スペインGPを振り返る ヤルノ・トゥルーリ Q+A
●再びヨーロッパでレースできるのは嬉しいものなのでしょうか?
「それほど大きな違いはない。単に飛行機に乗っている時間が短くなるというだけだよ! でも自宅により近くなって、モーターホームの設備が全てサーキットに揃うというのはいいものだね。お陰で物事が幾分容易になる。それにヨーロッパのファンはいつだって熱心で情熱的だから、彼らの前でレースするのは楽しいんだ」
●今回のレースでは何が起こったのでしょう?
「私にとってはとても手応えのあるレースだったし、最後まで懸命にプッシュし続けた。マーク・ウェーバーの前に出られる程速くはなかったが、それでも我々はまたトップ6でフィニッシュしてより多くのポイントが獲れそうだった。残念ながら私はコミュニケーションの問題のため、ちょうど最終コーナーのあたりで呼び戻されて、想定外のピットインをすることになった。私はその指示に従ったが、実はそれは誤解だったんだ。人生でもF1でもそういったことは時として起こるものだ。今はとにかく未来に目を向けているよ」
●ですが、それでも再び1ポイント獲れましたし、レースでは力強いパフォーマンスを発揮できました。これは励みになるのでは?
「そうだね、我々にとって状況は依然としてかなり良さそうだが、ただし中団グループの戦いはかなりの僅差だし、スペインでは他にも進化してきたチームがいくつかあった。我々は進化しており、トルコでは更に向上できるが、ただし非常に近い位置で競り合っているチームがいくつかある。つまり、間断なく開発を続け、クルマを改善していくことが重要だということを示しているわけだ。我々は常に100パーセントの努力を続けていく必要がある」
●予選では8番手でした。セッションはどんな感じで進んだのでしょう?
「予選第1セッションでは何も問題なかったが、第2セッションはかなり競争が激しくなり、そこを突破するにはいいラップが必要だろうと私にもわかっていた。気象条件の影響があり全体的に厳しいセッションになったが、第3セッションでの私のラップはかなりいいものだったし、特に自分たちの周囲のクルマがいかに僅差でひしめいていたかを考えると、8番手というのは上々の結果だった」
●気象条件の何が問題だったのでしょう?
「気温の面では問題なかったが、風の影響で問題が生じ、クルマのバランスが崩れてしまった。我々とウィリアムズとレッドブル、それにルノーの競争は僅差のため、そういった天候面の要素がとても重要になることがあるんだ」
●今シーズンの自分のパフォーマンスには満足ですか?
「ここまでの4戦はいいドライブができていると思う。だから自分のパフォーマンスにはとても嬉しく思っている。この3戦は連続してポイント圏内でフィニッシュしているし、現時点で既に2007年を上回るポイントを獲得できている。チーム全体がどれほど進化できているのかがここに表れている。競争がかなりの僅差のため、我々の今のような立場にいるのはキツいし、最善の結果を手にするには自分の経験を総動員してあらゆる努力を尽くす必要がある。ただし我々は幾分不運でもあった。というのも、オーストラリアではバッテリーの問題のせいで数ポイント逃しているし、今回のバルセロナでは先述の問題が起こったからね」
●全体的な進化についてはいかがですか?
「期待が持てる状況だよ。我々は更にパフォーマンスを向上させるため全員が懸命に仕事している。土台がしっかりしたいいクルマを手にしているのは明らかだし、このことが今シーズンの我々にいいチャンスをもたらしている。今年は些細なことが結果に大きく響く。我々は引き続き全力を尽くして、前にいるチームとの差を縮めていく必要がある。私は最前列で戦いたいと思っているが、まだ我々はそこまで到達していない」
●改善が必要なのはどんなことでしょう?
「改善が必要な箇所が幾つかあることは分かっているが、それを正確に話すことはできない。秘密だからね! 言うまでもなく、我々はあらゆる分野の改善に取り組んでいるが、特にある分野で目標値を設定し、それを目指している。現代のF1ではシーズンの開幕時に強力なクルマを用意することだけが重要なわけではなく、クルマをどのように開発していくのかも同じくらい重要だ。それが強いチームの尺度でもある。我々にはそれを実現する意志と潜在能力が備わっている」
●次戦のトルコではどんな展開を予想していますか?
「直近の3戦で連続してポイントを獲れたし、オーストラリアでもバッテリーの問題がなければポイントが獲れていただろうから、再びポイント獲得を目指して戦えると私はかなり自信を持っているよ」