13日間、全12ステージで争われているダカールラリー2021もステージ11を終え、残すは最終日のみとなりました。TOYOTA GAZOO Racingから出場しているハイラックスは、その信頼性と走破性を活かし、3台が大きなトラブル無く走行しています。
2019年にTOYOTA GAZOO Racingにダカール初勝利をもたらしたナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル組は、ラリー序盤から首位争いを繰り広げ、このステージ11では自身今大会5度目、チームにとっては6度目となるステージウィン。ここまで合計42時間に及ぶ競技を経ながらも、首位と僅か15分差の総合2位につけ、最後まで諦めることなく逆転のチャンスを伺っています。
ジニエル・ド・ヴィリエール/アレックス・ハロ組は総合8位とトップ10圏内をキープ。シャミア・ヴァリアワ/デニス・マーフィ組もコンスタントにトップ20でステージを終え、総合順位も21位へ浮上しました。
【ステージ9】
1月12日(火)のステージ9は、紅海沿いのネオムを起点とし、再びネオムに戻るループコースで、海岸沿いの道から山間部の岩場など荒れた路面も多い465kmで競われました。
アル-アティヤ/ボーメル組はステージ序盤に2度のパンク。その後追い上げ、このステージは2位でフィニッシュしたものの、総合首位のライバルがステージを制したため、総合でのタイム差は約18分へと広がりました。
ド・ヴィリエール/ハロ組も2度のパンクに見舞われましたが、アル-アティヤ/ボーメル組と19秒差のステージ3位と好走を見せました。ヴァリアワ/マーフィ組は峡谷内でナビゲーションに苦しみタイムロス。ステージ18位でフィニッシュしました。
【ステージ10】
1月13日(水)のステージ10は、ネオムからアルウラの山間エリアが舞台となる競技区間342km。ここでアル-アティヤ/ボーメル組は首位を争うライバルより上位のステージ2位でフィニッシュ。僅かながら総合での首位との差を詰めました。ド・ヴィリエール/ハロ組がステージ6位。ヴァリアワ/マーフィ組は岩の多いコースで前車の追い抜きに苦戦しながらもステージ14位と着実にステージを走り抜きました。
【ステージ11】
1月14日(木)のステージ11は、アルウラからヤンブへ、今大会最長となる511kmの競技区間が予定されていましたが、コース終盤、砂漠に降ったまさかの豪雨で464kmに短縮されました。それでも100kmに渡る砂丘越えを含むチャレンジングなステージで、終盤の激しい争いが繰り広げられました。
このステージ11で、アル-アティヤ/ボーメル組が今大会自身5度目となるステージウィン。2度のパンクに見舞われながらも、最後まで諦めない走りで、首位との差を1分半ほど詰め、総合では15分差の2位で最終日に臨みます。
ド・ヴィリエール/ハロ組もステージ7位で総合8位をキープ。ヴァリアワ/マーフィ組は3度のパンクにもかかわらず18位フィニッシュで総合順位を21位へと上げました。
ダカールラリー2021 ステージ11終了時点の総合結果:
総合順位 | ドライバー/コ・ドライバー(車両/チーム) | 首位との差 |
---|---|---|
2位 |
#301 ナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル (TOYOTA GAZOO Racing) |
15分5秒 |
8位 |
#304 ジニエル・ド・ヴィリエール/アレックス・ハロ (TOYOTA GAZOO Racing) |
3時間55分2秒 |
21位 |
#330 シャミア・ヴァリアワ/デニス・マーフィ (TOYOTA GAZOO Racing) |
8時間26分35秒 |
ステージ11終了時のコメント:
チーム代表 グリン・ホール:
11ステージを終えて、いよいよ明日は最後のステージです。TOYOTA GAZOO Racingのダカールチームとハイラックスはここまで素晴らしい戦いをしてきました。今年の我々のダカールはパンクとの戦いでした。しかし今日もナッサーとマシューがステージウィンを飾ってくれて、2台のハイラックスがステージトップ4でフィニッシュしました。加えて、ここまで4000kmに渡る非常に激しい競技の中で、全くメカニカルなトラブルに見舞われなかったというのも特筆すべきことです。残り1ステージ、我々にできることはもうありませんが、最後まで決して諦めることなく、明日も限界までプッシュを続けて戦います。
ナッサー・アル-アティヤ(No.301):
ステージ11で今大会(プロローグ含む)6度目のステージウィンを飾ることができてとても嬉しいです。ここサウジアラビアでのダカール勝利は私の夢ですが、昨年我々は2位に終わり、今年もなかなか難しい状況が続いています。しかしまだもう一日あり、最後まで何が起こるか分かりません。そして何よりも競技者全員が最後まで無事にラリーを終えられることを願っています。
ジニエル・ド・ヴィリエール(No.304):
ステージ最初の100kmの岩場で2度のパンクに見舞われ大きくタイムロスをしてしまいました。しかし、ステージ後半では前車の巻き上げる埃に苦しめられながらも、順位を守ることができました。砂の中に隠れていた岩にヒットし、ステアリングが僅かに曲がってしまいましたが、ハイラックスは頑丈で、最後まで走り切ることができました。
シャミア・ヴァリアワ(No.330):
今日はもう少し楽なステージだと思っていましたが、長く、タフな一日でした。それどころか3度のパンクに見舞われるなど、本当にとても難しいステージになってしまいました。一度パンクに見舞われると、埃に埋もれてしまい、それでステージは終わってしまいます。とはいえ我々は本当にこのラリーを楽しんでいて、あと2日でラリーが終わるなんて信じられません。ダカールラリーはチャレンジングで、信じられないほど素晴らしいイベントだと思います。
TOYOTA GAZOO Racingのダカールラリー2021活動は、パートナー企業の皆さまによって支えられています。