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Rd.14 Grand Prix of Turkey report
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トルコGPを終えて ヤルノ・トゥルーリQ+A
トルコGPの後、6位入賞を果たしたヤルノ・トゥルーリにレースの感想や、テスト時の安全面について質問した。~TMG広報スタッフ
2005年8月25日(木)

●イスタンブールの印象はいかがでしたか?
「まず、F1が新しい国を訪れるのはいいことだと私は思う。F1グランプリはこの10~20年間で大きく成長したし、F1の存在を知らない場所なんて事実上ひとつもないくらいだ。この点に関しては、バーニー・エクレストンの貢献が非常に大きいと思う。現在F1を開催していない大陸はアフリカだけになったが、イスタンブールに南アフリカ共和国から代理人が来ていたことは私も知っている。願わくは、2009年にケープタウンでレースを開催できたらいいね。もしそれが実現されれば、F1は五大陸すべてをカバーすることになる」

●イスタンブールの街を見る機会はありましたか?
「残念ながらなかった。飛行機でトルコに到着したのはレースが近くなってからだったからね。というのも、F1の夏休み期間を利用して家族と休暇を過ごしていたからだ。でもあらゆる意味でイスタンブールはとても興味深い場所だし、来年はもうすこしいろいろと見ることができればと思っている」

●イスタンブール・パークはF1で最高のサーキットだと言う人もいます。あなたも同じ考えですか?
「コースはとても面白いし、うまくレイアウトされているね。よく練られたコースだと思うけど、私にとっては覚えるのが簡単でドライブも難しくないコースだった。パフォーマンスに関してもかなり平均的なコースで、いいラップタイムを刻めるかどうかはドライバーではなくクルマ次第だった。私は、パフォーマンスに関してドライバーの役割が大きいサーキットのほうが好きなんだ」

●でもターン8はかなり手強いコーナーだとみんなが口を揃えて言っていましたよね?
「確かにそうだけど、でもあそこは全開で走れるコーナーじゃないからね。コーナーの途中には3~4つほどバンプがあって――そこは昇りから下りへの頂点になっている場所なんだけど――クルマと格闘することになる。フリー走行と予選では何台ものクルマがあそこでミスをしていたけど、あそこを速く走るにはとにかくダウンフォースを最大にしておかなければならないんだ。ダウンフォースの面で妥協すると、たとえばバンプに激しくこすってしまってクルマにダメージをあたえてしまうこともある。そうなると、トラブルに見舞われるわけだ」

●レースでは6位入賞を果たし、さらに3ポイントを上積みしました。あなたにとってはいい週末だったのでは?
「予選では5位だったけど、トップ5以内で予選を通過したのは全14戦中12回目なんだ。だから予選結果にはかなり満足できたね。土曜日は午前中のフリー走行から予選までの間に風がかなり強くなっていた。その影響でクルマのドライブは一層難しくなった。私のチームメートがターン9でタイムを失ったのもそのせいだった。あのままいけば私と一緒に3列目に並べそうだったんだけどね。一般的に言えば、新しいサーキットに来るのはいつも面白い体験だね。過去のデータが皆無だし、あとはコンピュータによるシミュレーションのデータしかないわけだから。われわれが高いレベルのパフォーマンスを維持できたという事実は、チーム全体がいい仕事をしてくれた証明だと思う」

●レース前はどんな展開を予想していましたか?
「マクラーレンとルノーに挑戦できるとは考えていなかったけど、5位は守りたいと思っていた。フリー走行ではBARのペースがかなりいいということはわかっていたけど、彼らは予選でトラブルを抱えてグリッドは後方だった。残念ながら、ジェンソン・バトンのピット戦略は2回目のピットストップの前に私よりも4ラップ長めに走る作戦だったから、そのせいで抜かれてしまったけどね。また、レースの肝心な局面で渋滞につかまってしまって、それにも足を引っ張られた」

●ミシュランを履いているチームはどこもハードタイヤを選択しましたよね。タイヤの摩耗は心配でしたか?
「実はタイヤの摩耗はそれほどでもなかったんだ。単にハードタイヤのほうがコースに合っていた、ということだよ」

●ハンガリーGPの後に開催された、FIA会長のマックス・モズレーとF1の安全その他について話し合う会議には参加しましたか?
「したよ。会議はハンガリーGPの直後にニースで開催された。とてもポジティブなミーティングだったし、モズレー氏はわれわれが取り上げた議題すべてに耳を傾けてくれた。テスト時の安全をレースの時と同じレベルに引き上げることについては、誰もがその必要性を感じていると思う。最近のテストはかなり内容が濃いし、かなり多くの周回数をこなしている。しかも“テスト”である以上、何かがうまくいかない可能性は常にあるわけだからね」

●来シーズンの予選システムについてですが、どんなやり方がいいと思いますか?
「これについては、われわれドライバーのほうからもコメントしたし、アドバイスもした。今はまだ議論の途中だね。とにかく待ってみるしかない。F1の場合、議題が何であれ全員にそろって賛成してもらうのはかなりの至難の技だし、みんなはそれぞれ違う意見を持っているからね。でも本当のところを言えば、最適な選択肢を選ぶのはドライバーというよりも、F1全体がどうしたいかなんだよね。ファンの気持ちや報道関係の都合も、検討すべき要素として議論に含められている」

●予選を1ラップではなく2ラップで行う、というアイディアには賛成ですか?
「正直に言って、これに関して私は気楽に考えているんだ。私はすべてに賛成だよ。私は“気難しいお客さま”じゃないからね!」

●あなたにとって母国レースとなるイタリアGPは楽しみですか?
「母国のファンの前でレースをするのはいつだっていいものだ。それに私はモンツァが好きだからね。あそこは長い歴史のある特別な場所だ。相当な高速コースで、レースの前にテストする機会もある。だからできればいい状態でレースの週末に臨めるといいね。とは言え、ほかのチームもそろってテストするわけだし、F1の競争は一層激しさを増している。モンツァではぜひまた表彰台に上がりたいね」