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![]() ハンガリーGP レースの舞台裏
2007年8月6日(月)●チームの広報担当者に赤ちゃん誕生! ![]() パナソニック・トヨタ・レーシングの広報担当者、ピーター・インスにとって今回のハンガリーGPは大変慌ただしい状況となりました。彼はいくつかのレースとテストの際、チームに帯同しており、今回はチームのためにブダペスト入りしていたのですが、実はこれからの夏休み期間中に第二子が誕生する予定だったのです。 仕事のスケジュールを考えると、誕生予定日はタイミングとしてぴったりのはずだったのですが、なんと土曜日の朝、奥さんの出産が始まったという知らせがピーターに届きました。すぐに彼は自宅のあるイギリスのケンブリッジに戻るべく、大急いでブダペスト空港へと向かいました。彼はできる限りのことをしたのですが、2~3時間の遅れで男の子(カルムと名付けられました)の誕生に立ち会うことができませんでした。 ●ライバルチーム周辺で見つけたニュース この一件を調査したレーススチュワードは、土曜日の夜遅く、5グリッド降格のペナルティをアロンソに課しました。また今回のレースでマクラーレンはコンストラクターズ選手権ポイントを獲得できないことになりました(結果的に15ポイントを失いました)。 この結果、コンストラクターズ選手権ではマクラーレンが138ポイント、2位のフェラーリが119ポイントという状況で残り6戦に挑むことになりました。 スクーデリア・トロ・ロッソは、今シーズンの残りのレースと2008年シーズンに向けて、アメリカ人ドライバーのスコット・スピードの代わりに今までBMWザウバーでサードドライバーを務めていたセバスチャン・ベッテルを起用することを発表しました。ドイツ出身の若手ドライバー、ベッテルは、ミスひとつない走りで16位完走を果たし、チームに好印象を残しています。 ●レースリポート ![]() 予選でも6位だったラルフですが、ポールポジションのフェルナンド・アロンソがペナルティを受け5グリッド降格となったため、レースでは(ラルフは)5番手グリッドからスタートとなりました。 「状況はよかった」とラルフ。「1周のタイムアタックでも上位に迫るタイムが出せていたし、ロングランでもペースがよく、タイヤも上手く使うことができていたからね」 レースはそういったラルフの自信を証明する形となります。好スタートを切った彼は、2度の世界チャンピオンに輝くアロンソをレースの3分の2に渡って抑え込みます。アロンソがラルフのTF107をかわすことができたのは、第2スティントの長さがラルフより2周長かったためでした。 「今回はとても手応えのあるレースだった」とラルフ。「第1スティントでクルマがちょっとだけ神経質な動きをしたけれど、1回目のピットストップでフロントウィングを調整したところ、その後は症状が改善された。スーパーソフトタイヤで走る時間を最小限にとどめようとして3回ストップ作戦を採用したチームもあったが、われわれは2回ストップを選択した。タイヤのパフォーマンスも良好だったし、それにチームのために3ポイント獲得できてよかったと思う」 いっぽうのヤルノは今回の結果に落胆していました。「いいスタートを切ることができず、順位を落としてしまった。ブダペストはモンテカルロに次いで全レース中最も追い越しが難しい場所だけに、これは残念だった。前にクルマがいなくなったときはすぐにラップタイムがよくなったが、そういった状況はそれほど頻繁には訪れてくれなかった。でもこうした状況の中で自分にできる限りのことを達成できたと思っている」 ![]() レースではタイトル争いのトップを走るチーム・マクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンが優勝し、2位にスクーデリア・フェラーリ・マールボロのキミ・ライコネンが続きました。3位はアロンソの猛追を最後までしのいだBMWザウバーのニック・ハイドフェルド。アロンソは4位となり、これでタイトル争いを繰り広げるチームメートとの差は7ポイントに広がりました。ラルフの3秒前で5位フィニッシュしたのは、2台目のBMWザウバーに乗るポーランド人ドライバーのロバート・クビサで、7位はウィリアムズのニコ・ロズベルグ、8位はルノーのヘイッキ・コバライネンとなりました。 |