2024 Rd.7 MOTEGI

GR86/BRZ Cup 2024 第7大会(第8戦)モビリティリゾートもてぎ

    最終戦レポート 表彰式レポート


    2024年シーズンを締めくくるシリーズ表彰式を
    富士スピードウェイホテルで開催






    11月23日-24日にモビリティリゾートもてぎで実施された第7大会にて2024年のシーズンが終了した「TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup」。

    激闘のシーズンを終えたプロフェッショナルシリーズとクラブマンシリーズの上位入賞者、そしてチーム関係者を対象にした「TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2024シリーズ表彰式」が12月20日(金)に富士スピードウェイホテルの「Ballroom THE CIRCUIT」で開催された。

    2024年シーズンも両シリーズのチャンピオンシップは見応えがあり、プロフェッショナルシリーズは♯10菅波冬悟選手が8戦中6勝という記録ずくめでシリーズチャンピオンを獲得。クラブマンシリーズは最終戦までチャンピオン争いがもつれ込んだが、♯41岸本尚将選手が参戦1年目でシリーズチャンピオンに輝いた。

    これまでシリーズチャンピオンやランキング上位者の表彰式は最終戦の後にサーキットで実施されることが多かったが、だが今回は別に会場を用意し多くの関係者によって労われた。

    会場となった「Ballroom THE CIRCUIT」は、富士スピードウェイホテル内のミュージアムに隣接する宴会場で、400㎡の式場は天井に車のデザインが描かれているなど、シリーズ表彰式には最適な場所となっていた。今回はプロフェッショナルシリーズとクラブマンシリーズのシリーズチャンピオン以下、5位までの選手とチーム関係者が招かれた。

    開場の11時30分前から多くの招待者が集まり、シリーズ表彰式はスタートした。まずは主催者の挨拶としてトヨタ自動車GR車両開発部車両設計室 室長の横田義則氏が登壇し「今年のGR86/BRZ Cupは全7大会が実施され、クラブマンシリーズとプロフェッショナルシリーズを合わせてのべ634台という数多くのエントリーをいただきました。レースに参加した皆さま、チーム関係者の皆さま、各サーキット様、レース主催者様、オフィシャルの皆さま、スバル様をはじめとする数多くのパートナー企業のご協力を賜うことで、本日このような表彰式を迎えることができました」と感謝を述べた。続けて、「我々GRは、モータースポーツを起点としてもっと良い車作りという理念を掲げ、世界で戦うWRCやWEC、スーパーGTやスーパーフォーミュラ、スーパー耐久などの様々なカテゴリーに取り組ませてもらっています。そしてユーザーやお客様ともっとも距離の近いナンバー付き車両で競うワンメイクレースも大切なカテゴリーとして取り組んでいます。今回ご参加いただいた皆さまが全力で走ってもらうことで車両の様々な課題を見つけ、走る歓びというものを改めて我々と共有してもらい感謝申し上げます」と挨拶を締めくくった。



    • (トヨタ自動車GR車両開発部車両設計室 室長横田義則氏)



    横田氏の挨拶にもあったように、GR86/BRZ Cupは多くの企業がパートナーとして参画することで成り立っている。その企業を代表し、SUBARU商品事業本部モータースポーツプロジェクト主査の嶋村誠氏が続いて挨拶を行なった。

    「プロフェッショナルシリーズ、クラブマンシリーズの皆さま、TRAをはじめとした関係者の皆さま1年間お疲れさまでした。私は量産のGR86/BRZのプロジェクトと掛け持ちで担当していて、レースで出た技術的な課題、直さなくてはいけないところを逐次、プロジェクトチームと共有して、迷惑の掛からないような車作りを目指しています。量産車をベースにしたレースなので色々と課題が出てきますが、トヨタさんと一緒に改善していくので来年以降もよろしくお願いいたします」と、車両開発にもこのレースが活かされているとのことだった。



    • (SUBARU商品事業本部モータースポーツプロジェクト主査 嶋村誠氏)



    当日は欠席だったが、長年にわたってレースディレクターを務めている影山正彦氏からもコメントが寄せられた。「GR86/BRZ Cupの2024シーズンに参加いただきありがとうございました。今年もレースディレクターとしてコントロールタワーから皆さまの走りを見ていました。クラブマンシリーズは最終戦まで岸本選手と菱井選手のチャンピオン争いが続く接戦に、プロフェッショナルシリーズは菅波選手が圧倒したものの、予選ではコンマ5秒差で10グリッドも変わるような拮抗したレースでした。本日シリーズ表彰式を迎えるということで、参加者の皆さまはおめでとうございます。各大会のブリーフィングなどで伝え続けてきた、相手をリスペクトしたクリーンなバトルということを、1年間実践してもらえた結果だと改めて感じています。また来年、サーキットでお会いしましょう」と、2024年シーズンの印象と参加者への賛辞を送った。



    シリーズ表彰式には
    両クラスとも5名の選手が招かれた

    3名の代表者による挨拶が終わるといよいよ表彰がスタートし、まずはクラブマンシリーズの上位5名が賞典とトロフィーを受け取った。

    クラブマンシリーズのシリーズチャンピオンに輝いた岸本尚将選手は、「昨シーズンまでフォーミュラのレ-スをしていて、今シーズンから箱車のレースに挑戦しました。デビューシーズンだったので、開幕戦では車をどのように乗るのかと始まったのですが、最終的にはチャンピオンが獲れました。そういった意味ではチームやスポンサーのサポート、勝てるホイールを提供してもらったワーク様などに支えられた1年でした。来年はこの結果をもって次のステップに進みたいと考えています。まだどのような形になるか決まっていませんが、来年以降もよろしくお願いいたします」と、シリーズチャンピオンを獲得した御礼や来季への抱負を語っていた。



    • (クラブマンシリーズのシリーズチャンピオン岸本尚将選手)



    クラブマンシリーズの表彰が終わるとプロフェッショナルシリーズに移り、シリーズランキングの上位5名が壇上に登った。圧倒的な強さでチャンピオンに輝いた菅波選手は、「この度は、素晴らし表彰の場を用意していただきありがとうございます。今年はレース人生においても本当に記憶に残る好成績を残すことができました。こんなシーズンは、レース人生でも二度と来るか分かりません。1年間にわたって精一杯、戦ってくれたチームやダンロップタイヤ、協力してくれた関係者の皆さまに感謝申し上げます」と、まずはチャンピオンの獲得に対しての御礼を述べた。そして、「GR86/BRZ Cupに参戦して今年で8年目となり、こんなにやっていると無くてはならないレースとなっています。4輪レースにステップアップして間もないころは、私の名前を知る人もいませんでした。そんなときに参戦のチャンスをもらって、先輩方と戦ってきて名前を認知してもらうようになりました。今ではスーパーGTやスーパーフォーミュラライツにも参戦させてもらっていて、自分を育ててくれた素晴らしいカテゴリーがGR86/BRZ Cupです。若手のころは先輩方の胸を借りてきましたが、今では自分がその役割になってきました。若手に負けつもりはありませんし、さらにGR86/BRZ Cupの価値を引き上げていきたいと思っています」



    • (プロフェッショナルシリーズのシリーズチャンピオン菅波冬悟選手)



    菅波選手以外にも、前身の86/BRZ Raceで頭角を現し、国内トップカテゴリーに登っていった堤優威選手や冨林勇佑選手がプロフェッショナルシリーズの表彰式に出席していて、同レースの価値や勝つことの難しさを語っていた。

    サーキットから宴会場に場を移して実施された「TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2024シリーズ表彰式」は、普段では見られないドライバーのフォーマルな姿もあり華やかな宴となった。

    シーズン表彰式の最後は、トヨタ自動車BR GT事業室カスタマーモータースポーツグループ グループ長の大橋貴志氏が「皆さまのおかげで1年間、大きな事故もなく無事に年間表彰式を迎えられました。影山さんもおっしゃっていましたが、書くエントラントがまわりをリスペクトして走ってくれたからだと思っています」と語るとともに、2025年シーズンの概要が発表され終演となった。



    • (プロフェッショナルシリーズのシリーズチャンピオン菅波冬悟選手)


    【2025年 GR86/BRZ Cup スケジュール(2025年1月29日時点)】
    大会日程開催場所
    第1大会4月6日(日)オートポリス
    第2大会5月24日(土) ~ 25日(日)モビリティリゾートもてぎ
    第3大会6月14日(土) ~ 15日(日)スポーツランドSUGO
    第4大会7月12日(土) ~ 13日(日)十勝スピードウェイ
    第5大会9月6日(土) ~ 7日(日)富士スピードウェイ
    第6大会10月4日(土) ~5日(日)鈴鹿サーキット
    第7大会11月29日(土) ~ 30日(日)岡山国際サーキット


    【2024年シリーズポイントランキング(最終)】
    プロフェッショナルシリーズ
    順位No.ドライバー車名合計ポイント
    110菅波 冬悟OTG TN滋賀 GR86143
    21井口 卓人 東京スバル BS BRZ61
    3504冨林 勇佑エアバスターEXEDY DL GR8656
    47堤 優威CABANA BS GR8655
    518中山 雄一IBARAKI TOYOPET GR8653
    6123松井 孝允NETZ富山RacingGR8651




    クラブマンシリーズ
    順位No.ドライバー車名合計ポイント
    141岸本 尚将Racing TEAM HERO'S GR8688
    2380菱井 将文徳島トヨタ カストロール GR8675
    3522大森 和也GRG浦和美園 CAMP GR86 GR Garage62
    4707箕輪 卓也ミノワファクトリー/カバナGR8660
    5557大西 隆生オートバックス G-7AS GR8660
    6311塙 瞬佑C新茨城 CSIRacing GR8653


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