの皆は良い仕事をしてくれた。正直言って、これほどリード出来るとは思わなかったが、これはハードワークの成果だ。今はこの瞬間を味わいたいが、すぐに次のレースへと切り替えなえればならない。今日の戦績はシーズン残りへの良い兆候だ。
富士のレースで過去2連勝を挙げているTS040 HYBRID #7は、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、中嶋一貴のドライブで僅差の2位に入った。
2台のTS040 HYBRIDは3位以下のライバルに1周の差を付け、マニュファクチャラーズ選手権でもアウディを逆転、8ポイント差の首位に立った。
ドライバーズ選手権の順位は、勝利を得た#8のアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミがチームメイトで今回欠場したニコラス・ラピエールに26ポイント差を付けてトップ、ラピエールの背後にはアウディ#2のドライバー達が29点差で続いている。
昨年のレースは大雨に祟られて僅か16周で終了したが、今年は天気にも恵まれ、気温は摂氏14度と涼しい気候ではあったが、コース上では熱を帯びた激しい戦いが繰り広げられた。
ポールポジションからスタートを切った#8のブエミは、1コーナーで後続から軽く追突され3位へと後退したが、1000馬力を4輪で駆動するトヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)のパフォーマンスにも助けられ、1周目の間にライバルを抜き返し、首位でストレートへと戻って来た。
中嶋もスタート直後の激しいバトルの中で順位を上げ3位へ躍進。ライバルのポルシェ#20が早めのピットインを行ったこともあり、レース序盤にして2台のTS040 HYBRIDが1-2体制となり、後続との差を広げていった。
スタートからまもなく1時間になろうかというタイミングでチームは1回目のピットストップを行い、#7はサラザン、#8はデビッドソンへとドライバーチェンジ。タイヤも交換し、首位争いに復帰した。
他クラスの車両により混雑したコース上での首位争いを繰り広げながらも、3秒ほどの差で連なったまま周回を重ねた2台のTS040 HYBRIDは、両ドライバー共に2回のスティントを問題なくこなし、3位以下との差を約1周近くまで広げた。
レースが半分ほどを消化したところで、ブエミが#8のコクピットへと戻り、#7もブルツがステアリングを握り、後半戦も2台のTS040 HYBRIDによるレースの支配が続いた。
ライバルに1周以上の差をつけたことで、この週末、最大のポイントを獲得することを目標に、チームは慎重なタイヤ戦略を採り、ドライバーもコース上の周回遅れを用心深くクリアしていった。
その後、#8はデビッドソン、#7は中嶋が再びステアリングを引き継ぎ、さらに、#7は最後の1時間をサラザンへと託し、2台のTS040 HYBRIDは、この週末、富士スピードウェイに集まった5万1千人のファンの前で、1-2フィニッシュという最高の結果でチェッカーフラッグを受けた。
WECは、来月11月にシリーズ終盤の3戦をこなすクライマックスを迎える。11月2日(日)には第6戦上海6時間レース、そして第7戦はバーレーン、最終戦はブラジル・サンパウロで行われる。
木下美明 チーム代表:
ホームレースで1-2フィニッシュを果たしたチームとドライバーを本当に誇りに思う。ここ富士では過去2連勝を挙げているが、今年の勝利は格別だ。多くの人が、ホームレースということに特別なプレッシャーを感じるかと尋ねてきた。しかし、実際には特別なサポートを感じていただけだった。全てのファン、富士スピードウェイの方々、それから今週末にこのような勇気を与えてくれたトヨタの仲間たちに感謝したい。TS040 HYBRIDはこの週末、本当に強かった。この力を今シーズンの残り3レースでも出せるように努めたい。
TS040 HYBRID #7:
(アレックス・ブルツ/ステファン・サラザン/中嶋一貴)
決勝結果: 2位 236周、ピットストップ6回、最高ラップタイム:1分27秒887
アレックス・ブルツ:
ホームレースで1-2フィニッシュ出来たことは本当に素晴らしいし、予想もしていなかった。非常に攻略の難しいコースだが、タイヤの選択とセットアップで課題を上手く克服出来た。これが、今日この結果を得るチャンスになった。このような1-2フィニッシュを果たせ、ファン、トヨタの仲間たち、そしてチームと喜びを分かちあえた。これで絶対の確信をもって、次戦中国に臨める。
ステファン・サラザン:
トヨタとチーム全体にとって輝かしい結果で、本当に素晴らしい。チームは良い仕事をこなし、1,2位独占は最高の戦績だ。2台のTS040 HYBRIDが一緒にゴールを目指し、本当に僅差でレースを終えた。再び表彰台に上れたのは、本当に幸せだ。ここ富士での目標はマニュファクチャラーズ選手権でリードを奪うことだった。今、その目標を達成出来た。ル・マンとオースティンでのフラストレーション後、我々にとって、偉大な結果になった。次なる勝利を目指す。
中嶋一貴:
TS040 HYBRID #8のメンバーを祝福したい。彼らは本当に良い仕事をして、チームにとって最高の結果を得た。マニュファクチャラーズ選手権も素晴らしい結果だ。日本のファンとサポーターの前で勝利することが出来て嬉しい。実はWECでスタートドライバーを担当するのは初めてだった。2台の燃費戦略は異なっており、それをこなすのは若干難しかったが、スタート直後の混乱にも巻き込まれることなく、ペースも良かったと思う。本当に良い一日になった。
TS040 HYBRID #8:
(アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ)
決勝レース:1位 236周、ピットストップ6回、最高ラップタイム:1分27秒815
アンソニー・デビッドソン:
全てが完璧なレースであり、トヨタ・レーシングにとって完璧な週末だった。チームの皆の頑張りで、最強のTS040 HYBRIDと、完璧な戦略、それにピットストップもバッチリ決まった。ホームレースでの1-2フィニッシュ以上に望むものはない。チームにとって、ここ富士での3連覇は格別だ。ドライバーズ選手権でのリードを更に広げ、マニュファクチャラーズ選手権でも首位を奪還したので、チームとしてもこれ以上言うことはない。すべての人々、特に、この週末熱心に応援してくれたトヨタの人たちには特にお礼を言いたい。
セバスチャン・ブエミ:
1-2フィニッシュを成し遂げ、ドライバーとマニュファクチャラーの2つの選手権をリードしながら富士を後にするというのは格別な気分だ。スタートではタイヤを温めるのが少し難しく、そのため激しい戦いにさらされた。最初の周回は大変だったが、その後はレースを制することができた。アンソニーとチームの皆は良い仕事をしてくれた。正直言って、これほどリード出来るとは思わなかったが、これはハードワークの成果だ。今はこの瞬間を味わいたいが、すぐに次のレースへと切り替えなえればならない。今日の戦績はシーズン残りへの良い兆候だ。