2024 Rd.7 MOTEGI

クラブマンシリーズは年間7戦、プロフェッショナルシリーズは8戦で競われてきた2024年の「TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup」。いよいよシーズンのフィナーレとなる第7大会が11月23日（土）-24日（日）にモビリティリゾートもてぎで開催される。
プロフェッショナルシリーズは2年ぶりに1大会2レース制が7月の富士スピードウェイで実施されたため、クラブマンシリーズよりも1戦多い8戦でのシリーズとなっている。今季のシリーズチャンピオンは前回の鈴鹿サーキット大会で決定し、♯10菅波冬悟選手がTGR86/BRZ Raceとして実施された2021年シーズン以来、2度目の栄冠に輝いた。シーズンを振り返ると、菅波選手とチームの強さが引き立った1年といえる。開幕戦こそチェッカー直前の攻防で2位となったが、第2戦から第7戦までの6レースで5勝と圧倒的なパフォーマンスを発揮。シリーズチャンピオンは決定したが、ランキング2位以下の争いは最終戦まで持ち越されていて、第7戦を終えた時点で2位は61ポイントで♯1井口卓人選手、3位は49ポイントで♯7堤優威選手と♯18中山雄一選手がつけている。5位は45ポイントで♯121蒲生尚弥選手、6位は41ポイントで♯123松井孝允選手と♯504冨林勇佑選手が並ぶ。井口選手は3位以下の選手に12ポイント以上の差をつけているが、最大22ポイントを獲得できるため油断はできない。

また、菅波選手はシーズン5勝をマークしていて、今戦で優勝すると86/BRZ Raceから振り返っても年間の最多勝利となる。今季のシリーズチャンピオンがどこまで優勝の記録を伸ばすのかも注目される。

一方のクラブマンシリーズは、このモビリティリゾートもてぎ大会でシリーズチャンピオンが決定する。候補となるのは♯41岸本尚将選手と♯380菱井将文選手、♯557大西隆生選手の3名。ランキングは6戦を終えた時点で、岸本選手が76ポイントでトップ、菱井選手が2点差の74ポイントで追い、大西選手が60ポイントとなっている。前述のように1レースで22点を加算できるので、岸本選手と菱井選手に何かが起きれば大西選手にもチャンスが生まれる。逆転でのシリーズチャンピオンを狙う菱井選手と大西選手は、昨年のモビリティリゾートもてぎ大会で速さを見せている一方で、岸本選手は同サーキットでは初レースとなる。ここまでのシーズンの流れでは、前半戦で好調が良かったのが菱井選手と大西選手、後半になって2連勝して調子を上げてきたのが岸本選手。第6戦からは1ヶ月半ほどのインターバルがあったため、岸本選手の好調さが続くのか、それとも2人のベテランがチャンピオンシップを制するのか目が離せない。

発表されている暫定のエントリーリストによると、プロフェッショナルシリーズは34台、クラブマンシリーズは60台が参戦する予定。モビリティリゾートもてぎの決勝レースにおける最大出走台数は45台なので、クラブマンシリーズは15台がコンソレーションへ回ることになる。
プロフェッショナルシリーズでポイントランキング上位につけている選手は全員が出場予定となっていて、SUPER GTやSUPER FORMULA LIGHTSで活躍している♯38野中誠太選手が初出場となる。トヨタが育成する若手ドライバーのTGR DRIVER CHALLENGE PROGRAMに名を連ねる野中選手が、プロフェッショナルシリーズでどのような活躍を見せるのか期待される。

クラブマンシリーズは60台が出走するため、専有走行から2組に分けられる。予選も2組に振り分けられるので、タイムが伸ばせないとスターティンググリッドが通常の予選よりも下がってしまう。そのため、シリーズチャンピオンやポイントランキングで上位を狙う選手は、予選のタイムとポジションが重要。プロフェッショナルシリーズ、クラブマンシリーズともに年間のシリーズ賞金がランキング5位までに付与されるので、チャンピオン争いが以外も熾烈になってくる。
GR86/BRZ Cupに移行して3年目となる2024年シーズンの最終戦は、11月23日（土）の10時25分からクラブマンシリーズA組、10時50分からB組、11時35分からプロフェッショナルシリーズの予選が、24日（日）の8時20分からクラブマンシリーズ、9時25分からプロフェッショナルシリーズの決勝レースが実施される。