F1世界選手権第8戦カナダGPの公式練習1回目と2回目が、カナダ・モントリオールの、ジル・ビルヌーブ・サーキットで行われた。公式練習1回目は、午前11時から1時間にわたって、気温29度、路面温度41度、湿度65%というコンディションで行われた。北米2連戦の初戦へとセットアップを進めるべく、開始早々から精力的に走り込んだリカルド・ゾンタが2番手のタイムをマーク。ラルフ・シューマッハーは9番手、ヤルノ・トゥルーリも12番手につけた。その後、2時間のインターバルを挟んで午後2時から1時間にわたって行われた公式練習2回目は、気温31度、路面は温度46度まで上昇する中で開始された。午前中の公式練習1回目に続き、順調にラップを重ねたリカルド・ゾンタが再び2番手のタイム。また、レースドライバーの2人は今年、再舗装された路面での、ロングラン走行を行いデータを集積。ラルフ・シューマッハーは9番手、ヤルノ・トゥルーリは11番手で手応えを感じながら、明日の公式練習と予選へ臨むこととなった
ラルフ・シューマッハー : カーナンバー17
シャシー:TF105/03
公式練習1回目: 9番手 1分17秒497(トップと1.082秒差) 10周
公式練習2回目: 9番手 1分16秒364(トップと1.702秒差) 23周
「今日は大きな問題は何も起こらず、全体的に見て結果には非常に満足している。プログラムは順調に進み、今晩タイヤの選択を行うにあたって有益なデータを数多く得ることが出来た。新たに再舗装されたサーキットの路面は、当初やや滑りやすかったが、時間と共にグリップは改善された。日曜日の決勝レースでは、ポイント獲得という好結果を狙う」
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー16
シャシー:TF105/02
公式練習1回目: 12番手 1分18秒049(トップと1.634秒差) 6周公式練習2回目: 11番手 1分16秒638(トップと1.976秒差) 26周
「タイヤ選択とセットアップのための作業を行い、通常通りの金曜日となった。新しい舗装路面はグリップ確保に少し苦労させられたが、これは誰もが同じことだ。2度の公式練習セッションの間に、路面には徐々にラバーが付着し、コンディションは大きく変わっていった。我々がどのレベルにいるのかをこの段階で判断するのは難しいが、より多くのポイントを獲得するためにベストを尽くす」
リカルド・ゾンタ : カーナンバー38
シャシー:TF105/05
公式練習1回目: 2番手 1分16秒584(トップと0.169秒差) 27周公式練習2回目: 2番手 1分14秒858(トップと0.196秒差) 33周
「2回の公式練習セッションを通して我々が戦闘力を持っていることを確認出来、良い一日となった。2回のセッションの間に路面コンディションが変化していったにもかかわらず、“TF105”はバランス良く感じられた。このサーキットは、何カ所か公道部分を使用しているので、いつもレースウィークの開始直後は路面が汚れており、最初の数ラップは非常にトリッキーとなる。今年は路面が再舗装されたため、午前中は特に滑りやすかったが、多くのF1カーが走行することで良くなっていった。全体的に見て、カナダGPの週末へ向け、良いスタートが切れたと思う」
マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター
「非常に得るものが多い一日だった。メカニカルな問題も起きず、3台とも予定通りテストプログラムをこなしてくれた。リカルド・ゾンタはタイヤ比較の作業に取り組み、午前中は性能評価、午後は2回のロングランテストを行った。ヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハーの両レースドライバーは、“TF105”のバランスに満足しており、競争力を見いだすことが出来た。また、タイヤ選択を行うための充分なデータも集積出来た」
高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「3台共に予定されたプログラムをトラブルなく終了することが出来、新たに再舗装された路面とタイヤに関して十分なデータが得られた。明日の公式練習2日目と予選に向けてこれらのデータを十分に分析し、優位な決勝グリッドを獲得するために、万全の体制で予選タイムアタックへと臨む
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