- 特別戦
- 2016 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race Thanks Party&年間表彰式
熱戦が続いた2016年シーズンを締めくくる年間表彰式とシーズンエンドパーティ開催
4月の第1週にツインリンクもてぎラウンドでスタートした2016年のTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZレースは、約7ヶ月の間で8戦が実施され、10月下旬の鈴鹿サーキットラウンドでレギュラーのシリーズ戦は幕を閉じた。4月に発生した熊本地震によって7月に予定されていた第5戦オートポリスラウンドの開催が困難となり、10月に十勝スピードウェイで代替戦が実施された。それ以外は、スケジュール通りに年間8戦が行なわれて、プロフェッショナルシリーズ、クラブマンシリーズともに毎戦熱いバトルが繰り広げられた。
ナンバー付きのワンメイクレース車両と国内A級ライセンスを保持していれば誰でも参加可能なグラスルーツの戦いとして2013年に始動した86/BRZレースは、毎年多くの参加者が集まっていてその数は年々増加の一途を辿っている。今シーズンは第4戦と6戦の富士スピードウェイラウンドで、プロフェッショナルとクラブマンを合わせて124台ものエントラントが集結。富士スピードウェイ以外のサーキットでも前年を上回る台数がエントリーした。そして、今シーズンの延べでの参加台数は706台で、参加ドライバーは約190名となった。そのうち45名が初参加者となり、誰もが楽しめる参加型のモータースポーツとして圧倒的な支持を集めている。
そんなドライバーやメカニック、関係者を招待した「2016 TGR Onemake Race Thanks Party」が11月26日(土)に富士スピードウェイのクリスタルルームで開催され、併せてシリーズを盛り上げたドライバーの年間表彰式も行われた。
パーティは同じナンバー付きのワンメイクレースとして開催されているTOYOTA GAZOO Racing Netz Cup Vitz Raceとの合同開催となり、多くのドライバーや関係者で会場は埋まった。年間表彰式では、プロフェッショナルとクラブマンのシリーズチャンピオンから6位までのドライバーが表彰され、それぞれに賞金が授与された。また、協賛タイヤメーカーからも副賞のみならず特別賞典までもが用意され優れたパフォーマンスを発揮したドライバーに贈られた。
シリーズランキング
プロフェショナルシリーズ
Rank | No. | Driver | Car name | Point |
---|---|---|---|---|
1位 | 34 | 佐々木雅弘 | asset・テクノ・BS86 | 106pt |
2位 | 88 | 井口卓人 | CG ROBOT BRZ BS | 94pt |
3位 | 906 | 阪口良平 | AREA86倉敷 | 77pt |
4位 | 31 | 青木孝行 | ケーエムエスADVAN86R | 49pt |
5位 | 369 | 平中克幸 | GY RACING 86 | 48pt |
6位 | 370 | 元嶋佑弥 | GY RACING 86 | 42pt |
クラブマンシリーズ
Rank | No. | Driver | Car name | Point |
---|---|---|---|---|
1位 | 128 | 松原怜史 | asset・テクノ・BS86 | 88pt |
2位 | 75 | 手塚祐弥 | 栃木スバルOTモチュールBRZ | 71pt |
3位 | 600 | 小野田貴俊 | ネッツ東埼玉ワコーズED86 | 66pt |
4位 | 84 | 橋本洋平 | カーウォッチ86ポテンザED | 59pt |
5位 | 771 | 菱井將文 | CUSCO BS 86 | 49pt |
6位 | 62 | 松原亮二 | N群馬FKジースパイスBS86 | 40pt |
ドライバーズインタビュー
プロフェッショナルシリーズ
2016年シリーズチャンピオン
♯34 佐々木雅弘選手
「今シーズンはシリーズチャンピオンを取れたことももちろん嬉しいのですが、(自身が開発ドライバーを務める)ブリヂストンタイヤの圧倒的なパフォーマンスを示せたことは本当に良かったです。とくにニューモデルのポテンザRE-06Dを投入した第6戦や第3戦の菅生で表彰台を独占したことが記憶に残っています。僕がブリヂストンタイヤの開発を始めたときは決して今のように常勝とは言えなかったので、ここまでみんなが使ってくれるモデルを開発でき勝利を重ねられたことには、嬉しさとともに自信にもなりました」と、今シーズンのシリーズチャンピオン獲得と多くのドライバーが使って結果を残したブリヂストンタイヤを開発できたことを嬉しく思うと語っていた。
♯369 平中克幸選手
「今シーズンは、初戦で優勝することができて幸先の良いスタートを切れました。ですが、富士の2連戦が両方ともノーポイントで厳しかったです。ブリヂストン勢は強かったですが、要所要所では上回るパフォーマンスを発揮できるときもありました。そのことはポジティブに捉えています。ただ、富士2連戦のように夏場になると極端に状況が悪くなってしまうので、改善する必要はあります。ただ、改善すべき点や方向性は分かっているので、全力でみんなが使いたがるタイヤを開発していくだけです」と初優勝を飾った今シーズンだったが、中盤のノーポイントが響いたと語ってくれた。
♯60 服部尚貴選手
「ダンロップタイヤは、気温が低いときにはパフォーマンスが発揮できたと思いますが、気温と路温が高くなってくると苦戦が続いてしまった。また、予選では良くても決勝では落ちてしまうこともあり、課題が多いシーズンでした。開発がシーズン中に進めることができなかったのも苦戦の要因となりました。やりがいはあったけど成績が残せなかったので、来シーズンは開発のスピードを上げて結果を残せるようにしたいです」と、シーズン中の開発ができずにフラストレーションが溜まるレースが多かったという。
♯1 谷口信輝選手
「今シーズンは、プロフェッショナルもクラブマンもブリヂストンの年になりましたね。我々のヨコハマタイヤはかなりの差を付けられてしまったと思っています。来年は逆襲するシーズンにしないといけないと思っています。チームとしてはシーズン当初から新車を投入したのですがなぜかスピードが伸びず、タイヤと相まって苦しい戦いとなりました。このままでは終われないので来年は強さを見せつけられればと思います」と、年間を通して苦しいシーズンとなった2016年を振り返っていた。
ドライバーズインタビュー
クラブマンシリーズ
2016年シリーズチャンピオン
♯128 松原怜史選手
「前半戦は第2戦の岡山国際サーキットで3位、第4戦の富士スピードウェイ3位と決して優勢ではなかったと思います。ただ、富士の予選で失敗したことによって判明したことが(内容は秘密ですが)ありました。その間違いを後半戦は修正できたことで、勝利を重ねていくことができました。このレースはとにかく予選でポールポジションを取れれば勝てる可能性も高くなります。なので、決勝レースのことは置いておいて、まずは予選のタイムアタックを最重視した戦いを実施したのです。それが好結果を生んだ理由でもあります」と前半戦の失敗によって、改めて戦略やタイムの出し方を見直すことで勝利を重ねてシリーズチャンピオンを獲得できたとのことだった。
♯75 手塚祐弥選手
「今シーズンは、初戦のもてぎで棚ぼたでしたが3位になれたことによって勢いがつきました。第4戦の富士スピードウェイでは初優勝もできました。なので、シーズンとしては良かったです。ただ、シリーズチャンピオンの松原選手にほとんど負けてしまったので悔しい気持ちもあります。今年は、チームと一丸となってデータを取ったりオンボードを研究したりと、レーススタイルを見直せたことが上位へ入れた要因なので、さらに引き出しを増やして来年は全戦で勝ちたいと思います」と、飛躍した今シーズンだったが松原選手に負けた悔しさが残っていると話してくれた。
♯600 小野田貴俊選手
「昨年はマシンのパフォーマンスで苦労したこともあり、(チームのネッツトヨタ東埼玉に無理言って)新車にしてもらいました。それなのに2位を4回と勝つことができず苦しい一年でした。いろいろな歯車が噛み合わなかったですし、ミスもあったしルーティンも上手くいきませんでした。対して上位二人は、常に上手くまとめていたのではないでしょうか。タイヤは後半からヨコハマのニュータイヤに替えたことで、セッティングをイチから見直すことになったのも結果として難しいさが増した要因です。ただ、特別戦では勝つことができたので、来年につなげたいと思っています」と、表彰台には登ったが思った結果がでずに苦労した一年だったと振り返ってくれた。
フォトギャラリー
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