ドイツGPを振り返る ヤルノ・トゥルーリ Q+A
●今回の週末について、まずはポジティブな話題から始めましょう。予選は素晴らしい結果でしたが、あれには満足でしたか?
「いい一日だったし、最後のあのラップもとても良かった。特に満足できたのは、予選の間、セッションを追う毎にクルマのセットアップを改善できたという点だ。とにかくクルマがどんどん良くなっていったんだ!自分の仕事をきっちりとこなせたからハッピーだったよ。それにチームはクルマを改善すべく多大な努力を払って、新パーツを投入してくたからね。それが私のパフォーマンスを押し上げてくれた。予選後はレースで良い結果を手にできるだろうと本当に楽観的になっていた。特にこの3戦で11ポイント獲得していただけにね」
●フェラーリを予選で負かしたわけですが、これには驚きましたか?
「予選で他のドライバーがどの位の燃料を搭載して走ったのかは決して分からないわけだが、レースになればキミ・ライコネンの前を維持するのは相当に難しい仕事になることは分かっていた。自分たちの最大のライバルはレッドブルとルノーだと思っていたし、マクラーレンやフェラーリと戦えるとは考えにくかったね。今のF1はグリッド全体を通してとにかく非常に戦いが厳しいものになっている」
●レース前半は力強い走りを続けていましたが、その時の状況を話してもらえますか?
「良いスタートを切り、1周目は何度か接近戦になってかなりエキサイティングだったね。ヘアピンでフェルナンド・アロンソと競っている際にロバート・クビサが私を抜いていった。5番手に落ちたとはいえ、キミ・ライコネンを封じ込めていたし、クルマのバランスの感触も良かったからその先の展開も良さそうに見えた。最初のピットストップでは全てが予定通りに進み、予想通りの順位でレースに復帰した。残念ながらキミの方が第1スティントが長かったため、彼の後ろになってしまったけどね。でもコンストラクターズ選手権4位の座を確固たるものにできる良い結果が望めそうだったから、それでも大丈夫だった」
●セーフティーカーが入った際、戦略を変更したのでしょうか?
「そうだね。ピットストップはもっと後に予定していたが、ティモのアクシデントのためセーフティーカーがコースに入った際は、予定より早めにピットストップを行うのが最善の策であることは明白だった。当初はその作戦が上手くいき、最後のスティントではポイント争いができる位置にいた」
●残念なことにポイントは逃してしまいました。何が起こったのでしょう?
「ポイントを逃したことにはかなりフラストレーションを感じるが、レースではそういったことも起こり得るものだ。恐らく今年一番の予選結果だっただけに、我々としても(レースで)トップ6入りを期待していた。だが最終的にそういう形にはならなかった。硬めのプライムタイヤを履いていた最終スティントで私はバランスに深刻な問題を抱えていて、それが私の状況をかなり難しくした。可能な限りハードに攻めたのだが、それも容易なことではなかったし、すぐ後ろにはセバスチャン・ベッテルが迫っていた。彼を封じ込めておくのはかなり難しく、その時ヘアピンでわずかにブレーキをロックさせてしまった。彼が私を追い抜くにはそれで十分だった。その後、更にドライブが難しくなり、9位でフィニッシュとなった」
●次のレースでのあなたの最優先事項は何ですか?
「現在我々はコンストラクターズ選手権4位の座を確かなものにすべく懸命に仕事を続けているが、レッドブルからはわずか1ポイント、ルノーからは2ポイントしか離れていない。ハンガリーGPの前にヘレスでテストを行い、ハイダウンフォース仕様の最新セットアップでしっかりTF108の力を引き出せるよう集中するつもりだ。できるだけ早く新パーツを準備できるよう、ファクトリーでは誰もが本当に精一杯仕事をしている。我々がシーズンを通じてずっと競争力を発揮できているのもそのお陰だ。戦いはかなりの僅差だから、4位を守るには今後もかなりハードに仕事を推し進めていかなければならないが、我々はそのための決意を固めているからね」
●ハンガリーではまた上位での戦いが可能だと思いますか?
「残りのシーズンもずっと高い競争力を発揮していけるはずだ。そうじゃない理由なんて何もない。今年は既に数多くの改善を実現しているし、今後も色々と手が加えられる。今週のテストでも懸命に仕事に取り組むつもりだし、次戦ではまたポイントを目指して戦えるはずだ」