2025 Rd.2FUJI

KYOJO CUP 2025年 第2戦 富士

    スーパーフォーミュラ併催大会のKYOJO Sprintは前年王者の斎藤愛未が制す

    予選/KYOJO Sprint

    スーパーフォーミュラ併催大会のKYOJO Sprintは前年王者の斎藤愛未が制す

     2025年のKYOJO CUP Rd.2のKYOJO Sprintが7月19日(土)に富士スピードウェイで開催され、昨シーズンを制した#1 斎藤愛未(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)がポール・トゥ・ウィンで今季初優勝を飾った。
     今年で2回目となる全日本スーパーフォーミュラ選手権との併催大会は、5月に行われた開幕戦を上回る熱気が会場に満ち溢れるなか、幕を開けた。

    予選

     8時から行われた公式予選は好天に恵まれ、位置取りを行った各車はタイム計測を開始する。7月17日(木)・18日(金)の専有走行を総合トップで終えた斎藤がまずは暫定首位に立ち、そのまま予選前半のトップをキープした。
     後半を迎えると、#7 翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01)が斎藤を0.209秒上回るタイムを記録し、トップに浮上する。翌周、斎藤がトップタイムを塗り替えて首位を奪還するが、1分45秒488をマークした翁長が再び斎藤のタイムを破りトップに。チェッカーフラッグが振られ、このまま予選が終わるかに思われた。しかし斎藤がラストアタックで1分45秒343を叩き出し、前年王者がポールポジションを獲得した。

    Driver’s Voice
    ポールポジション:#1 斎藤愛未(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)

    「開幕戦に比べ、落ち着いてアタックができたと思います。最初の1発を決め、それでも足りなかったらタイヤを冷やして再度アタックをするつもりでした。スーパーフォーミュラ走行後の夏の路面はVITA-01で経験してはいますが、スリックだと全然違うと思います。大事なのはKYOJO Finalなので、学びながらこの後のKYOJO Sprintを走りたいと思います」

    KYOJO Sprint

     10時45分からのフォーメーションラップを終え、ローリングスタートでKYOJO Sprintが開始されると、開幕戦を制した2番グリッドの#86 下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)が斎藤にバトルを挑む。2台はコカ・コーラコーナーまでポジションを争い、下野が斎藤をかわしてトップに立った。
     その後方では、予選での走路外走行によるグリッド降格ペナルティを受け5番手スタートとなった翁長が、#17 白石いつも(AIWIN Re-Kobe KC-MG01)をパス。ポジションを落とした白石は、2周目のTGRコーナーで#38 佐藤こころ(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)にも先行を許し、6番手に後退した。
     翁長が2周目の13コーナーで#37 バートンハナ(BigBoss W TOM'S KYOJO KC-MG01)を攻略し、3番手に浮上する一方、2番手にポジションを下げた斎藤が下野にサイド・バイ・サイドでバトルを仕掛ける。一度は順位を守った下野だったが、4周目のホームストレートで斎藤がイン側からトップの座を奪取した。
     2台が首位争いを繰り広げる間に翁長、バートンが追いつき、5周目のホームストレートで下野をかわした翁長が2番手に浮上する。この周にファステストラップを記録した翁長はペースを上げ、ここから斎藤の背中を猛追していく。
     そんななか、4番手を走行するバートンがブレーキをロックさせ、3番手の下野に接触。下野はそのまま走行を続けたが、フロントウイングを破損したバートンはなんとかピットに戻ってきたものの、ここでレースを終えることになった。
     終盤、翁長に間合いを詰められる斎藤だったが、ミラーを見ながらペースを操り、翁長の接近を阻む。最終的に約1.3秒のギャップを築いた斎藤がトップチェッカーを受け、ポール・トゥ・ウインで今季初優勝を飾った。さらに、斎藤はファステストラップも記録し、Rd.2のKYOJO Sprintを完勝。
     2位は翁長、3位は下野となり、以降は佐藤、白石が続くトップ5オーダーとなった。

    Driver’sVoice
    優勝:#1 斎藤愛未(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)

    「勝てたことは嬉しいですが、明日もあるのであまり喜びすぎないようにしています。後半に自信があったので、スタートで抜かれても落ち着いていけば大丈夫だと思っていました。トラクションのかかりも良く、タイムも最後まで落ちなかったので、その点は良かったと思います」

    2位:#7 翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01)

    「明日に向け、最低でも3位以内を獲りたいと思っていたので、狙い通りの順位に来ることができたと思います。ペナルティがなければ優勝を狙えた可能性があるので、悔しい気持ちもありますが、序盤から戦闘力もあり、レースで勝てるビジョンが見えたので、今季初優勝を獲得できるように頑張ります」

    3位:#86 下野璃央(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)

    「今週は調子が悪く、スタートはうまくいきましたがペースが違いすぎたのであっさりと抜かれてしまいました。できることは全てやりましたが良い方向にいかず、何が起きているのかわからない状況です。それでも表彰台は守りたいですし、シリーズチャンピオンというところには絶対にこだわりたいので、ポイントは着実に獲っていきたいですね」