●「獲得したポイントには自分の分も含まれているはず」
タイムシートの上位に頻繁に名前があがるゾンタ。彼は金曜日の午後、クルマから降りなければならないことが最も辛いという。
「レースドライバーに最後のチェックを任せ、自分はそこから去らなければならないんだ。土曜日以降はレースドライバー自身が、ベストチューニングを探し出していくからね」
もちろん、週末のミーティングにはゾンタも必ず出席する。だが、ヤルノとラルフが土曜と日曜日にサーキットを攻めている時、ゾンタは観客に戻り、彼らの走りを見守らなければならない。
「何もできないということも大変なんだ。もちろん技術的なミーティングには参加するし、インタビューとパドッククラブでのファンサービスも大切だよ。でも何もすることがない時間は好きじゃないんだ。いつも忙しく働くのが好きな性格なんだろうね」
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ファンとの交流もゾンタの大切な仕事のひとつだ。 |
シーズン中はテストとGPの週末が続き、リカルドがリラックスできる時間はそれほどない。それでも彼はF1以外のことも楽しんでいるようだ。
「それほど暇な時間はないけど、モナコのアパートにいる時はトレーニングを楽しんでいるよ。水泳と自転車、そしてランニングをやるんだけど、これは鍛えるためだけじゃなくて、僕の楽しみでもあるんだ。リラックスできるからね」とゾンタ。
スケジュールについてはこんな風に語っている。
「いろんなサーキットでドライブするチャンスがあることは嬉しいし、チームの開発に貢献できることも光栄だよ。でも4日間のテストは長く疲れてしまうこともあるし、移動時間が多いのもちょっと大変かな」
だがゾンタは、自分の役割がパナソニック・トヨタ・レーシングにとって重要であることを理解している。チームの一員として自分の仕事に誇りを持っているからだ。最後に彼はこう語った。
「全力でテストに臨んで、信頼性とパフォーマンスの向上に取り組むのはとても楽しい仕事だ。自分の仕事は成功するために不可欠なものだと思ってる。レースで獲得するポイントは、チーム全体の努力の結晶でもあるんだ。その中には僕の分も含まれているはずさ」
この記事は「OneAim」のバックナンバーに掲載された記事を抜粋し、再構成した
ものです。 |