公式サイトにアクセスありがとうございます。高橋敬三です。金曜日・土曜日のご報告となります。
前戦マレーシアGPでは念願の表彰台獲得を果たすことができ、本当にホッとしました。表彰台に上がることを今年の目標としていましたので、それがこんなに早い段階で実現でき、ゴールした瞬間は本当にうれしかったですね。とはいうものの、大事なのは今後の戦いです。まだ19戦のうち2レースが終わったばかりですし、今シーズンはタイム差が狭いところにたくさんのチームがしのぎを削っている状況です。今いるポジションをキープしながら、優勝を狙っていくという攻めたレースをしていきたいと思っていますので、今後も応援をよろしくお願いします。
●砂塵対策が今回のポイント。リアウィングは新型を投入
さて、今回のレースですが、前回のマレーシア同様、非常に暑いというのが最大の特徴です。天気予報によると今週末は昨年のように雨が降るということもなく、気温と路面温度が相当高くなることが予想されます。また、周りが砂漠ですので、砂対策も施さなければなりません。
さて、その過酷なコンディションの、バーレーンに持ち込んだクルマのポイントです。まずこのレースから使用することになるニューエンジンのエアフィルターの目を細かくして、面積を広げた砂対策仕様にしたこと。ちなみに、スペック的にはこれまでのものと変わりありません。ブレーキも暑さ対策として、エアーダクト関係を変更しました。そのほか、リアウィングも新仕様のものを持ち込んでいます。
セッティングの方向性としては、ダウンフォースは高速コーナーの多いマレーシアよりも1ランク軽めですね。タイヤは2種類のコンパウンドが用意されているほか、フロントタイヤは2種類の構造が用意されていますが、攻めた走りをしていっても持つタイヤという考え方でチョイスしていきたいと思っています。
エンジンの詳細としての報告ですが、前回のレースで2レース使い終わった時点で、ファクトリーでバラしてチェックしてみたのですが、確かに消耗が厳しいところもありましたが、全体的には問題のない、いい状態でした。今回から2レース使用するエンジンも基本的には同じスペックですから、耐久性という点では、特に大きな問題はないと思います。
●3戦連続暫定2位が大きな自信に
金曜日は午後にリカルドのギヤボックスにトラブルが出てしまい、午後のロングランが1種類のタイヤでしかできなかったことが予定外の出来事でした。電子制御が不調でギアが破損してしまったのですが、その分はヤルノとラルフに別々のタイヤを試してもらうことでデータを揃えることはできましたので、悩まないでタイヤチョイスをすることはできました。この日の段階ではレギュラーふたりのセットアップが十分には決まっていませんでしたが、土曜日までに修正できる範囲であると考えていました。ふたりが口にしていたのは「ブレーキングでのステアリングの切りはじめの部分がナーバス」ということでしたが、今年のレギュレーションで考えるとある程度は妥協してもらわないといけない部分でもあるので、安定方向に振るか、このままいくかを検討していくことにしました。ただし、この日の感触としては、今回のレースも十分に競争力のある戦いができるというものでしたので、トラブルもありましたが、全体的には順調に進んだと思います。
そして、土曜日。今の気持ちをひと言で言えば、やはり「すごくうれしい」ですね。暫定とはいえ、3戦連続で2位のポジションを獲得できたというのは本当にうれしいことです。特に今回はフェラーリも新車を持ち込んだりする中で、また予想どおりの接近した戦いの中で、実力で獲得できたということは自信を持ってもいいのかなとホッとしています。
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