2026 Rd.1FUJI
KYOJO CUP 2026年 第1戦 富士

予選/KYOJO Sprint
2026年のKYOJO CUPが富士スピードウェイで開幕し、KYOJO Sprintでは#39 富下李央菜(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)が初優勝を飾った。
誕生から10周年を迎え、フォーミュラ導入2年目となる今季は王者獲得経験を持つ#18 三浦愛(Team ReFa KC-MG01)をはじめ、国内外の実力者たちが新たに参戦。20名の選手が年間エントリーリストに名を連ねたが、#4 平川真子(NTTdocomoBusinessROOKIE KC-MG01)、#57ジャオ・ユン・チェン(ATEAM Buzz Racing KC-MG01) は今大会を欠場し、18名のドライバーによって戦いが繰り広げられた。
青空のもとで9時40分に始まった公式予選では、2年目を迎えた選手たちのドライビングスキル向上やハイブリッドシステムを外したことによるマシン軽量化の影響を受けたか、15台がコースレコードを更新。ハイスピードで展開されたアタック合戦を制したのは富下となった。
開幕前の練習走行日から好調さを感じていた富下は、セッション折り返し後に3番手に浮上すると翌周のアタックで首位に躍り出る。セクター1、2で全体ベストを刻むと、自身のトップタイムをさらに更新する1分43秒604をマークし、デビュー戦である2023年の開幕戦ぶりとなる2度目のポールポジションを獲得した。
ポールポジション:#39 富下李央菜(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)
「(ポールポジション獲得は)素直にめっちゃ嬉しいです。タイヤの状態がベストなラップでしっかりとタイムを出すという作戦でしたが、うまくいきました。1発のタイムが足りないという課題も今日はクリアし、自分のなかでのベストな走りができたことでポールポジションが獲れました。早めにタイムを出して切り上げたので(トップ)タイムを更新されるのではないかと不安でしたが、トップで予選を終えることができました。昨年は先頭からのスタートがなかったので緊張していますが、明日のFinalに向けて、経験を積むという意味でもSprintでは落ち着いてトップ争いができたらいいですね」
15時10分から行われた10周のKYOJO Sprintでも速さを見せたのは富下だった。1周のフォーメーションラップを経てローリングスタートが切られると、2番手の#10 ジョアンヌ・チコンテ(FLEET KDDP KC-MG01)を引き離して1コーナーを通過。序盤は1秒以上のタイムギャップを構築して周回を重ねる富下だったが、慣れない隊列先頭での走行に加えて追われる側のプレッシャーに苛まれ、本来の走りを発揮できずにいた。これにより、2番手のチコンテに徐々に間合いを詰められていく。
折り返しとなる5周目時点での2台のタイム差は0.721秒まで縮まり、じわじわと追い詰められる状況によって富下は更なる緊張に襲われることに。この状況を打破すべく気持ちを切り替えて後半に臨んだ富下は、タイヤの状態が良くなったことも相まって次第に落ち着きを取り戻し、ここからペースを上げていく。7周目に再び1秒以上のタイムギャップを構築した富下は首位を快走してトップチェッカーを受け、参戦4年目にしてKYOJO CUP初優勝を飾った。
F1アカデミー参戦経験を持ち、このSprintが日本での初レースとなるチコンテは、自身のドライビングに集中し、着実に周回を重ねていく。富下とともにファステストラップを更新し合っていたチコンテは「彼女をオーバーテイクしたい」という気持ちを抱えながらも冷静かつ堅実なレース運びで10周を走破し、KYOJO CUP初参戦のルーキーながら2位表彰台を獲得してみせた。
3位は、予選4位からスタートでひとつポジションを上げた#38 佐藤こころ(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)。このレースはペース不足を感じながらの走行となり、終盤は#7 翁長実希(nat KDDP KC-MG01)に迫られる展開だったが、あえて自身の力を8.5割ほどに抑えることでミスを徹底的に排除するという考え方に切り替えると、最後までポジションを守り切り、今シーズンの初戦で表彰台を獲得した。
優勝:#39 富下李央菜(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)
「明日の決勝もあってまだまだ気は抜けないので、気持ち的にはちょっと嬉しいくらいの感覚です。今までは追いかけるレースが多かったので、レース中は緊張で手足が震えました。緊張して速く走れず、追いつかれてまた緊張するという負の連鎖が起こってしまったので、後半はどうにか気持ちを切り替えました。予選で1番を獲得した人が逃げ切る印象があったので、予選でトップを獲れたことがSprintでは重要だったと思います。明日は周りとの戦いというよりも自分との戦いになると思うので、心を整えてベストな走りができるように頑張ります」
「今シーズン最初のレースとしては、良い結果を残すことができて、とても嬉しく思っています。予選のポジションは良かったと思いますが、ローリングスタートは初めての経験だったので難しさもありました。その経験を踏まえて、明日のレースにはより自信を持って臨めると思います。マシンのセットアップ面で苦戦していた部分があり、それが(富下選手に)追いつくうえでは少々妨げになったと思います。それでも彼女をオーバーテイクしたいという気持ちはありましたし、明日のレースではそれが実現できるかもしれないので楽しみにしています」
「目標としていたトップ争いをして優勝することができず、めちゃくちゃ悔しいです。スタートはうまく決まりましたがレースペースが上がらず、ほとんど一人旅で終わってしまいました。最後は気が付いたら(翁長選手が)接近していたのでびっくりしましたが、焦るのはよくないとわかっていたので、格好良い戦い方ではありませんが、あえてペースを落として失敗しないように走りました。明日は3番手からのスタートなので、大好きなバトルをして競り勝って優勝ができるように頑張ります」