F1第14戦トルコGPの公式練習3回目と予選がトルコ・イスタンブール郊外
のイスタンブール・パーク・サーキットで行われた。午前11時から行われた公
式練習3回目開始時には、昨日よりもやや雲が多く、気温29度、路面温度36
度というコンディションの下、ヤルノ・トゥルーリが17周、ラルフ・シューマ
ッハーが18周を走破し、セットアップとデータ収集を継続した。予選が開始さ
れた午後2時には、天候は回復し、気温は33度、路面温度も51度まで上昇す
る中でノックアウト方式のタイムアタックが行われた。予選第1セッションでは、
ラルフ・シューマッハーが3番手、ヤルノ・トゥルーリが14番手で第2セッシ
ョン進出を決め、第2セッションでもラルフ・シューマッハーは1度のアタック
で好タイムをマークし、5番手で最終第3セッションへ進出。しかし、ヤルノ・
トゥルーリはタイムが伸び悩み、13番手で予選を終えることとなり、第3セッ
ションへの進出はならなかった。ラルフ・シューマッハーは、最終第3セッショ
ンで5番手タイムをマーク。しかし、昨日の公式練習2回目終了後に、エンジン
交換を行ったため、決勝グリッドは10番手降格となり、明日の決勝レースは、
ヤルノ・トゥルーリが暫定12番手、ラルフ・シューマッハーが15番手から上
位進出を目指すこととなった。
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ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー8
シャシー:TF106/08B
公式練習3回目 : 11番手 1分28秒861(トップと1.658秒差) 17周
予選第1セッション : 14番手 1分28秒549(トップと1.243秒差) 6周
予選第2セッション : 13番手 1分27秒973(トップと2.123秒差) 6周
グリッド : 12番手(暫定)
「私にとって厳しい一日であった。最終第3セッションへの進出を望んでいたが、
今日は良いバランスを見出すことが難しかった。とはいえ、着実なタイヤを選択
し、昨日と今日の午前中とも、安定したペースを示しているので決勝レースには
自信を持っている。予選よりも決勝レースを重視しており、明日は上手く行くこ
とを期待している。もちろん、決勝レースは厳しいものとなるだろうし、特に第
1コーナーは、下りながらの非常に狭いコーナーであり、スタートは重要となる。
しかし、それを無事切り抜ければ、上位進出のへの十分なチャンスがあるはずだ。
我々は着実に競争力を高め、上位チームへと迫っている。信頼性に問題がなけれ
ば、我々のレースペースをもってすれば、好結果を狙えると信じている」
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ラルフ・シューマッハー : カー・ナンバー7
シャシー:TF106/10B
公式練習3回目 : 17番手 1分29秒374(トップと2.17
1秒差) 18周
予選第1セッション : 3番手 1分27秒668(トップと0.36
2秒差) 6周
予選第2セッション : 5番手 1分27秒062(トップと1.21
2秒差) 3周
予選第3セッション : 5番手 1分27秒569(トップと0.66
2秒差) 11周
グリッド : 15番手(暫定)
「我々の目標は予選でトップ5入りすることであり、その意味では今日のセッシ
ョンは良かった。“TF106B”は好感触で、期待通りの走りが出来た。用心のため
にエンジン交換をしたことで、グリッドを10番降格しなくてはならないのは確
かに残念だ。とはいえこのペナルティを受けたことで、我々は、非常に良い戦略
が採れる。明日は上位進出への可能性を信じている。この週末を通して我々は非
常に競争力が高く、我々の速さには自信があり、このコースは追い越しが可能だ。
昨年、私は忙しいレースを戦ったが、明日も同様以上の忙しいレースを期待して
いる。明日の目標は2台揃ってのポイント獲得であり、それは可能だと思ってい
る。もし良いスタートが切れれば、良い結果がついてくるだろう」
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パスカル・バセロン :
シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「今回の2台の決勝グリッドポジションは、明らかに今シーズン最も低い結果で
あるが、その理由は理解している。この週末にエンジントラブルに見舞われるリ
スクよりも、10グリッド降格のペナルティを受け入れることを決断し、昨晩、
用心を採って、ラルフ・シューマッハーのエンジンを交換することにした。この
ことによって、戦略の変更が必要となった。ラルフ・シューマッハーは予選第3
セッションで5番手タイムをマークする好走を見せてくれたが、明日は15番手
スタートとなる。一方で、厳しい一日となったヤルノ・トゥルーリには異なる戦
略を用いることにした。ヤルノ・トゥルーリはグリップ確保に苦しみ、予選トッ
プ10入りを逃してしまった。とはいえ、このイスタンブール・パーク・サーキ
ットは上位進出が狙えるコースだ。ここはタイヤに厳しいコースで知られている
が、我々のブリヂストンタイヤはこのコースの厳しい要求に対しても適している
ことが分かっている。期待していたよりも後方グリッドからのスタートとなるが、
我々は戦略で、2台揃ってポイントを獲得出来ることを確信している」
永島勉 : シニア・エグゼクティブ・コーディネーター
「今日の予選ではラルフ・シューマッハーが5番手に入り、ほぼ期待通りの結果
となった。昨晩エンジン交換をしたため、決勝レースでは10番グリッド降格に
なるが、ここイスタンブール・パークサーキットは追い越しポイントが多いので、
追い上げを期待している。ヤルノ・トゥルーリはタイヤグリップが低く、アン
ダーステアに苦しんだが、安定性は確認出来ている。明日は更に暑く、厳しい環
境の下での決勝レースになると思うが、コンスタントなラップタイムを刻める自信はある」
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