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Rd.12 Grand Prix of Europe
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ヨーロッパGP テクニカルインサイト パスカル・バセロン Q+A

●未知の新サーキットであるバレンシアに向け、どんな点が準備の鍵になるでしょう?
「新しいコースへの準備という点では、ある意味、いつもと仕事は同じだ。走行スピードがどんな感じになるのかを予測するため、通常まずはFIAが提供する情報の分析から始めるが、今回は更に追加の情報もある。グランプリの前にF3とGTカーのレースがあったからね。そのお陰である程度のデータを集めることができた。我々はロジスティック及び走行ラインに関する技術的なデータを収集するため、二人ほどスタッフを派遣した。そのお陰で、他の新コースの場合と比べて、更にいい準備ができている」

●コースの第一印象はいかがですか?
「ランオフエリアとコース幅に関して、ストリートコースとしてはとても素晴らしいと思う。サーキットはかなり幅広だし、それなりに速い。ダウンフォースに関しては中程度で、ブレーキにはかなり厳しい。走り出しの時点ではグリップがかなり低いはずだが、週末が進むにつれて改善されていくだろう。ダウンフォースのレベルはハンガリーとはかなり異なる。平均速度が比較的速いからね。このため、どのドライバーもグリップレベルの低さに注意しつつ、ダウンフォースを削ろうとするだろう」

●F3ドライバーの何人かは縁石がもしかしたら問題になるかもしれないとコメントしていました。これに関して不安はありますか?
「そういった細かな要素はグランプリの週末が始まる前に解決しておくべきことだ。我々として特に気がかりなのはスイングブリッジだ。この橋は普段はボートを通すために稼動しているため、幅が3センチ、高さが2ミリほどずれている。F3ではそれがちょっとした問題になったようなので、我々としてもかなり注意深く状況を確認していかなければならないだろう」

●タイヤをいたわるという点で、路面(の状態)はどのくらい重要ですか?
「非常に重要だ。タイヤの選択は既に終わっているが、ブリヂストンが用意したソフトとスーパーソフトのどちらをメインに使うのかが決定的な要素になるだろうし、また、それがダウンフォースレベルにも影響するだろう」

●となると、バレンシアでは金曜日のフリー走行が通常以上に重要になるのでしょうか?
「かなりの周回を重ねることになるかもしれないが、ただし路面が汚れているセッション序盤は恐らくそれほどでもないだろう。ただし、多くのデータを収集しなければならないのは間違いないし、よく知っているコースに比べて、やはり周回数が多くなるだろうね」

●新コースを走る時のチャレンジを楽しめていますか?
「何の指針もない状況で、通常よりも頭を働かせながら適性を探る作業はどんな場合であれ更なるチャレンジになるね。ライバルを上回る決定的なパフォーマンスの要素を見出すためがんばるのは、いつも以上に面白い作業だ。非常に忙しい週末になるだろうし、また、新しい状況だけに、ロジスティックの面でもややきつくなるはずだ。だが、最終的には全てが上手くいくと私は考えている」

●ハンガリーでのティモの2位入賞はあなたにとっていかがでしたか?
「言うまでもなく、ハンガリーでの自分たちのパフォーマンスは本当に嬉しかったね。我々のペースはとても良好で、特にティモは2位入賞のみならず、予選で3番手を目指して戦った走りも良かった。実際の所、燃料搭載量を考慮すると、予選第3セッションでのティモの最初のラップタイムは、ハミルトンに次いでセッション中の2番手タイムだったんだ。5番手というのは彼の予選最高位だったし、全体的なペースに関して言えば今シーズンのチームのベストだったと思う。ティモはレースでも素晴らしかったし、パフォーマンスの面ではコバライネンのマクラーレンにかなり接近していた。つまり、彼は実力で表彰台を獲得したということだ」

●ティモはシーズン半分を経験してますます強くなってきている、という感触はありますか?
「彼は予選でもレースでもどんどん良くなってきているし、この先にもかなり期待できる。今シーズン既に彼は何度も力強い走りを見せているし、特にホッケンハイムでのレースペースは良好だった。だからブダペストの結果はたまたまじゃないんだ。ティモが学習期間を終えつつあるのは明らかだ。ヤルノはハンガリーでは多分コンマ2秒ほど遅れを取っていたはずだが、彼はセットアップに十分満足していなかったし、予選では彼の方が燃料が重かったからね。また彼のエンジンは2レース目だったが、ティモの方は新品だった。だからブダペストでは2台とも非常に競争力が高かったんだ。これはチームにとってとても良いことだ」

●ハンガリーで獲得した10ポイントを生かして、コンストラクターズ選手権4位の座を残りのシーズンも維持する自信はありますか?
「それが我々の目標だし、この4戦ではそれが正に我々に相応しい順位だった。だがF1では何が起こるか決して分からないし、もちろん我々はルノーやレッドブルといったチームの力を侮ってなどいない。マニクール以降のパフォーマンスに関して言えば、我々はBMWと3番手を競える位置にいると思う。バレンシアでは新しい状況にチームがどれほど上手く対応できるかが現れるだろうし、何がパフォーマンスを左右する大きな要素になるのかをどれ位正確に予測できるかが試されるだろう。面白くなるだろうね」