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Rd.9 Grand Prix of Great Britain
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イギリスGP テクニカルインサイト パスカル・バセロン Q+A

●シーズンの折り返し地点を迎えましたが、前半戦の出来には満足していますか?
「そうだね、自分たちの進歩には満足している。マニクールで素晴らしい成績を収め、再びチームは中団グループのトップに戻ることができたし、あのレースでは実際の所、それ以上だった。BMWの2台より速く、しかもマクラーレンの2台より先にゴールすることができたからね。パフォーマンスの面で本当の意味でしっかり進歩できていると信じるに足る十分な理由があると言える」

●そういった進化はどのようにして成し遂げたのですか?
「マニクールに向かう際、我々は継続的な開発プログラムの一部であるアップグレードパーツを数多くクルマに投入した。新型のフロントとリアウィングをはじめ、サスペンションの構成パーツも新しくした。また、パッケージ全体としても上手く機能してくれたお陰で、いい形で前進することができたんだ」

●このペースを維持できる自信はありますか?
「自分たちが本当の意味で前進できた自信はあるし、シルバーストーンでもその結果は目に見える形になるだろう。なぜならクルマの全体的なパッケージの方向性はマニクールの場合とかなり似ているからね。もちろん他チームも改善のために必死になっているし、彼らが直近のテストでどの位進化しているのかは我々には分からない。だが今回も我々は先週のテストを受けて幾つかアップグレードを施すことになっているから楽観的に考えている。モントリオールやモナコのように厳しい展開を余儀なくされたコースよりも、マニクールやシルバーストーンのような“普通の”サーキットを走る時の方が、自分たちは遥かにいい走りができると感じているしね」

●シルバーストーンの特徴はどんな所でしょう?
「平均速度が最も速いサーキットの一つで、それゆえにシーズン中、最もタイヤに厳しいコースと言えるだろう。高速コーナーが各所にあるからね。このため、今回はブリヂストン・ポテンザ・タイヤの最も硬いタイヤを使用することになる。ダウンフォースは中~高程度のコースで、ブレーキへの負荷は僅かしかない。なぜなら平均速度が速いため、しっかりとブレーキを冷やすことができるからだ。また低速コーナーが少ないため、ブレーキングで生じるエネルギーも少なくて済む」

●ブリヂストン・タイヤの硬いコンパウンドに関して、これまでのレースでの調子は如何でしたか?
「通常、今回使用する2種類のコンパウンドに関して大きな問題が生じることはない。コンパウンドが硬めのため、その分安定感があり、週末を通じて常時同じような性能を発揮してくれるし、他の2つの柔らかめのコンパウンドと比較すると、管理も容易だ。このため全体的に見て今週末はタイヤに関して深刻な問題は起こらないだろうと考えている」

●シルバーストーンで特徴的なセクションの一つにベケッツがあります。セットアップの面であのセクションは何か問題になるでしょうか?
「ベケッツは非常に高速な複合コーナーだ。最初の部分では非常に高速になるためグリップはそれほど問題にはならないが、クルマのハンドリングには注意が必要になる。このセクションで理想的なタイムを稼ぐにはクルマに乗っているドライバーが自信を持ってドライビングできなければならない。このためクルマの瞬間的なレスポンスが非常に重要になる」

●パナソニック・トヨタ・レーシングはシルバーストーンで過去にあまりいい成績を残していない、と言っていいでしょうか?
「獲得したポイントに関して言えば、確かに我々はシルバーストーンで素晴らしい歴史を残してはいない。だがパフォーマンスに関して言えば、例年、我々はかなりいい走りができている。例えば昨年の我々はシルバーストーンで速かったし、かなりのポイントが狙えると予想していた。だが残念なことにラルフのクルマに問題が生じ、これが原因で彼のレースが終わりになってしまった。あれがなければ間違いなくポイントが獲れていたと思うし、それに2003年のシルバーストーンでは初めてグランプリのトップを走ったことも忘れるわけにはいかない。従って過去のレースでも、結果は伴わなかったとは言え、しっかり戦えるパフォーマンスはあったんだ。今週末はポイントを獲得して、シルバーストーンでの戦歴をもっといいものにできることを楽しみにしている」

●実際のグランプリの前にそのコースでテストできた場合とそうでない場合を比べると、どの位の違いが表れてくるものなのでしょう?
「レースに挑む直前にそのコースでテストする機会に恵まれた場合、(準備段階で)大きな違いが生じてくる。テストのお陰で、セットアップ作業が行える幅をしっかりと見極めた上でレースに臨むことができるからね。だからこそレースドライバーの二人が先週のシルバーストーンテストを1日ずつ走ったことがとても重要だったんだ。そういった貴重な準備を終えておくことにより、我々は金曜日のフリー走行を既に確認済みの基本的なセットアップを施したクルマで始めることができる。そして通常はそこからタイヤの使い方とセットアップを更に煮詰めていくことになる」