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Rd18. Grand Prix of Brazil
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2006年F1選手権を締め括る最終戦ブラジルGPへ 有終の美に期待
日本GPでダブル入賞を果たしたR.シューマッハーとJ.トゥルーリが南米の遠征戦へと挑戦
 
2006年10月16日(月)
 

パナソニック・トヨタ・レーシングにとって長く厳しかった2006年シーズンも、サンパウロ郊外インテルラゴスで 開催される今週末のブラジルGPで終わりを迎える。前戦日本GPでダブル入賞を果たし、チームはF1に おいて唯一となる南米での遠征戦へと挑む。年に一度のブラジル行きは、パドックもサンバの雰囲気に包まれ、 雑然と広がったサンパウロ市の郊外に位置するインテルラゴス・サーキットは、うねった、凸凹の多い路面が 独特の挑戦をドライバーに強いる。世界で最も熱狂的なモータースポーツファンとして知られるブラジルの 観衆を前に、F1で最も歴史的なサーキットで、パナソニック・トヨタ・レーシングは、最終戦を好成績で締め 括りたいと望んでいる。17戦の厳しいレースを戦って来たチームはコンストラクターズ選手権での5位獲得を 視野に入れており、ラルフ・シューマッハーとヤルノ・トゥルーリの2名のドライバーは、きっと良い結果をもって シーズンを終えることが出来るはずだ。

ラルフ・シューマッハー : カー・ナンバー7

「インテルラゴス・サーキットはF1カレンダーの中でも、ドライバー、そして技術チームの両方に対して、最も 要求の厳しいサーキットの一つである。ドライバーにおいては、路面の凸凹が難題であり、路面舗装が新しく されて、これまでよりは良くなったとはいえ、依然として苦しむことに変わりはない。技術的には、最大の ダウンフォースを得ながらも、最高速を延ばすための妥協点を見出さなくてはならない。狭いインフィールド セクションの、特に、ピンヘイリンホやビコ・デ・パトといったコーナーでは出来る限りのメカニカルグリップを 得ることが重要だ。しかし、その一方で、2本の長いストレートのために、高い最高速が必要とされ、理想的には、 ウィングは出来る限り小さくしたい。今週末は、チャレンジングだったシーズンの最終戦となるが、我々は ハードに作業を続け、シーズン後半には多くの改善を示した。昨年のブラジルGPは、私にとっては厳しい レースであったが、それでもトップ8に入ることが出来た。今年も同様に出来ると思っているが、望むらくは、 今年は1ポイント以上を獲得したい」

ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー8

「私は常にブラジルGPを楽しんでいる。インテルラゴス・サーキットは技術的な要求の多いサーキットであり、 低速と高速セクションの組み合わされたこのコースを走るのは楽しい。そしてまた、別の面でも非常に難しい サーキットだ。例えば、ここはF1カレンダーの中で3つだけ存在する、反時計回りのサーキットであり、 それはレース中、いつもとは異なる負担を首に強いる。F1カーにおいは、第12コーナーから第1コーナー までの間、アクセル全開での厳しい上りとなるため、強力なエンジンパワーが要求される。しかし、そこで セットアップにおいて若干の妥協が必要となる。ツイスティなセクションではダウンフォースが必要だが、 第1コーナーが唯一の追い越しのチャンスとなるため、リアウィングを大きく効かせすぎると、ストレートで 格好の標的となってしまう。昨年は、スタートで10グリッド降格となったため、中団の渋滞に阻まれてしまい 忘れてしまいたいような週末だった。今年は、あのようなことが無いことを望むと共に、良いパフォーマンスを 発揮出来た前戦日本GPに続き、シーズンの締め括りを、チームと共に祝えるような結果で終えたい」

パスカル・バセロン :
シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー

「インテルラゴス・サーキットについて最初に思いつくのは、路面の凸凹だ。サーキットは改善するための いくつかの試みを施したが、それらは依然残っている。特にレースウィーク序盤には大きな影響を及ぼし、 ドライバーがそれに慣れざるを得ないか、もしくはグリップが低いため悪影響を及ぼすか、どちらかと言える。 グリップが改善されていっても、それは大きな問題ではなく、最良なのは、あまり過剰に反応せず、大きく 変更をしないことだ。アクセル全開で上って行く上り坂のセクションは極めてエンジンへの要求が大きいが、 全体的には、F1カーにとっては標準的なコースだ。タイヤは中間レンジのものであり、ブレーキや空力、 そしてエンジンパワーがラップタイムに及ぼすものも平均的だ。ただ一つ特別なことがあるとすれば、ウェット コンディションになった時で、高い気温の下でのウェットコンディションは、通常よりも高い温度で走ることに なるため、ウェットタイヤにとって、本当に厳しいものとなる。通常、我々が訪れる時には、暑い気候のために、 もし降雨があればそれは非常に厳しいが、乾くのも非常に早く、エクストリームウェザータイヤで走っていても、 わずか数周でドライタイヤに換えられる。個人的には、私はブラジルGPでの良い記憶を持っており、あまり 過信すべきではないと思うが、我々はインテルラゴスで強力なパフォーマンスを見せられると確信しており、 期待している」