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toyota-f1.comインタビュー
リカルド・ゾンタが語る“チームの一員として果たすべき役目”
「チームはひとつの家族のようなものだ」
4月10日、富士スピードウェイの一般向けオープニングイベント「リニューアルカーニバル」でデモランを実施するため急遽来日したゾンタ。ここでは、短い時間ながらインタビューに応じてくれた彼の生の言葉をお届けする。
R.ゾンタ プロフィール  

今シーズンの好調の理由
●今シーズンのトヨタは非常に好調ですよね。昨年と比較してどこが変わったのでしょうか。その要因と、また、現在のチームの雰囲気を教えてください。
「もちろんパナソニック・トヨタ・レーシングはF1ではまだ若いチームだし、現在もチームの組織作りを継続している段階だ――ひとつの家族としてのチームをね。F1ではそれがとても大切なことなんだ。今年はこれまでのところ最高の結果を手にできている。表彰台を二回獲得できた。(※インタビュー実施の4月10日時点)これからもっともっといい結果が手にできると期待しているよ。こういった成果はどれも今までやってきたテストや開発、それにF1というものに対する理解を深め、そして経験を積むことから生まれてきたものだ」

●チーム体制がかなりよくなってきているということですね。ではクルマのほうはいかがですか? 昨年のクルマと比較して、TF105の特にどこが優れていると思いますか?
「まずレギュレーションが変わったことが大きいね。エンジンは2レース分の耐久性が必要になったけど、トヨタのエンジンは現在のF1で最も信頼性の高いエンジンでもある。それから空力の要因もある。多くのチームは一発の速さとレースでの安定性を両立させるのに苦しんでいるけど、TF105はこの点でも優れている。だから今シーズンはあらゆる面でトヨタはいい方向に進んでいるわけだ。これができればF1でいい結果を手にすることができる」

金曜日のゾンタの任務
●なるほど。ところで金曜日のセッションでの走りがチームに大きく貢献していますよね。これについてどう思っていますか? また具体的に金曜日にはどんなことをしているのでしょう?
「でもそれは私だけの貢献というわけじゃないんだ。さっきも言ったように、われわれは家族のようなものだからね。私はパナソニック・トヨタ・レーシングに在籍して今年が3年目になるけど、テストドライバーとしてテストと開発のすべてを担当しているから、とても忙しい日々を送っている。それにレースの週末の金曜日にも走っている。金曜日にはタイヤの安定度を確認するためにロングランをしている。レースでどちらのタイヤを使ったらいいのか適切な判断ができるように、2種類のタイヤのうちどちらかを履いて、性能をチェックするのが私の役目だ」

●トヨタがモータースポーツに――特にF1に――取り組んでいる姿勢についてどのように思いますか?
「F1にとってトヨタのような企業に参加してもらうことはとても重要なことだと思う。現在、世界の主要な自動車メーカーのほとんどがF1に参戦しているし、そこにトヨタも加わって、いよいよいい結果を手にし始めている段階だ。たぶん近い将来にトヨタはチャンピオンになれると思う――もちろんどのメーカーもトップに近づけるようがんばっているわけだけどね。F1という舞台で自社の優れた技術や性能を披露することは、どのメーカーにとっても重要なことだと思う」

●では最後にパナソニック・トヨタ・レーシングの、そしてあなたのファンに向けてメッセージをお願いします。
「富士スピードウェイに来ることができてとてもうれしく思っています。秋に開催される日本GPでお会いしましょう!」

(2005年4月10日(日)富士スピードウェイにて)

第三の男

ゾンタの金曜日 
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