F1第9戦イギリスGPプレビュー
ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックがフランスに引き続き表彰台を目指す
2008年6月30日(月)
パナソニック・トヨタ・レーシングは、フランスでヤルノ・トゥルーリが3位表彰台を
獲得した記憶も鮮やかな中、今週末にシルバーストーンで行われるイギリスGPのためにF1世界選手権発祥の地に向かう。 5.141kmの距離を有するシルバーストーン・サーキットは、かつて空港だった場所に建設され、トヨタが国際モータースポーツ競技に第一歩を踏み出した年から7年前の1950年、まさに最初のF1世界選手権レースが開催された。当時の最速タイムは平均151.3km/hと記録されているが、現在、そのスピードは230km/hに達しようとしている。そして、高速コーナー“Becketts”および長い“Hanger Straight”のあるシルバーストーンは、カレンダー上で最速コースの一つとなっている。ヤルノとティモ・グロックの両者は、先週行われた3日間のテストの間に、シルバーストーン特有の要求に慣れる機会があった。 2週間前に再び戻ってきた表彰台に続き、更なるポイントを獲得してコンストラクターズ・チャンピオンシップで4位に上がることが、今週末の目標だ。
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー11
「シルバーストーンは、我々が訪れる中で最も歴史的なサーキットのひとつであり、すべてのドライバーが楽しんでいるコースでもある。 このサーキットの主な特徴は、最初のパートにある、なだらかなコーナーが非常にチャレンジングで面白いこととともに、平均速度が非常に高いことだ。正確なラインを見つける必要があるから、“Becketts”は特にチャレンジングな連続コーナーだ。 シルバーストーンで唯一の遅いセクションが、セカンドギアを使用するコーナーが何箇所かある最後の複合パートだ。 残りはただ高速なコースだけれど、私は気に入っている。 フランスのファンタスティックな結果の後に、再び強いレースを戦える大変いいチャンスが我々にはあると思っている。 今シーズンは今までのところ、中盤のグループがとても接近しているが、我々はその中で戦っているし、より多くのポイントを獲得するために可能な限りハードにプッシュしていくつもりだ。我々に何ができるかはマニクールで証明したので、またエキサイティングなレースをしたいね。」
ティモ・グロック : カーナンバー12
「シルバーストーンは面白いサーキットだし、2006年のGP2ではいくつか良い
レースを行っているので、イギリスGPを楽しみにしている。 私が気に入っているのは、最初のコーナー“Copse”だ。なぜなら6速ギアで走るほとんど平坦なコーナーなので、とても面白いんだ。そして、続いて“Becketts”が来る。私は周回の終わりでは、遅いコーナーより速いコーナーが好きなんだけれど、一般的に言ってこのコースはその両方がうまく組み合わさっている。 天候は、シルバーストーンではいつも問題だよ。 5月に短期でシルバーストーンに来たのだけれど、毎日雨が降っていたんだ! このレースの週末の間に気紛れな天候状態にあたってしまったら、次の1時間くらいには何が起きるか分からないから、油断がならないね。しかしながら、この天候を考慮に入れたとしても、イギリスはレースをするには面白い場所だし、私は行くたびに楽しんでいるよ。 フランスでは、ヤルノが表彰台を獲得したのでチームにとって素晴らしい週末だったけれど、残念ながら、私はポイントを逃したので、シルバーストーンでは上を目指したい。」
パスカル・バセロン :
シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「シルバーストーンは最も速い高速サーキットのひとつだ。そして、このコースの
副産物はおそらく、高速コーナーのためタイヤに最も厳しいということだ。我々はこの理由により、ブリヂストン・ポテンザ・タイヤの最もハードなコンパウンドを使用する予定だ。ここは、ブレーキにほとんどストレスのかからない中高ダウンフォースのサーキットである。 平均速度がとても速いので、冷却性能は良くなり、また低速コーナーが少ししかないため、制動エネルギーは低くなる。 フランスで良い結果を残した後なので、言うまでもなく我々は非常に良い精神状態でシルバーストーンに向かうこととなる。 私は、我々が真の前進を遂げたと確信している。 そしてシルバーストーンではクルマのセッティングがマニクールととても近いので、それが証明できると思っている。もちろん、他のチームも向上するために一生懸命作業をしているし、我々は、前回のテストで彼らがどれぐらい進歩を遂げたのかは知らない。しかし、我々は中盤グループの先頭に戻ってくることができたし、今週末に再度このことを証明したいと思う。」