F1第17戦中国GP プレビュー
2008年10月14日(火)
日本GPを終えてすぐに、パナソニック・トヨタ・レーシングは、今シーズン最後から
2番目のレースのために東シナ海を渡り、上海インターナショナル・サーキットへの
短い旅を経て、レース活動に戻る。上海の中心から離れた郊外にある5.451kmの
最新のサーキットは、2004年から中国GPを開催しており、曲がりくねった第1
コーナーおよび難易度の高いターン13を併せ持つタイトなコーナーと、ロング
ストレートの組み合わせを特徴としている。ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックは、
富士スピードウェイのレースと同じ仕様の、改良した空力パッケージのTF108を
使用するが、タイヤはミディアムとハードのブリヂストン・ポテンザ・タイヤとなる。
日本GPでは、ヤルノが5位でフィニッシュし4ポイントを獲得した。チームは、
シーズン最後の取り組みとして、上海で再びトップ6を目指して戦う。
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー11
「上海はおもしろいサーキットだよ。たくさんの低速コーナーを持ながら、長い高速
コーナーも2つあるから、最適なセットアップを見つけるのは、かなりチャレンジングだ。
そして、ターン13があり、ここでスピードを緩めてしまうと、ロングストレートで苦しむ
羽目になるから、ここが良いラップタイムを出すためのキーとなっているんだ。中国では
幸運に恵まれたことは一度もないけど、いつもここでのレースを楽しんでいるし、
今年は、このコースで初めてポイントを獲得したいね。我々はこのシーズンずっと、
かなりプッシュしているし、最後の2レースでもっとポイントを獲得して、少しでも
上位で今シーズンを終えることに、まだまだ闘志を燃やしている。富士では最終的に
5位になったけれど、地元のファンの前でもう少し良い結果を出したかったよ。日本では
低い気温がクルマに合わなかったけれど、中国はもう少し暖かいはずだから、我々に
とっては好ましいことだ。今週末に良い結果を出すために、闘志を燃やしているよ。」
ティモ・グロック : カーナンバー12
「ここは、今シーズンより前にF1のクルマでレースをしたことがある、数少ない
サーキットのうちのひとつなんだ。その時の経験は、今週末の役に立つだろうね。
ここの施設は見事だよ。とても巨大で近代的だけれど、コース自体は、珍しい
第1コーナーとその他いくつかのチャレンジングなスポットがあるから、難しいね。
トヨタでの最初のシーズンがほぼ終わりに近いと思うと、感慨深いね。ここまでの
パフォーマンスには満足しているし、今年の目標に届くことができて満足している。
我々のクルマは強いし、あらゆるレースでポイントを獲得できると信じている。だから
今週末の第一の目標はポイントを獲得することであり、その上で、可能な限り上位で
レースを終えるためにプッシュして行くよ。日本ではもっと良い結果を期待していたし、
リタイアを喫する前は、ポイントを獲得できそうな、結構良い状態でレースができて
いたと思う。富士での出来事を忘れたいから、間隔を空けずに次のレースを
迎えられるのは良いことだね。上海では、再びポイントを獲得することに集中するよ。」
パスカル・バセロン :
シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「上海は、非常に珍しいレイアウトのため、セットアップで様々なチャレンジが与えられる。
2つのロングストレートがあるので、高いトップスピードが必要だが、ターン1と13が
あるために、比較的高いダウンフォースを要求するサーキットだ。ストレートで速度を
出すためには、ターン13のとても長い右回りのコーナーにおいて優れたバランスが
必要となってくる。さらに、このコーナーは、前を走るクルマに近づくことができたら、
ターン14でオーバーテイクのチャンスが生まれるため、重要な箇所である。
今週末は、ブリヂストンタイヤの最もハードなコンパウンドを使用するが、過去に、
中国ではソフト側のタイヤでめくれ磨耗の問題に悩まされていたので、それは道理に
かなっている。昨年も同じ仕様でレースをしており、クルマは満足のいく動きをして
いた。ブレーキやエンジンなどの他の要素に関しては、上海の要求は特に厳しくは
ない。富士で導入したアップグレードのいくつかを使用する予定でおり、我々は、
力強いレースができると確信している。」