2008年12月17日(水)バーレーン
パナソニック・トヨタ・レーシングは、ニューフェイスにTF108のハンドルを握らせ、2008年のテスト・プログラムの幕を閉じた。イタリア人の青年、アンドレア・カルダレッリは自身初のF1公式テストを終えた。チームにとって今年最後となる17回目のテストは、前回に続きバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた。天候状態の良さを活かし、テストが許可されている年間走行距離30,000kmを完全に走り切った。
18歳になるアンドレアは、ヤルノ・トゥルーリと同じイタリアのペスカーラ出身である。彼は、2007年から彼のキャリアをサポートしてきたトヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(TDP)を通じ、TF108のハンドルを握るチャンスを与えられた。今シーズン、フォーミュラ・ルノー・西ヨーロッパ選手権とユーロカップでレースに参戦していたアンドレアは、月曜日と火曜日に合計128周の走行を行い、着実なパフォーマンスを見せ、路面コンディションは異なるが、バーレーンGP予選でヤルノが出したタイムにちょうど2秒差となる1分33秒170のベストタイムでテストを終えた。
アンドレア・カルダレッリ
「今回は、私にとって素晴らしい経験となったし、徹底的に楽しんだよ。まだ18歳の私がF1カーのテストをするチャンスを手にすることができたのは本当に素晴らしい機会だったし、それを最大限に活用すると決めていた。TF108は普段運転しているレースカーと比べて明らかに別格で、信じられないほどのパワーだし、ブレーキにも同じことが言える。しかしコーナーを曲がる際のグリップには、数周で慣れた。初めてのサーキットと初めてのF1テストだったことを考えると、今回は良い仕事ができたと思う。
TF108をテストする機会を与えてくれたパナソニック・トヨタ・レーシングに感謝を述べたい。今回の経験は、いつかF1でレースをするために、今まで以上に頑張っていくための更なるモチベーションを与えてくれたよ。」
ティモ・グロックもバーレーンのテストに参加して、先週ヤルノが始めた2009年の準備を引き継いだ。今回も前回に続き、低ダウンフォースの空力設定とともにブリヂストン・ポテンザ・スリック・タイヤの分析を行った。その間、同じエンジンを3レース続けて使用しなくてはならない来シーズンのレギュレーションに焦点をあわせて、RVX-08エンジンの性能を試した。更に、エネルギー回生システム(KERS)開発推進のための作業を完了する一方で、新しいギアボックスとその他の機械装置のテストを行ったティモはテストを順調に進め、来シーズンの準備に役立つ数多くのデータを集めた。彼は、合計258周の走行を行い、1分32秒090のベストタイムを記録した。テスト最終日の今日は、サードドライバーの小林可夢偉も33周を走行し、2008年のテストで許可されている残りの走行距離を走り切った。
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