- Round2
- TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race Rd.2 オートポリス
プロフェッショナルシリーズ レポート
#31青木孝行選手がポールトゥウィンで
3シーズンぶりの優勝を奪取
2016年4月の熊本地震の影響により昨シーズンの開催がキャンセルとなり、2年ぶりにTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceがオートポリスに戻ってくることになった。今シーズンから全車が後期モデルの86とBRZにより競われることとなったプロフェッショナルシリーズ。今戦のオートポリスラウンドはボーナスポイントが付与される大会となり、通常は優勝すると20ポイントだが1戦で30ポイントを獲得できる。それだけにシリーズチャンピオンを狙うドライバーは重要なラウンドとなった。プロフェッショナルシリーズにエントリーしたのは、26台で、初戦でポイントを獲得した全ドライバーが参加している。
青木選手が強豪揃いのライバルを押さえ
3年前のオートポリス以来となるポールポジションを獲得
クラブマンシリーズと同様に予選と決勝を1日で実施するワンデー開催となったオートポリスラウンド。プロフェッショナルシリーズの予選は、9時35分から20分間で競われた。予選が開始され早々にトップタイムをマークしたのは#47蒲生尚弥選手で、タイムは2分12秒008。予選で上位を狙うドライバー達は、タイムアタックのタイミングを見計らうためにピットで待機する。10分が経過したところで、マシントラブルによって停止した車両の回収のため赤旗でセッションが中断。この時点でも蒲生選手がトップタイムを維持したままだった。残り9分で再開した予選は白熱のタイムアタック合戦となり、開幕戦で表彰台に登った#31青木孝行選手が2分11秒637をマークし、暫定でトップだった蒲生選手を上回る。さらに、#76小河諒選手が2分11秒822で2番手に続く。まだタイムアタックを行っていなかった開幕戦を制した#1佐々木雅弘選手は、ポールポジションを狙ったが2分11秒951で一歩及ばず3番手。この順位のままで20分の予選は終了した。
青木選手が3年前のオートポリスラウンド以来のポールポジションを獲得。2位には小河選手、3位には佐々木選手、4位には蒲生選手、5位には#97近藤翼選手が入った。
冷静なレース運びを行った
青木選手がポールトゥウィン
予選終了後から4時間のインターバルを経て行われた決勝レース。クラブマンシリーズの決勝よりもさらに気温は上がり、路面温度は35℃を越えるほどのコンディションとなった。
上位陣は全車が好スタートを切り1コーナーをクリア。1周目を終了した時点で予選のトップ10がそのままの順位で通過するという膠着した状況で2周目に入る。しかし、直後にこの拮抗した状態が崩れることになった。3コーナーで2番手の小河選手にアウト側から仕掛けた佐々木選手は、ブレーキングを限界まで遅らせてパッシングに成功。抜かれた小河選手は、続く複合コーナーで4番手の蒲生選手に追突されスピンを喫してしまう。この混乱でトップの2台は、3番手となった近藤選手に3秒ほどのリードを築くことになった。
2台のトップ争いは、周を重ねるごとに激しくなり4周目には0.2秒差とどこでもパッシングできるテールトゥノーズの状況。トップを走る青木選手は冷静に佐々木選手のラインをみながら、パッシングポイントとなる1コーナーと3コーナーを押さえる巧みなレース展開をみせる。両車のトップ争いに乗じて3番手の近藤選手はギャップを削ろうとするが、2台のラップタイムは速く1秒を切る差まで詰められない。トップ2の争いはファイナルラップまでつづくが、要所を押さえた青木選手が見事にトップチェッカーを受け2シーズンぶりの優勝を飾った。
2位には佐々木選手、3位には近藤選手が入り、終わってみると開幕戦でポディウムに登った3名のドライバーが順位は変わったが今戦もトップ3となった。4位には予選7番手から追い上げた#88井口卓人選手、5位にはこちらも予選8番手から#770山田英二選手がポジションを上げた。
リザルト
Rank | Driver | Car name | Total time | Gap |
---|---|---|---|---|
1位 | 青木孝行 | ケーエムエスフェニックス86 | 22'30.352 | - |
2位 | 佐々木雅弘 | 小倉クラッチ REVO86BS | 22'30.905 | 0.553 |
3位 | 近藤翼 | 神奈川トヨタ☆DTEC86R | 22'32.748 | 2.396 |
4位 | 井口卓人 | CG ROBOT BRZ BS | 22'38.280 | 7.928 |
5位 | 山田英二 | CUSCO BS 86 | 22.'38.670 | 8.318 |
優勝者コメント
「後続を見ながらの苦しい展開でしたが
上手くレースをコントロールでき勝てました」
#31 青木孝行選手
「優勝してもちろん嬉しいのですが、ホッとしたという気持ちもあります。今回のオートポリスでは練習走行から調子はイマイチだったのですが、予選でそれまでのタイムを大幅に更新するトップタイムを記録できました。ドライバーの実力もマシンの差もないワンメイクレースなので、ポールポジションを獲得できたことは優勝の大きな要因ですね。決勝レースは、ほぼバックミラーを見ながらの苦しいレースでした。ですが、佐々木選手が仕掛けてきそうなコーナーは押さえつつ、タイヤもマネージメントしていました。2年前のオートポリスでは最終周に逆転されたこともあり、終盤にプッシュできる状態を作っていました。予想通りの展開で、後半にタイヤのパフォーマンスが残っていて、佐々木選手を押さえることができました」
次戦予告
- 2017 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 第3大会 第3戦
- 開催予定:2017.6.3~4
場所:富士スピードウェイ