TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラム勝田貴元、GR Yaris WRC Rally1で2022年もWRCにフル参戦

2021.10.29(金)- 17:00配信

TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムの勝田貴元は、来シーズンより新たにトップカテゴリーとなる、ハイブリッドシステムを搭載したGR Yaris WRC Rally1で2022年のFIA世界ラリー選手権(WRC)全戦に参戦します。

アーロン・ジョンストン、勝田貴元
アーロン・ジョンストン、勝田貴元

勝田は、2019年にWRCのトップカテゴリーであるWRカー(ワールドラリーカー)にステップアップし、ヤリスWRCでシーズン終盤の2戦に出場して以来、力強い進歩を遂げてきました。特に2021シーズンは 開幕から3戦連続で6位入賞、続くポルトガルとサルディニアで4位に入るなど目覚ましい成績を残し、今年復活した伝統あるサファリ・ラリーでは、WRC自己最高位の2位表彰台を獲得し、日本のラリー史に残るリザルトを記録しました。

2022年、ハイブリッドシステムの導入でエキサイティングな新時代に突入するWRCに、勝田はTOYOTA GAZOO Racingが新たに立ち上げるサテライトチーム「TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generation」から、13戦全てにGR Yaris WRC Rally1で参戦します。

勝田のコ・ドライバーは、今月初めのラリー・フィンランドで初めてコンビを組んだアイルランド出身のアーロン・ジョンストンになります。過去3年間、勝田の成長において重要な役割を果たしてきたダン・バリットの退任に伴い、この役割を引き継ぎます。また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally TeamのテストドライバーとしてGR Yaris WRC Rally1の開発にも携わっているユホ・ハンニネンは、引き続きWRCチャレンジプログラムのインストラクターとして勝田を指導していきます。

勝田貴元:2021年はとても良いシーズンでした。一歩一歩着実に戦い、結果も徐々に良くなっていきました。ケニアで初めて表彰台に上がりましたが、とても特別な気持ちでした。その後はなかなか思うようにいかず苦しみましたが、そこから多くのことを学ぶことができていますし、将来この経験を活かせると思っています。新時代のクルマで挑戦する来シーズンは大変興味深く、その時が来るのを心待ちにしています。多くのことが変わるので、新しいクルマがどんなフィーリングなのか、私たちがどこまでやれるのか、とてもワクワクしています。また、アーロンと一緒に戦うことも楽しみです。私たちはすでにとても良い関係ですし、共により多くのラリーを戦っていけば、さらにこの関係を強くすることができると確信しています。また、2016年から共に戦ってくれたダンには心からありがとうと言いたいです。これまでの良い結果は彼がいなければ成し得なかったものです。私にたくさんのアドバイスをしてくれ、共に楽しい時間を過ごした彼には、これからも引き続きクルマの外からサポートをしてもらいます。今回、このような機会を与えてくれたTOYOTA GAZOO Racingには心から感謝しています。このチームと一緒に仕事ができてとても嬉しいですし、良い結果を出せるように頑張りたいと思います。

ユホ・ハンニネン(TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラム インストラクター):タカがWRCのトップカテゴリーでフル参戦できる機会を再び得られることを本当に嬉しく思います。今シーズンも多くのラリーを経験しましたが、来年モンテカルロで新たなシーズンが始まれば、さらに多くの経験を積むことができるでしょう。同時にRally1カーの多くの新しいことにも適応していく必要があります。着実に完走できるように取り組み、良い結果を出し、自信を積み上げていくといった、彼が今シーズン成し遂げたことは、来年も彼にとって良いアプローチになると思います。そして、自信と良いフィーリングさえ持っていれば、さらにスピードを上げて、クルマのポテンシャルを引き出していけるでしょう。来年も彼の成長に自信を持っています。

勝田 貴元

勝田 貴元
1993年3月17日生まれ、愛知県出身。11歳でカートデビューし、18歳でFCJ(フォーミュラチャレンジ・ジャパン)チャンピオン獲得。20歳でF3シリーズ2位、2014年からはF3に参戦するとともに、全日本ラリー選手権にも挑戦、第8戦でJNクラス初優勝。2017年のFIA世界ラリー選手権第7戦(イタリア)、WRC2クラス3位で初の表彰台に上り、2018年のFIA世界ラリー選手権第2戦(スウェーデン)でWRC2クラス初優勝を果たした。2019年はFIA世界ラリー選手権第6戦(チリ)WRC2クラスで優勝、ヤリスWRCで参戦したフィンランドラリー選手権では2戦2勝、WRCラリー・ドイチェランドとラリー・スペインにはヤリスWRCでトップカテゴリーへ参戦。2020年はヤリスWRCでトップカテゴリーへ5戦出場。最終戦のラリー・モンツァではパワーステージを制し、初めてベストタイムを記録した。2021年には、開幕から6戦連続でトップ6に入り、サファリ・ラリー・ケニアでは、自身初のWRC2位表彰台を獲得した。