F1第14戦トルコGPの公式練習1回目と2回目がトルコ・イスタンブール郊
外のイスタンブール・パーク・サーキットで行われた。好天に恵まれ、気温30
度、路面温度42度、湿度43%という暑さの中で午前11時に、公式練習1回
目が開始された。パナソニック・トヨタ・レーシングの2台は、ラルフ・シュー
マッハーが5周、ヤルノ・トゥルーリは2周をこなし、初期チェックを行ったが、
タイム計測はされなかった。2時間のインターバルを経て、公式練習2回目が開
始された午後2時には、気温は32度、路面温度は50度に到達し、猛暑の中で
の公式練習となった。ラルフ・シューマッハーはセッション序盤から積極的に周
回を重ね、21周を走破し、5番手のタイムをマーク。新空力パーツを搭載した
“TF106B”のパフォーマンスの片鱗を見せた。一方、ヤルノ・トゥルーリはロン
グランを含む18周を走破し、15番手ながら、着実にデータを収集。明日の予
選、明後日の決勝レースへと備えた。
ラルフ・シューマッハー : カーナンバー7
シャシー:TF106/10B
公式練習1回目 : 20番手 タイム無し 5周
公式練習2回目 : 5番手 1分28秒614(トップと0.523秒差) 21周
「トルコはとても素晴らしい国で、イスタンブールで我々は、再び大歓迎を受け
た。ここは街全体がF1に対し興味があふれており、訪れるのには良い街である。
今日は予定していたタイヤとセットアップ作業のプログラムをこなし、問題なく
終えることが出来た。“TF106B”は今日も好感触で、満足している。今年の
“TF106B”では、第8コーナーが昨年よりも若干走りやすくなっているが、それ
でも非常に高速なコーナーであることには変わりはない。我々は夏期休暇前の数
戦で高い競争力を示してきたが、ここトルコにも改良された空力パッケージを持
ち込んでおり、この週末も、強力なパフォーマンスを見せられることを望んでい
る」
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー8
シャシー:TF106/08B
公式練習1回目 : 21番手 タイム無し 2周
公式練習2回目 : 15番手 1分30秒003(トップと1.915秒差) 18周
「束の間の夏期休暇を終え、サーキットへと戻ってこられて嬉しい。イスタン
ブールは素晴らしい都市であり、サーキットの施設もまた優れており、トルコGP
へ訪れることを楽しみにしている。低温とウェットコンディションに見舞われた
ハンガリーGPの後、再び暑く、晴れたサーキットに戻れて嬉しい。このことは良
い傾向のはずで、我々はこのようなコンディションの下で良いパフォーマンスを
見せて来ている。今日の結果は、我々はセットアップ面でまだやらなくてはなら
ないことを示しているが、多くの空力的改良によって、この週末はトップチーム
のペースに近づくことが出来ると期待している。着実に我々のパフォーマンスは
改善が進んでおり、信頼性が維持出来れば良い結果が望めるはずだ」
ディーター・ガス : レースおよびテストのチーフ・エンジニア
「納得行く金曜日であった。特に大きな問題もなく一日が進行し、予定していた
全ての作業を終えることが出来た。タイヤテストも完了し、既に、我々がどうす
べきか、かなり明確な考えが得られた。それにも関わらず我々は、今晩全ての
データについて、さらにチェックを行うつもりだ。今回我々は、フロントウィン
グとボディ下部を主に変更した新しい空力パッケージを持ち込んだ。今日は新し
いパッケージは上手く機能しており、これからの週末でも、それが活用出来るこ
とを期待している。今のところ我々は決勝レースへ向けて好調だ」
永島勉 : シニア・エグゼクティブ・コーディネーター
「今日は想定していた通り、気温も33度まで上がり、計画通り準備作業が出来
た。タイヤ選択、ダウンフォース比較等、明日の予選に向けて順調にデータ収集
を行なった。セッティングについてもドライバーからの不満もなく、後は微調整
を行い、予選では決勝レースでの戦略も考え、万全の体制で臨みたい」 |