グランプリ > 2005グランプリ > サンマリノGP > リポート
Rd.4 Grand Prix of San Marino report
grand prix
苦手とするコースでヤルノが健闘。レースではポイント獲得を目指す
2005年F1世界選手権第4戦サンマリノGPの2日目、予選1回目は前後とのタイム差が拮抗する激しい争いとなる中、ヤルノ・トゥルーリが6位、ラルフ・シューマッハーは12位という結果となった。
2005年4月23日(土)

明日行われるサンマリノGP決勝で3戦連続表彰台を獲得するのはかなり難しい状況を迎えているパナソニック・トヨタ・レーシングだが、ポイントは十分に手の届く位置につけている。

開幕から3戦を終えた時点でドライバース選手権の2位につけ、またヨーロッパに戻ってきてから父親にもなったヤルノ・トゥルーリは、今回のイモラの予選1回目(燃料タンクをほぼ空にして走る)でも素晴らしい走り(1分20秒493)を披露してくれた。ただし熾烈な接近戦となった今回は、順位としては6位にとどまっている。チームメートのラルフ・シューマッハーは1分20秒994で12位となり、この位置から明日のレース用燃料を搭載した状態で行われる2回目の予選に挑むこととなった。

トゥルーリは、「イモラは今シーズンここまでのサーキットとは違うタイプのサーキットだ。過去のトヨタとの相性もあまりよくないが、クルマのパフォーマンスはいいレベルにあったと思う。このコースにはかなりきついブレーキング・ポイントが何カ所かあり、そこで欲張りすぎるとタイヤをロックさせてしまう――そうなると大幅にタイムを失ってしまうわけだ。3位とはわずか0.3秒差しかないが、同時に10位との差も0.3秒しかない。明日の2回目の予選はかなり面白いことになると思う」、と話した。

続いてシューマッハーのコメント。「予選のラップはとても順調だった。ミスはひとつもなかったけど、上位に食い込めるほど速くはなかった。ここまでのレースの経験を踏まえて、最初のセクターでは確実に走ろうと思って攻めすぎないようにした。でも予選タイムはかなり拮抗している。TF105は燃料を重くした状態でも感触はいいから、明日の予選とレースは違う結果になるかもしれない。ただしこのコースは追い越しが難しいけどね」

今シーズンの各チームの競争力がかなり接近していることを示すかのように、今日のトップ7台のクルマはどれも違うチームのクルマだった! ジャーナリストたちは必死で過去の記録を遡って最後にこうした状況になったのはいつだったのかを調べているが、今のところまだ誰もその答えを見つけていないようだ!

暫定ポールポジションはウェスト・マクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネン(1分19秒886)だったが、2位のマイルド・セブン・ルノーのフェルナンド・アロンソ(現在のドライバーズ選手権のトップ)との差はわずか0.003秒。3位はスクーデリア・フェラーリ・マールボロのミハエル・シューマッハー(1分20秒260)、4位はBMWウィリアムズF1のマーク・ウェバー(1分20秒442)、5位はラッキー・ストライクBARホンダのジェンソン・バトン(1分20秒464)だった。6位のトゥルーリの後ろにはザウバー・ペトロナスのフェリペ・マッサ(1分20秒593)が続き、これでトップ7台がすべて違うチームという順番ができあがった。

TMG社長のジョン・ハウエットは、「予選ではヤルノが素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた」と話す。「彼は本当に何かの魔法を使ったかのようだった。イモラは伝統的にトヨタにはきついコースだが、明日はもしかしたら天候が変わるかもしれない――予報では雨だからね。だからわれわれもまずは焦らず状況を確認しなければならない。ここでもさらにポイントを獲れたらハッピーだね」