F1第10戦アメリカGPの公式練習1回目と2回目が、インディアナポリスのインディアナポリス・モーター・
スピードウェイで行われた。雲が多いものの、気温27度、路面温度39度、湿度51%というコンディションで
午前11時に公式練習1回目を開始。パナソニック・トヨタ・レーシングのラルフ・シューマッハーとヤルノ・
トゥルーリは、共に初期チェックのみの2周に留め、タイム計測はされなかった。2時間のインターバルの後、
午後2時から開始された公式練習2回目は、気温は29度、路面温度も46度まで上昇する中で行われたが、
不運にも2台共に、技術的問題を抱えることとなり、ヤルノ・トゥルーリが16周を走破し23番手。ラルフ・
シューマッハーは10周で27番手タイムと厳しい公式練習の初日となった。明日の公式練習3回目までに
対策を施し、予選、そして日曜日の決勝へと臨むこととなった。
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー8
シャシー:TF106/08B
公式練習1回目 : 17番手 タイム無し 2周
公式練習2回目 : 23番手 1分14秒449(トップと2.436秒差) 16周
「今日はセンサーに関する若干の問題に見舞われ、厳しい一日となった。また、タイヤに粒状摩耗が起き、
アンダーステアに苦しんだ。ロングランで特性を理解し、改善しようと試みたが、今日の我々の作業は混乱の
うちに終わった。ここは、テストが行えないサーキットのひとつであり、我々がどの程度戦えるかを予測する
ことは難しい。しかし、信頼性の面でまだやるべきことは残っているが、“TF106B”はレースごとに進化し
続けている。もし正しいコンディションを得て、タイヤの能力を最大に引き出すことが出来れば、我々も競争力を
発揮するはずだ」
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー7
シャシー:TF106/07B
公式練習1回目 : 18番手 タイム無し 2周
公式練習2回目 : 27番手 1分15秒063(トップと3.050秒差) 10周
「今日のインディアナポリスは非常に滑りやすく、その上、私は激しい振動に見舞われたため、残念ながら
予定していたプログラムを完了することは出来なかった。トラブルを解決すべく努力したが、公式練習
2回目の終盤に再発し、多くの周回をこなすことが出来なかった。今晩、この問題について再チェックする
必要があるだろう。スーパーアグリの佐藤琢磨が私の前を走っていた時に、車体部品の一部が飛んで来て
私に当たったが、ダメージは無かった。我々は残る週末へ向け問題の解決に全力を尽くさねばならない」
ディーター・ガス : レース&テスト チーフ・エンジニア
「2台が異なるトラブルを抱え、困難な一日となってしまった。とはいえ、タイヤ評価に関しては期待通りには
出来なかったが、それでも今日計画していたプログラムのほとんどは完了した。これから、今日得られた
データを見て、明日へ向けて何を変更すべきか決断しなくてはならない。前戦カナダGPでのヤルノ・トゥルーリの
好結果に続き、ここアメリカでも同様のパフォーマンスを発揮せねばならない。明日の予選、そして日曜日の
決勝レースでは、高い競争力を見せられると思っている」
新居章年 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「少々走行を制約されたこともあり 100%満足な金曜日ではなかった。しかし、このインディアナポリスで
重要な空力のセッティング比較、確認は無事行うことが出来た。明日の予選では決勝につながる上位の
グリッドポジションを目指すべく全力で改善に努める」 |