TOYOTA GAZOO Racing
TS040 HYBRIDの最終戦を3位表彰台で締め括る
2015年FIA世界耐久選手権(WEC)が幕を閉じました。TOYOTA GAZOO Racingは最終戦バーレーン6時間レースを3位表彰台で終え、2016年シーズンからの新たな挑戦に向けて準備に入ります。
最後まで気の抜けないレースでしたが、3位に入ったTS040 HYBRID #2号車でステファン・サラザン、マイク・コンウェイと共に自身最後のレースを終えたアレックス・ブルツは、満足げな表情でトロフィーを受け取りました。このレースはブルツにとってTOYOTA GAZOO Racingで走った28レース中12回目の表彰台でした。その12回の表彰台には5回の優勝も含まれています。
アレックス・ブルツは1991年にレースを始め、以来素晴らしい成績を収めて来ました。その輝かしいキャリアの中には、2度のル・マン24時間レース優勝、そして12年にも及ぶF1レースドライバー、テストドライバーの実績があります。TOYOTA GAZOO Racingはブルツのこれまでの活躍に感謝し、彼の第2の人生の挑戦にエールを送りたいと思います。
最後まで激しい戦いが続けられた6時間に及ぶレースでは、ライバルがトラブルに苦しむ中、高い信頼性を武器にTS040 HYBRID #2号車が3位表彰台に、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴の#1号車も4位に入りました。
レースは午後3時にスタートを切り、#1号車はブエミが、#2号車はブルツがドライブ、それぞれ5位、6位を走行していましたが、レース開始30分頃ポルシェの1台がピットへ入り、2台のTS040 HYBRIDはひとつずつ順位を上げました。
スタートから2時間半が経過した頃、中嶋一貴の駆る#1号車がLMP2クラスの車両と接触、フロントカウルの交換を強いられました。その結果、#2号車が#1号車の前に出ることになりました。さらに、レースの折り返し地点を過ぎた頃、2位を走っていたアウディの1台がピットへ入り15分間を費やしました。その結果、2台のTS040 HYBRIDは3位、4位に順位を上げ、表彰台獲得の可能性が高まりました。
ゴールまで2台のTS040 HYBRIDは非常に力強く、安定したレースを展開しましたが、最後まで#1号車が#2号車をプッシュし続けました。誰もがひとつでも上の順位を狙うレースでは、例えチームメイト同士でも同様で、手を抜くことはありませんでしたが、その結果、#2号車は見事に3位表彰台を獲得、#1号車は僅かな差で4位に甘んじました。
レースは俊足を誇ったポルシェ#18号車が優勝、同チームの#17号車に乗るブレンドン・ハートレー/マーク・ウェバー/ティモ・ベルンハルトが新しいドライバーズ・チャンピオンに輝きました。1年前にデビッドソンとブエミが獲得した栄光を、今年はポルシェチームのドライバーが引き継ぎました。彼らには祝福の言葉を贈ります。
長いシーズンを終え、トヨタはマニュファクチャラーズ選手権3位を獲得、デビッドソンとブエミがドライバーズ選手権5位、ブルツとサラザン、コンウェイが6位にランクされました。この5人の得点はまったく同じですが、#1号車が上位入賞の回数が多いことで順位に差が付きました。中嶋は怪我のためにスパのレースを欠席したため、選手権7位でした。
今日のバーレーン6時間レースで、TS040 HYBRIDはその役目を終えることになりました。2シーズンに渡って16レースを戦い、優勝5回、表彰台獲得14回の大記録を残しました。その多くは世界チャンピオンに輝いた2014年シーズンに打ち立てたものです。2016年シーズンに向けては、現在後継車を開発中です。3月にポールリカールで行われるプロローグ・テストがお披露目となりますが、それに先駆けて1月から本格的なテストに入ります。
2016年シーズンもTOYOTA GAZOO Racingへの皆様の声援をよろしくお願いします。
佐藤俊男 チーム代表:
最後にまた表彰台獲得が出来、とても嬉しく思います。厳しいシーズンをこうして終わることが出来たことは、来シーズンへの準備に一層の励みとなります。そして今回はアレックスが引退となる特別なレースでしたが、とても良い形で彼のレース人生を締め括ることが出来ました。彼のチームへの多大な貢献に、改めて感謝したいと思います。また、今日のこの成績のために完璧に仕事をこなしてくれたチーム全員に感謝しています。そして最後に今年一年応援して頂いたファンの皆様に心から感謝申し上げます。
TS040 HYBRID #1号車:
(アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
決勝レース: 4位 196周、ピットストップ6回、グリッド:5番手
最高ラップタイム:1分44秒314
アンソニー・デビッドソン:
厳しいシーズンを通じ、非常に頑張ったチーム全員へのご褒美ともいうべき表彰台で終わることが出来て本当に良かったと思います。今年、私のどんな要求にも応えてくれたチームクルーの全員に感謝しています。特にアレックスが最後のレースで表彰台に上がれたのはとても嬉しく思います。彼のこれからの新たな仕事に、敬意を表し期待をします。我々はベストを尽くしましたが、今日は我々#1号車の日ではなかったことが心残りです。
セバスチャン・ブエミ:
#2号車は表彰台を獲得出来て、本当に良かったと思います。一方我々は、満足の行かないレースでした。我々も表彰台に上がれると思っていましたからなおさらです。速さはありましたが、上手く結果に繋がりませんでした。アレックスが最後のレースを表彰台で終えられたのはとても嬉しく思います。このことはチームのモチベーションにとって良いことですし、来年は必ずもっと強くなって戻って来ます。
中嶋一貴:
個人的には非常に難しいレースでした。私は最初のスティントでLMP2車両と接触し、結局それで表彰台を逃すことになってしまいました。しかし、2度目のスティントでは再び戦えるようになったのが嬉しかったです。今年1年のチームクルーの努力には本当に感謝しています。チームとして、特にアレックスが再び表彰台に戻れたことを本当に喜んでいます。タフな1年でしたが、来年は必ず反撃に転じます。
TS040 HYBRID #2号車:
(アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
決勝レース: 3位 164周、ピットストップ6回、グリッド:6番手
最高ラップタイム:1分44秒793
アレックス・ブルツ:
ライバルがトラブルに見舞われたという幸運はありますが、我々はミス無くレースを戦い、私にとっての最後のレースで3位フィニッシュが出来ました。最後までチームメイトとのぎりぎりのバトルを、ドキドキしながらピットで見守っていました。共に戦い続けて来たチームとの最後のレースを表彰台で終えることが出来、とても幸せです。ポルシェチームのドライバーとマニュファクチャラー両タイトル獲得を祝福します。彼らは今年、シリーズのレベルをさらに向上させましたが、トヨタの反撃を願っています。この数年、TOYOTA GAZOO Racingは私にとって家族のようなものでした。必ず再び選手権争いで上位に復帰してくれるはずです。来年への戦いはもう始まっています。
ステファン・サラザン:
今日はちょっとした幸運により表彰台に上ることが出来ましたが、レースを楽しみ、チームにとっても素晴らしい結果となりました。我々は決して諦めることなく、メカニック、エンジニア、そしてドライバーの全員がずっと全力を尽くして来ました。冬のオフシーズンで、我々は強さを取り戻すべく多くの作業をすることになると思いますが、きっと強くなって戻って来ます。TOYOTA GAZOO Racingでずっと一緒のチームで戦って来たアレックスにはとても感謝しています。彼と同じ車両で戦うのは素晴らしい経験で、多くのことを学び、楽しい日々でした。素晴らしいチームメイトと共に最終戦を表彰台で終えられて嬉しいです。
マイク・コンウェイ:
表彰台に上り、今大会で引退するアレックスにトロフィーを渡せたことは最高です。厳しいチームメイトとのバトルの一日でした。私はそのバトルを楽しみ、ポジションを守ったままフィニッシュ出来ました。しかし、接近戦でずっとプッシュし続けなくてはなりませんでした。アレックスとステファンも素晴らしい仕事をしてくれました。最高のシーズン締め括りとなり、来年へ向けて、良い励みとなりました。来年はさらに多くの表彰台を獲得したいと思います。来年が楽しみです。
最後まで気の抜けないレースでしたが、3位に入ったTS040 HYBRID #2号車でステファン・サラザン、マイク・コンウェイと共に自身最後のレースを終えたアレックス・ブルツは、満足げな表情でトロフィーを受け取りました。このレースはブルツにとってTOYOTA GAZOO Racingで走った28レース中12回目の表彰台でした。その12回の表彰台には5回の優勝も含まれています。
アレックス・ブルツは1991年にレースを始め、以来素晴らしい成績を収めて来ました。その輝かしいキャリアの中には、2度のル・マン24時間レース優勝、そして12年にも及ぶF1レースドライバー、テストドライバーの実績があります。TOYOTA GAZOO Racingはブルツのこれまでの活躍に感謝し、彼の第2の人生の挑戦にエールを送りたいと思います。
最後まで激しい戦いが続けられた6時間に及ぶレースでは、ライバルがトラブルに苦しむ中、高い信頼性を武器にTS040 HYBRID #2号車が3位表彰台に、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴の#1号車も4位に入りました。
レースは午後3時にスタートを切り、#1号車はブエミが、#2号車はブルツがドライブ、それぞれ5位、6位を走行していましたが、レース開始30分頃ポルシェの1台がピットへ入り、2台のTS040 HYBRIDはひとつずつ順位を上げました。
スタートから2時間半が経過した頃、中嶋一貴の駆る#1号車がLMP2クラスの車両と接触、フロントカウルの交換を強いられました。その結果、#2号車が#1号車の前に出ることになりました。さらに、レースの折り返し地点を過ぎた頃、2位を走っていたアウディの1台がピットへ入り15分間を費やしました。その結果、2台のTS040 HYBRIDは3位、4位に順位を上げ、表彰台獲得の可能性が高まりました。
ゴールまで2台のTS040 HYBRIDは非常に力強く、安定したレースを展開しましたが、最後まで#1号車が#2号車をプッシュし続けました。誰もがひとつでも上の順位を狙うレースでは、例えチームメイト同士でも同様で、手を抜くことはありませんでしたが、その結果、#2号車は見事に3位表彰台を獲得、#1号車は僅かな差で4位に甘んじました。
レースは俊足を誇ったポルシェ#18号車が優勝、同チームの#17号車に乗るブレンドン・ハートレー/マーク・ウェバー/ティモ・ベルンハルトが新しいドライバーズ・チャンピオンに輝きました。1年前にデビッドソンとブエミが獲得した栄光を、今年はポルシェチームのドライバーが引き継ぎました。彼らには祝福の言葉を贈ります。
長いシーズンを終え、トヨタはマニュファクチャラーズ選手権3位を獲得、デビッドソンとブエミがドライバーズ選手権5位、ブルツとサラザン、コンウェイが6位にランクされました。この5人の得点はまったく同じですが、#1号車が上位入賞の回数が多いことで順位に差が付きました。中嶋は怪我のためにスパのレースを欠席したため、選手権7位でした。
今日のバーレーン6時間レースで、TS040 HYBRIDはその役目を終えることになりました。2シーズンに渡って16レースを戦い、優勝5回、表彰台獲得14回の大記録を残しました。その多くは世界チャンピオンに輝いた2014年シーズンに打ち立てたものです。2016年シーズンに向けては、現在後継車を開発中です。3月にポールリカールで行われるプロローグ・テストがお披露目となりますが、それに先駆けて1月から本格的なテストに入ります。
2016年シーズンもTOYOTA GAZOO Racingへの皆様の声援をよろしくお願いします。
佐藤俊男 チーム代表:
最後にまた表彰台獲得が出来、とても嬉しく思います。厳しいシーズンをこうして終わることが出来たことは、来シーズンへの準備に一層の励みとなります。そして今回はアレックスが引退となる特別なレースでしたが、とても良い形で彼のレース人生を締め括ることが出来ました。彼のチームへの多大な貢献に、改めて感謝したいと思います。また、今日のこの成績のために完璧に仕事をこなしてくれたチーム全員に感謝しています。そして最後に今年一年応援して頂いたファンの皆様に心から感謝申し上げます。
TS040 HYBRID #1号車:
(アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
決勝レース: 4位 196周、ピットストップ6回、グリッド:5番手
最高ラップタイム:1分44秒314
アンソニー・デビッドソン:
厳しいシーズンを通じ、非常に頑張ったチーム全員へのご褒美ともいうべき表彰台で終わることが出来て本当に良かったと思います。今年、私のどんな要求にも応えてくれたチームクルーの全員に感謝しています。特にアレックスが最後のレースで表彰台に上がれたのはとても嬉しく思います。彼のこれからの新たな仕事に、敬意を表し期待をします。我々はベストを尽くしましたが、今日は我々#1号車の日ではなかったことが心残りです。
セバスチャン・ブエミ:
#2号車は表彰台を獲得出来て、本当に良かったと思います。一方我々は、満足の行かないレースでした。我々も表彰台に上がれると思っていましたからなおさらです。速さはありましたが、上手く結果に繋がりませんでした。アレックスが最後のレースを表彰台で終えられたのはとても嬉しく思います。このことはチームのモチベーションにとって良いことですし、来年は必ずもっと強くなって戻って来ます。
中嶋一貴:
個人的には非常に難しいレースでした。私は最初のスティントでLMP2車両と接触し、結局それで表彰台を逃すことになってしまいました。しかし、2度目のスティントでは再び戦えるようになったのが嬉しかったです。今年1年のチームクルーの努力には本当に感謝しています。チームとして、特にアレックスが再び表彰台に戻れたことを本当に喜んでいます。タフな1年でしたが、来年は必ず反撃に転じます。
TS040 HYBRID #2号車:
(アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
決勝レース: 3位 164周、ピットストップ6回、グリッド:6番手
最高ラップタイム:1分44秒793
アレックス・ブルツ:
ライバルがトラブルに見舞われたという幸運はありますが、我々はミス無くレースを戦い、私にとっての最後のレースで3位フィニッシュが出来ました。最後までチームメイトとのぎりぎりのバトルを、ドキドキしながらピットで見守っていました。共に戦い続けて来たチームとの最後のレースを表彰台で終えることが出来、とても幸せです。ポルシェチームのドライバーとマニュファクチャラー両タイトル獲得を祝福します。彼らは今年、シリーズのレベルをさらに向上させましたが、トヨタの反撃を願っています。この数年、TOYOTA GAZOO Racingは私にとって家族のようなものでした。必ず再び選手権争いで上位に復帰してくれるはずです。来年への戦いはもう始まっています。
ステファン・サラザン:
今日はちょっとした幸運により表彰台に上ることが出来ましたが、レースを楽しみ、チームにとっても素晴らしい結果となりました。我々は決して諦めることなく、メカニック、エンジニア、そしてドライバーの全員がずっと全力を尽くして来ました。冬のオフシーズンで、我々は強さを取り戻すべく多くの作業をすることになると思いますが、きっと強くなって戻って来ます。TOYOTA GAZOO Racingでずっと一緒のチームで戦って来たアレックスにはとても感謝しています。彼と同じ車両で戦うのは素晴らしい経験で、多くのことを学び、楽しい日々でした。素晴らしいチームメイトと共に最終戦を表彰台で終えられて嬉しいです。
マイク・コンウェイ:
表彰台に上り、今大会で引退するアレックスにトロフィーを渡せたことは最高です。厳しいチームメイトとのバトルの一日でした。私はそのバトルを楽しみ、ポジションを守ったままフィニッシュ出来ました。しかし、接近戦でずっとプッシュし続けなくてはなりませんでした。アレックスとステファンも素晴らしい仕事をしてくれました。最高のシーズン締め括りとなり、来年へ向けて、良い励みとなりました。来年はさらに多くの表彰台を獲得したいと思います。来年が楽しみです。