Round4
TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race Rd.4 岡山国際サーキット
クラブマンシリーズ レポート

♯38神谷裕幸選手がポールトゥウィンで
クラブマンシリーズ初優勝を飾る

 クラブマンシリーズ、プロフェッショナルシリーズともに年間9大会10戦で競われる2017年のTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceは今戦で第4戦目を数え、シリーズは中盤戦に差し掛かってきた。第4戦は岡山国際サーキットが舞台となり、クラブマンシリーズには56台がエントリー。2シリーズ制となってからの過去2年間は、岡山国際サーキットのフルグリッドとなる40台以下の参戦だった。だが、今回は40台のフルグリッドを越える56台がエントリーしたため、予選タイムの上位40台が決勝Aレースに進出することになり、残りの16台が決勝Bレースを戦うことになった。

神谷選手が0.05秒差でシリーズ初のポールポジションを獲得

 6月上旬に梅雨入りした中国地方はいよいよ梅雨本番を迎えることとなり、事前の天気予報で週末は不安定な天候が予想されていた。それでも、クラブマンシリーズの予選が実施された7月1日(土)は、朝方のみ降雨によりウエットコンディションとなったが、午前中には路面も乾き始め、予選が開始された13時には全面的にドライコンディションで競われた。
 エントリーは56台だったが2台が出走をキャンセルし、54台が2組に分かれて予選がスタート。
 予選1組目で速さを見せたのが、前戦の富士スピードウェイラウンドでポールポジションを獲得し、第3戦終了時でポイントランキングトップに立っている♯771菱井將文選手で、計測1周目に1分53秒817をマーク。菱井選手の後に付けたのは♯75手塚祐弥選手でタイムは1分54秒263、3番手には前戦で初優勝を飾った♯126庄司雄磨選手が1分54秒323で続いた。菱井選手は手塚選手をコンマ4秒離すとともに唯一の1分53秒台をマークした。
 10分のインターバルを経て実施された2組目は、♯38神谷裕幸選手がまず1分53秒980を記録。だが、菱井選手のタイムを上回れなかったため連続アタックを決行する。続く計測2周目に1分53秒759までタイムを伸ばして、見事にポールポジションを獲得。2番手には初参戦となる♯630蒲生真哉選手、3番手には♯84橋本洋平選手が続いた。

好スタートから神谷選手がトップを譲らず
ポールトゥウィンを達成

 予選から一夜明けた7月2日(日)に実施された決勝Aレース。予選に引き続きドライコンディションで競われることになったが、スタート直前の11時の時点で、気温が30℃、路面温度が45℃と過酷な状況でのレースとなった。
 ポールポジションからスタートした神谷選手は無難なスタートを決めて1コーナーをトップで通過。しかし、5番手集団でクラッシュが発生し、1周目からセーフティカーが導入されることになった。セーフティカーは3周に渡り先導し、4周目にレースは再開。
 神谷選手は冷静にリスタートを切り、2番手には菱井選手、3番手には4位スタートの手塚選手、4番手には5位スタートの橋本選手が続いた。トップの神谷選手と菱井選手は、1分53秒台のラップタイムで後続を引き離し、2台はテールトゥノーズのバトルとなる。それでも神谷選手は、パッシングポイントをしっかりと押さえ菱井選手に隙を与えない。
 一方の3番手争いは、4周目のパイパーコーナーで橋本選手が手塚選手を交わして3番手に浮上。トップ争いをする2台は、レースが折り返しとなる6周をすぎてもコンマ5秒差の接近戦を見せる。8周目には菱井選手が神谷選手との差をコンマ4秒まで縮めるが、コースの一部で小雨が降り出し、2台のギャップが空いてしまう。12周を周回し、最終的には神谷選手が菱井選手に1.6秒の差を付けてトップチェッカー。昨シーズンはプロフェッショナルシリーズにも参戦していた神谷選手は、ポールトゥウィンでクラブマンシリーズ初優勝を飾った。
 2位には神谷選手と接戦を演じた菱井選手、3位には橋本選手、4位にはファイナルラップで手塚選手をパスした♯500小野田貴俊選手、5位には♯703花里祐弥選手が入った。
 14台で競われることになった決勝Bレースは、ポールポジションスタートとなった♯131石川裕剛選手が、ライバル勢を寄せ付けずに12周の周回を走り切りポールトゥウィンを達成した。

リザルト(決勝A)

Rank Driver Car name Total time Gap
1位 神谷裕幸 N中部ミッドレススノコ86 27'01.240 -
2位 菱井將文 CUSCO BS 86 27'02.879 1.639
3位 橋本洋平 カーウォッチBS86REVO 27'13.196 11.956
4位 小野田貴俊 ネッツ東埼玉ワコーズED86 27'14.756 13.516
5位 花里祐弥 埼玉トヨタ・エンドレスYH86 27'15.269 14.029

リザルト(決勝B)

Rank Driver Car name Total time Gap
1位 石川裕剛 フォレストR SPMマロBRZ 23'36.938 -
2位 竹内融治 林テレンプ86Racing 23'41.680 4.742
3位 久保田匡紀 トヨタカローラ福岡あいむ君86 23'51.582 14.644
4位 渡辺忠司 AGENT-1 TAD86 23'52.524 15.586
5位 荒川美恵子 もらいぽしヒシキレーシング86 23'53.490 16.552

優勝者コメント
自信があるサーキットでフルポイントを獲得でき
嬉しく思っています

♯38神谷裕幸選手

「今週は、予選までにドライ、セミウエット、ウエットとすべてのコンディションを走ることができ、どの状況でも速く走れるセットアップが出来たために自信はありました。決勝レースは、スタート直後の混乱でセーフティカー入ったのですが、セーフティカーが入るまでに2番手の菱井選手との差を付けられていたので、リスタートも不安はありませんでした。岡山国際は、ヴィッツレースに参戦していたときから特に走り込んできたサーキットなので、どこを押さえれば抜かれないかも良く分かっているつもりです。なので、立ち上がり重視でコーナーを走り、ブレーキングでパスされないように心掛けていました。終盤に路面が濡れたことも展開的には有利に働いたはずです。今回のラウンドは、ポールポジションとファステストラップも記録できたので非常に満足しています」

次戦予告

2017 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 第5大会 第5/6戦
開催予定:2017.7.29 ~ 30
場所:十勝スピードウェイ