グランプリ > 2005グランプリ > 日本GP > プレスリリース
Rd.18 Grand Prix of Japan report
grand prix
F1第18戦日本GP決勝 R.シューマッハー8位入賞ポイント獲得
ピットスタートのJ.トゥルーリは、序盤に接触で無念のリタイア。最終戦中国GPで雪辱
2005年10月9日(日)

10月9日(日)、F1第18戦日本GPの決勝レースが三重県の鈴鹿サーキットで行われた。昨日の荒天が嘘のような秋晴れの下、気温27度、路面温度36度、湿度42%というコンディションで、午後2時に決勝レースのスタートが切られた。予選では、パナソニック・トヨタ・レーシングにとって2度目となるポールポジションを獲得したラルフ・シューマッハーは、好スタートを切りトップで後続を引き離しにかかった。しかし、不運にも1周目のシケインでファン・パブロ・モントーヤ(マクラーレン・メルセデス)のクラッシュが発生し、5周にわたりセーフティカーが導入されるハプニング。この予期せぬセーフティカーの導入で、攻めの3回ピットストップ戦略を採ったラルフ・シューマッハーは、惜しくも勝機を逃すこととなり、8位でフィニッシュ。4戦連続となるポイント獲得を果たした。一方、予選でスピンを喫したヤルノ・トゥルーリは、ピットスタートを選択。追い上げが期待されたが、10周目にシケインで他車と接触。無念のリタイアを余儀なくされた。

優勝は、キミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)であった。

ラルフ・シューマッハー : カーナンバー17 
シャシー:TF105/09B  



決勝順位 :   8位  53周/53周(トップと49.548秒差)  
グリッド :   1番手

「期待の持てた週末は、かなり厳しい結末となってしまった。決勝レースでは素晴らしいスタートを切り、後続を引き離すことが出来たが、セーフティカーが導入されることになり、3回ストップ戦略を採った我々にとっては悪いニュースとなってしまった。セーフティカー導入は長時間に及び、それによって我々のチャンスは失われてしまった。その後も出来る限りの努力を続けレースを戦った。しかし、不運にもレース後半に非常に激しい振動に見舞われ、さらに後退せざるを得なかった。セーフティカー導入が無ければ我々は戦略を活かし、3位から5位くらいでフィニッシュ出来たはずなのだが、それでも1ポイントを獲得出来たことは良かった。次戦はもっと上手く行くことを願っている」

ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー16 
シャシー:TF105/10B  



決勝順位 :  リタイア  9周/53周  グリッド :  19番手

「佐藤琢磨(BARホンダ)は明らかに不可能な追い越しを仕掛けてきた。彼は追い越そうとして、接触し、私をコース外に押し出した。なぜそのような動きをとったのか、彼が何を考えていたのかは分からない。彼はこれまでも問題を起こしており、FIAはそれを止めるべく対応すべきだ。レースはその接触までは問題なく進んでいた。ピットレーンからのスタートで、異なった戦略を採っていたが、それを活かすまでには至らなかった。この週末は本当に残念だったが、終盤2戦が困難なものになるだろうことは、分かっていた。改良型“TF105B”は週末を通じて、私にとっては難しい存在だったが、続く中国GPでは何かが得られることを期待している」

高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター

「5周にわたるセーフティカー導入により我々のレース戦略が効果を失ってしまい、日本のファンの皆様の期待に応えることが出来ず、とても残念だ。今年残り1戦、改良型“TF105B”のポテンシャルをさらに引き出し来年へ繋げるべく、全力を尽くす」

冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表

「勝機を逃し、より多くのポイントを逃したことで期待はずれとなってしまった。ラルフ・シューマッハーは、素晴らしいスタートを切り、セーフティカーが導入されるまでは、着実にリードを広げていた。しかし、不運にも、セーフティカーは我々の3回ピットストップ戦略を遂行するには、あまりにも長くレースを中断してしまった。その後、ラルフ・シューマッハーは、タイヤの振動も抱え、ポジションアップに苦しんだが、もし、セーフティカーが導入されなければ、表彰台を獲得出来たはずだ。ヤルノ・トゥルーリは、ピットスタートを選択し、苦しいスタートを切ったが、佐藤琢磨との接触で絶望的となってしまった。ドライバーは、攻撃的であるべきだがフェアーに戦わなくてはならない。期待はずれの週末となってしまったが、それがレースというものだ。我々を応援してくれた全てのファンに申し訳なく思うが、不幸にも今日は我々の思い通りには行かなかった。来週、上海で行われる中国GPに全力を傾ける」