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Rd.4 Grand Prix of Spain
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スペインGPを振り返る ラルフ・シューマッハー Q+A

●レースの舞台がヨーロッパに戻ったわけですが、これについてはいかがですか?
「ヨーロッパに戻るのはいいものだ。移動の面でわれわれみんなにとって楽になるし、いろいろと都合がいいからね。シーズン開幕から続いた海外での3戦は何も問題なかったし、素晴らしい場所を訪れることもできた。ただし長距離の移動が避けられなかった。それに比べてヨーロッパでは遥かに短時間でサーキットに到着できる」

●金曜日の2回目のフリー走行ではちょっとしたトラブルに見舞われましたよね。あれはその後のセッションの準備に何か影響したでしょうか?
「セッション序盤にメカニカルトラブルを抱えてしまい、その修復にしばらく時間がかかってしまった。それでも予定のプログラムはほぼすべてこなすことができたけどね。土曜日午前中のセッションは調子も良かったし、そういう意味では全体的に特に問題はなかったよ」

●予選では何が起こったのですか?
「予選第1セッションの終わりでニコ・ロズベルグにひっかかってしまったんだ。彼はピットアウトしたばかりで、かなりゆっくりと走行していた。そのせいで私は最初のアタックの後半と2回目のアタックの前半でタイムをロスしてしまった。あのせいでタイムアップを果たすチャンスが潰えてしまっただけに、あれは残念だった。予選での私の最速ラップは、われわれの実力を反映したものじゃなかった」

●もしあの渋滞がなかったら、予選でどのくらいの結果が得られていたと思いますか?
「フリー走行から予選にかけてなかなか十分なグリップが得られず、クルマは完璧とは言えなかったが、予選第3セッションまでは行けると思っていた。私のチームメートは予選でトップ6入りしているわけだから、それが今のクルマのポテンシャルを示していると思う」

●スペインGPの1周目で何が起こったのか、説明してもらえますか?
「スタート自体は実はかなり良くて、いくつか順位を上げることができた。ただしスターティンググリッドが17番手ということもあり、1周目は中団で順位争いをする各車が入り乱れてかなり混乱した状態だった。それも事前にわかっていたことだけどね。そして不幸にして私は後ろからアレックス・ブルツにぶつけられ、リアタイヤがパンクしたほか、リアウィングのエンドプレートが破損してしまったんだ」

●その後のレースはどんな展開だったのでしょう?
「言うまでもなくそのアクシデントのせいでかなり時間をロスしてしまったよ。でも、その後の私のレースペースはすこぶる上々で、いくつか順位を上げることができた。リタイヤを余儀なくされたときも、前方の集団に追いつきそうだったんだ。でもフロントウィングが緩んでしまい、レースを続けることができなかった」

●お兄さん(フェラーリのミハエル・シューマッハーのこと)がグランプリのコースに戻ってきましたが、これについてはいかがでしたか?
「サーキットにいるのにコースを走っていない彼を見るのは、ちょっと変な感じだったね! もちろん彼の姿を見るのはいいものだったけど、でも彼は公式にフェラーリの仕事の一部を担っているわけで、一緒に過ごすのは容易じゃなかった」

●来シーズン、バレンシアとシンガポールが新たにグランプリを開催するという発表がありましたが、これについてはどう思いますか?
「つまり訪れる都市が2つ増えるということだよね! バレンシアはテストで訪れているからよくわかっている場所だけど、でもサーキットは新しいものになる。あの場所でのストリートコースがどういったものになるのか楽しみだね。ここしばらくではヨーロッパで初めての新しいレースになるわけで、きっといいイベントになると思う。今のスペインではF1人気がすごいから、きっといいショーになると思うよ。シンガポールはF1にとって全く新しい場所だから、こちらもわくわくするね。F1にとっていいことなら、私は喜んでそこに行くよ」

●タイヤがワンメイクになったわけですが、これは今シーズンのチームの仕事を以前よりも難しくしているのでしょうか?
「現在の状況ではクルマをタイヤに合わせなければいけない。つまり、いろいろと妥協を強いられるということだ。去年までは構造が異なるタイヤが用意されていて、その中から自分たちのクルマの特性に適したものを選ぶことができた。でも今年のこの状況は全チームにとって同じわけだし、どんな状況になるのかは去年の暮れにテストを始めたときからわかっていたよ」