Round9
TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race Rd.9 富士スピードウェイ
クラブマンシリーズ レポート

シリーズチャンピオンの♯38神谷裕幸選手が
最終戦も制し、有終の美を飾る

 4月にスタートした2017年のTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceは、9ヶ月の間に9大会10戦が行なわれ、ついに最終戦の富士スピードウェイラウンドを迎えた。
 前戦の鈴鹿サーキットラウンドは台風の影響で決勝Aレースが中止となったが、3勝をマークしてポイントランニングをリードしていた♯38神谷裕幸選手が、シリーズチャンピオンを手にした。シリーズチャンピオンは決定したが、ランキング2位以降はこの最終戦の結果次第で入れ替わる可能性があり、♯500/600小野田貴俊選手、♯771菱井將文選手、♯84橋本洋平選手が6ポイントの僅差で争うことになった。
 第9大会第10戦となる最終戦は、TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL(TGRF)のプログラムとして組み込まれていて、クラブマンシリーズは12月9日(土)に予選と決勝を実施する1DAYレースで開催。エントリーしたのは87台で、予選には85台が出走した。

27台がコースレコードをマークした予選は
♯62松原亮二選手がポールポジションを獲得

 85台のマシンは2組に分けられ、早朝の7時45分から1組目の予選がスタート。今回の予選は、普段のレースより短い10分間で競われたため、全車が一斉にコースインしタイムアタックを開始する。
 1組目の計測1周目でトップに立ったのは、今シーズン初の参戦となった♯62松原亮二選手でタイムは2分5秒310。松原選手は、計測2周目には唯一の2分4秒台となる2分4秒858を記録し、翌周には2分4秒720までタイムを伸ばす。♯703花里祐弥選手や♯600小野田貴俊選手も2分5秒台前半をマークして松原選手を追うが、4秒台を入れることができず、1組目のトップタイムは2番手に0.7秒差を付けた松原選手となった。
 続く2組目は、シリーズチャンピオンを決めた神谷選手が計測1周目に2分5秒234をマークして、タイム計時のトップに立つ。神谷選手は翌周に2分4秒907までタイムを伸ばし、2組目のトップを取った。神谷選手に続いたのは♯523高橋泰裕選手で、3番手は♯305水野大選手となった。
 2組の成績を合計し、2分4秒720をマークした松原選手がポールポジションを獲得。今回の予選は、2組を合わせて27名のドライバーがコースレコードを記録するというハイレベルな争いとなった。

2番手スタートの♯38神谷裕幸選手が
逆転でトップチェッカーを受ける

クラブマンシリーズ表彰式
右から松井 宏太、菱井 將文、神谷 裕幸、小野田 貴俊、橋本 洋平、長島 大輝(敬称略)

 予選から4時間半のインターバルを経て行なわれたクラブマンシリーズの決勝Aレースは、10周の周回数で競われた。2番手からスタートした神谷選手が抜群の加速をみせて、松原選手を抜き去り1コーナーをトップで通過する。後続では、1コーナーの立ち上がりで3番手からスタートした花里選手と4番手の高橋選手が接触してしまい2台ともにマシンを止めてしまう。続く、コカコーラコーナーでも複数台がコースアウトし、荒れたレース展開となる。
 1周目のコントロールラインは神谷選手がトップで通過し、松原選手がコンマ2秒差で追い、そのあとには5番手スタートの小野田選手、6番手スタートの水野選手、12番手からジャンプアップを果たした♯7堤優威選手、10番手スタートの福岡宝昌選手が続いた。
 2周目に入ると神谷選手と松原選手の2台が逃げる体制となり、3番手の小野田選手から6番手の福岡選手の4台が2秒差以内の団子状態でバトルを繰り広げる。3周目には堤選手が水野選手をパスして4番手に浮上。4周目には福岡選手が水野選手をパスして5番手となり、その勢いを維持して6周目には堤選手もパスして4番手に上がる。しかし、福岡選手にはジャンプスタートの判定がくだされ、ドライブスルーペナルティを受けてしまい戦線を離脱。堤選手も7周目にトラブルでマシンを止めてしまった。
 一方のトップ争いは、4周目には神谷選手が2分5秒527のベストタイムをマークし、松原選手を突き放しにかかる。4周目には1.6秒の差があった2台だが、それでも松原選手は必死に神谷選手を追い、周回ごとにギャップを詰めていく。7周目には1.1秒まで差が詰まり、8周目には松原選手がファステストラップとなる2分5秒149をマークし、神谷選手との差を0.5秒まで縮めた。しかし、神谷選手は要所を押さえ、松原選手に対して隙を見せずにトップチェッカーを受けて、シーズン4勝目を獲得した。
 2位には松原選手、3位には小野田選手、4位には水野選手、5位には18番手からスタートした♯310長島大輝選手が入った。
 また、40台が出走した決勝Bレースは、4番手からスタートした♯9青柳クニトシ選手が、4周目にトップに立ちそのままチェッカーを受けている。

クラブマンシリーズ表彰式
右から松井 宏太、菱井 將文、神谷 裕幸、小野田 貴俊、橋本 洋平、長島 大輝(敬称略)

リザルト(決勝A)

Rank Driver Car name Total time Gap
1位 神谷裕幸 N中部ミッドレススノコ86 21'00.295 -
2位 松原亮二 N群馬ジースパイスFK86 21'00.684 0.389
3位 小野田貴俊 ネッツ東埼玉ワコーズED86 21'11.450 11.155
4位 水野大 リキモリ制動屋ニワEP剛式86 21'11.750 11.455
5位 長島大輝 埼玉自動車大学校生駒ED86 21'19.674 19.379

リザルト(決勝B)

Rank Driver Car name Total time Gap
1位 青柳クニトシ Forceネッツ東埼玉ED86 21’32.710 -
2位 佐々木敬規 ミッドレス86ライトニング 21'35.584 2.874
3位 たねぞう WAKO'Sオクヤマレッツ86 21'39.505 6.795
4位 黒岩唯一 埼玉トヨペットGB 86 21'40.082 7.372
5位 DAISUKE T'sCONCEPT86 21'40.315 7.605

優勝者コメント
釈然としないチャンピオン決定だったので
最終戦はぜひ優勝したいと思っていました

♯38神谷裕幸選手

「前戦の鈴鹿サーキットラウンドは、地元での開催だったために優勝してシリーズチャンピオンを決めたかったのですが、残念ながらレースが中止となってしまいました。チャンピオンにはなれたのですが、戦わないで決まってしまったので、喜びが薄かったのです。なので、最終戦は勝って締めたいと思っていました。レースは、好スタートではなかったのですが、加速がよくてトップに立てました。序盤でリードを築くつもりだったのですが、松原選手が予想よりも離れませんでした。そのため後半勝負になると思って、中盤ではいったんペースを落としました。最後は松原選手に詰められましたが、パスされないようなライン取りなどをシミュレーションしていたので、最後まで安心して走れました」

TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceをテレビで観戦!

MOTOR GAMES TV

全戦の模様が、CSのスポーツチャンネルJ SPORTS 3の番組「MOTOR GAMES TV」にて放映決定!レースの模様から裏側まで、観戦がもっと楽しくなる情報をお伝えします。

第9大会 第10戦富士スピードウェイ 放送スケジュール
1月1日(月)21:00~21:30(*放送後にはTOYOTA GAZOO Racing WEBサイトにて番組動画を公開する予定です。)