中国GPを振り返る ティモ・グロック Q+A
●上海では7位に入賞し、更に2ポイント獲得しましたが感想はいかがですか?
「7位は満足がいく結果だった。レースの前までは難しい週末になっていたし、セットアップを改善するため多くの作業をこなさなければならなかったからね。予選後はいい気持ちじゃなかったけど、でもレースでは本当にがんばって攻めたし、戦略も完璧だった。今のように競争が激しいF1では、12位からスタートしながらポイント圏内でフィニッシュするのは簡単なことじゃない。それだけに私はハッピーなんだ」
●週末の最初の方で直面した困難とは?
「金曜日の滑り出しから、我々はクルマのいいバランスを見つけられなくて、私もどうにもしっくりときていなかった。前戦の富士スピードウェイとシンガポールでは、金曜日からある程度のペースで安定して走れていたんだけど、でも中国ではそうじゃなかった。今回のコースは我々に合っているはずだったから、ちょっと変な状況だった。特に軟らかめのタイヤから最高のパフォーマンスを引き出すことができず、それが予選順位となって表れてしまった」
●レースのスタートは良かったですか?
「悪くはなかったけど、ただし私の後ろからスタートしたルーベンス・バリチェロが1コーナーの混乱の中、私の前へ行ってしまった。ヤルノがセバスチャン・ボーデにぶつけられてしまったため、私が順位を2つ上げることになった。でもチームメートを犠牲にして順位を稼ぐなんてことはしたくないものさ」
●すぐにいいリズムで走れましたか?
「実際の所、燃料を重くして1回ストップ作戦を選択していたためかなり難しかったね。私の第1スティントは全車の中で一番長く、32周目まで引っ張ったんだ。このため序盤はクルマが非常に重くて、タイヤを温めるのにちょっと苦しんだ。2周目にマーク・ウェバーから追い越されたけど、彼を食い止めるために私にできることは何もなかった。彼は私より20周分も燃料が軽かったんだからね! 第1スティントの最後では私のクルマも軽くなったものの、ニック・ハイドフェルドの後ろに捕まってしまったため、クルマの軽さを最大限に生かすことはできなかった。ゴールしたときはロバート・クビサのわずか8秒後方だったから、もしかしたら彼の前の6位になれたかもしれないね」
●1回ストップ作戦は正しい判断だったのでしょうか?
「目標は常にポイントを獲得することだが、12番グリッドからのスタートではそれがかなり難しいことは分かっていた。だから1回ストップ作戦は間違いなく正しい判断だったと思うね。確かに燃料が重い状態で走る各スティントの序盤ではクルマのコントロールに手こずることになるけど、でも私は何周もそれなりに速いラップを記録したし、レースの終わりに向けて燃料が軽くなった際には自分の本当の速さを示すこともできた。最速ラップの順番では私は6番目だったし、それが我々に速さがあったことを示していると思う。また、12番手スタートで7位になったということは、我々の戦略が正しかったことを物語っている」
●極東へのマラソンのような長い旅は楽しめましたか?
「色々と興味深かったね。上海は素晴らしいイベントでF1にとっては本当に良かったと思う。またシンガポールや日本や中国の異なる文化を目の当たりにするのはいつも興味深いね。でも私は4週間半も旅をしていたから、今は自分の家の玄関を見るのが楽しみなんだ。ヨーロッパの食べ物を口にすることや自分のレクサスIS-Fをドライブすることは言うまでもないよ!」
●残り僅か1戦ですが、今シーズンをどのように評価していますか?
「大いに楽しんだよ。何度か良い時とそうじゃない時があったし、時には不運にも見舞われた。でもシーズン中にかなり自分が向上したことを示せたのはプラスだったし、全体的には満足している。今シーズンに向けて自分で立てた“20ポイント獲得する”という目標は既に2ポイント上回っているけど、これはかなりポジティブなことだね。私の野望はトップに立つことだから、常に自分の内面からのプレッシャーはある。でもレースチームもテストチームもファクトリーのみんなも、とにかくチーム全体がしっかり私をサポートしてくれている。自分の後ろに彼らがついていると分かっているのは良いことだし、2009年は更に良いシーズンになるだろうと期待しているよ」