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Rd.15 Grand Prix of Italy report
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ダブル入賞達成で、フェラーリとの差が8ポイントに!
モンツァで開催されたイタリアGPで、パナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリが5位、ラルフ・シューマッハーが6位に入賞を果たし、コンストラクターズ選手権のディフェンディングチャンピオンであるスクーデリア・フェラーリ・マルボロとの差を8ポイントまで縮めた。
2005年9月4日(日)

2005年シーズンの残り4戦(ベルギー、ブラジル、日本、中国)で、トヨタは6年連続チャンピオンに輝いているフェラーリに挑むことになる。

「いいスタートが切れた」と話す5番グリッドからスタートしたヤルノ。「ただし、前後にいたクルマはいずれも燃料が軽めだったので、BARの佐藤琢磨とフェラーリの1台に先行を許してしまった。でもレースが進むに連れてわれわれの戦略が正しかったことが証明されたし、チームのピット作業もよかった。マクラーレンとルノーに挑めるだけの速さはなかったものの、かなりいい走りができたレースだったね」

チームメートのラルフ・シューマッハーはヤルノの4番手後方からのスタートだったが、戦略の優位性を最大限に生かすことができた。最初のピットストップはヤルノよりも2周遅い22周目で、最後はヤルノの直後の6位でフィニッシュしている。

「レース中はすこしグリップの問題を抱えていた」と話すラルフ。「スタートの時点からそうだった。また、レースの局面ごとにアンダーステアとオーバーステアにも対処しなければならなかった。特に燃料が重い状態で走っているときがひどかった。でもチームは戦略面でいい仕事をしてくれたし、それが今日の結果に表れていると思う」

優勝したのはチーム・マクラーレン・メルセデスのファン・パブロ・モントーヤ、そして2位はマイルド・セヴン・ルノーのフェルナンド・アロンソだった。ルノーのもう1台、ジャンカルロ・フィジケラが3位、そして予定外のピットストップを強いられたキミ・ライコネンが4位となった。ヤルノとラルフの後ろには、ブラジル人のアントニオ・ピッツォニア(BMWウィリアムズF1チーム)とジェンソン・バトン(BARホンダ)が入った。ピッツォニアは、ニック・ハイドフェルドが先週のモンツァ・テスト時のクラッシュの後遺症で欠場となったため、その代役としての出走だった。

また今回のレースは出走した全車がフィニッシュしたが、これは1961年オランダGP以来初めてのことだった。

チーフ・レースエンジニアのディーター・ガスは次のように語っている。「今日はわれわれにできることすべてを実行できたと思う。5位と6位という結果には満足している。シーズン開幕前に、“モンツァでフェラーリより前の順位をプレゼントしてあげるよ”と言われていたら、われわれはありがたく頂戴していたと思うよ! だが今回の結果は(誰かからのプレゼントではなく)純粋な速さによるものだ。ヤルノのレース中の最速ラップは5番目だったしね。マクラーレンとルノーは強すぎてわれわれの手には負えなかったが、それでもその他のチームはすべて負かすことができた。それに、コンストラクターズ選手権ではフェラーリとの差をわずか8ポイントにまで縮めたしね。残りのレースで彼らを追い越すべく、最大限の努力を重ねていくつもりだ」

これからチームは、わずか7日後に雄大な自然に囲まれたスパ・フランコルシャン・サーキットで開催される次戦(F1史上最も慌ただしいシーズンの第16戦目になる)、ベルギーGPへとまっすぐ移動することになる。