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Rd.19 Grand Prix of China report
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最終戦中国GP決勝 戦略功を奏しR.シューマッハーが3位表彰台獲得!
J.トゥルーリは不運なセーフティカー導入で15位。チーム大躍進のシーズンを終える
2005年10月16日(日)

2005年F1GPシーズンの最終戦となる、第19戦中国GPの決勝が、中国・上海の上海・インターナショナル・サーキットで行われた。好天の下、気温25度、路面温度28度、湿度26%というコンディションで、午後2時に56周の決勝レースがスタート。ヤルノ・トゥルーリは、17周目に最初の給油ピットイン直後、不運にもセーフティカーが導入され、大きく順位を落とし15位でフィニッシュ。一方、5位へと順調に順位を上げてきたラルフ・シューマッハーは、29周目に2回目のセーフティカーが導入されたのを機に、勝負を賭けた。相次ぐトップグループの給油ピットインを横目に、無給油でリードを広げる戦略に出たラルフ・シューマッハーは、終盤54周目に給油ピットインするものの、見事3位でフィニッシュ。自身今季2回目の表彰台を獲得。パナソニック・トヨタ・レーシングは、今季5回目の表彰台獲得を果たし、コンストラクターズランキング4位でF1参戦4年目、V型10気筒エンジン最後のシーズンを締め括った。

優勝はF.アロンソ(ルノー)であった。

ラルフ・シューマッハー : カーナンバー17 
シャシー:TF105/09B  



決勝順位 :   3位  56周/56周(トップと25.376秒差)  
グリッド :   9番手

「パナソニック・トヨタ・レーシングでの最初のシーズンを素晴らしい結果で締め括ることが出来た。特に、この週末はかなり厳しい戦いを強いられただけに本当に嬉しい。“TF105B”は予選と決勝レース序盤では本当に運転するのが困難だったが、最初のセーフティカー導入は、まさに願ってもないタイミングであった。先週の日本GPでは不運に見舞われたが、その運を今回取り返せたように思う。チームは見事な戦略を駆使し、2回目のセーフティーカー導入の後には、2位につけることが出来た。その時点で、“TF105B”は信じられないほど良いハンドリングとなり、望み通り、F.アロンソとの差を広げずに維持出来た。ピットストップも素晴らしく、チームの全員に多大な感謝を捧げたい。今年は、長い全19戦中、14戦でポイントを獲得出来た。来シーズンはより上位を目指して行く」

ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー16 
シャシー:TF105/10B  



決勝順位 :  15位  55周/56周  
グリッド :  12番手

「私にとっては全てが上手く行かない、厳しい一日だった。週末を通じて、“TF105B”のハンドリングに苦戦するのはわかっていた。最初のスティントではバランスは悪くなかったが、その後の10周では、左フロントタイヤの振動に悩まされた。そして、1回目のセーフティカー導入が、私が給油ピットストップを終えた直後であったため、私の上位進出のチャンスは失われてしまった。2度目のセーフティカー導入の際に、最後まで走りきれるだけの燃料を搭載し、挽回を図ったが、終盤、左フロントタイヤを交換するためにピットインせざるを得ず、順位を落としてしまった。とはいえ、私にとって2005年は素晴らしいシーズンであり、チーム全員に感謝したい。もっと多くの表彰台やポイントを獲得出来るチャンスもあったが、強力なパフォーマンスを見せることは出来た。来る2006年シーズンでは、さらなる飛躍を期待している」

マイク・ガスコイン : シャシー部門テクニカルディレクター

「この表彰台は、シーズンを通じて、レースチーム、そしてケルンでハードワークを成し遂げてくれた全てのスタッフに捧げるものである。そして“TF105B”と共に臨んだ中国GPで、素晴しい結果を得て帰還出来ることに、全ての関係者に感謝したい」

高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター

「最終戦を3位表彰台という結果で終えることが出来、大変嬉しい。これまでずっと我々を応援してくれたファンの皆様に、本当に感謝したい。来年はもっと上位で戦えるよう、チーム全員一丸となって頑張って行く」

冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表

「我々にとって、非常に素晴らしい1年を、表彰台という結果で終えることが出来た。レースチーム及びケルンのスタッフ、そして、日本のトヨタ自動車や全てのスポンサーの方々に感謝の意を表するとともに、2人のドライバーにも感謝したい。ヤルノ・トゥルーリは何度か不運に見舞われて来たが、今日も運が足りなかった。彼がセーフティカー導入の直前にピットインしたことで、目論見が崩れ、挽回は困難なものになってしまった。終盤には、ひどいタイヤのトラブルにも見舞われピットインすることになったが、それでも完走を果たしてくれたことに満足している。ラルフ・シューマッハーは、鈴鹿ではセーフティカー導入により不運な結果となってしまったが、今日はそれが良い方向に働いた。ピットストップを効率的に利用し、2度目のセーフティカー導入の間、彼をピットインさせることなく、ポジションアップを果たすという作戦が完璧に機能した。5度目の表彰台獲得は、この素晴らしいシーズンの終幕にふさわしい結果だ。まだトップチームと対等に競うまでには至っておらず、彼らを追い抜くために、さらなる開発を進めなくてはならない。しかし、我々は既に改良型“TF105B”から多くの価値あるデータを収集しており、この表彰台フィニッシュは、冬季オフシーズンの間も士気を高めてくれるだろう」