カタルニア・サーキットを舞台に66周で争われる明日の決勝に向けて、ラルフ・シューマッハーは6位(1分15秒885)、ヤルノ・トゥルーリは7位(1分15秒976)となり、2台のTF106は共に上位グリッドを獲得した。
サーキットはディフェンディングチャンピオンのフェルナンド・アロンソを応援する大勢のスペイン人の観客の熱気と水色(アロンソを応援する旗の色)で溢れ、またマイルドセブン・ルノーを駆るアロンソもその期待を裏切ることなく、母国GP初のポールポジション(1分14秒648)を獲得した。
アロンソとルノーの存在は明日のレースでトヨタが直面する難題のひとつになるはずだが、それでもラルフはチームがポイント圏内の上位を狙えるいい位置につけていると自信を見せている。
「今日はいい日だったから、明日はコンペティティブなレースができると楽観視している」と話すラルフ。「フォーミュラ1は非常に競争が激しく、予選の最終セッションに進出するためには常に全力で臨まなければならない。とはいえ、われわれのレース戦略はいいと思うし、明日は上位の結果を狙っていければと願っている。チームはわれわれの戦略に問題はないと考えており、また私の予選ラップもよかった。ただしドライバーというものは、決して自分で完璧なラップができたとは思わないものだけどね」
いっぽうでトゥルーリは、今回も2006年の選手権初ポイントを目指して明日のレースに臨むことになる。
「バルセロナのレースでは、常にタイヤが重要な位置を占める」と話すヤルノ。「われわれは昨日苦しんだタイヤの摩耗の問題を解消できるよう懸命に取り組んだ。予選ではすこしだけアンダーステアが強く、クルマのパフォーマンスをすべて引き出すことができなかったが、それでもポイント獲得に向けていい順位を確保できた。ここで行われたテストではいいパフォーマンスを発揮できているし、今日の結果にも再びそれが反映されている。だから明日はうまくいくよう祈っているよ」
アロンソの後ろにはジャンカルロ・フィジケラが1分14秒709で続き、ルノーがフロントローを独占した。一方でスクーデリア・フェラーリ・マールボロのミハエル・シューマッハー(1分14秒970)とフェリペ・マッサ(1分15秒442)がそろって2列目となった。5番手にはラッキーストライク・ホンダのルーベンス・バリチェロ(1分15秒885)が入り、ラルフと3列目を分け合った。ヤルノの後ろの8番手はホンダのジェンソン・バトン(1分16秒008)、9番手はマクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネン(1分16秒015)、そしてBMWザウバーのニック・ハイドフェルド(1分17秒144)が10番手となった。
トヨタのシャシー部門シニアゼネラル・マネージャー、パスカル・バセロンは次のように述べている。「午前中の走行ではユーズドタイヤを使い続けることを決断したため、ラップタイムに実力が反映されず、自分たちの位置を正確に知ることが難しかった。だが予選はうまくいったし、トップ10に入れる自信もあった。またドライバーは2人ともとてもいい仕事をしてくれた。期待が持てるこの予選結果を、明日のレースではしっかりポイントに結びつけることができればと願っている」。
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