2026 Rd.4FUJI
KYOJO CUP 2026年 第4戦 富士

KYOJO Final
前日に引き続き、天候に恵まれた決勝日。午後から行われた15周のKYOJO Finalでは、雲ひとつない快晴の空の下でローリングスタートが切られた。
上位の5台がグリッド順で1周目のGRコーナーを通過するなか、順位を上げて6番手に続いたのは#3 松井沙麗(KeePer KONDO RACING KC-MG01)だった。レースペースの良い松井は2周目のGRコーナーで2台をかわし、一時は4番手に浮上し、#18 三浦愛(Team ReFa KC-MG01)との攻防戦を繰り広げていたが、続くアドバンコーナーでは接触が発生。ブレーキングで止まり切れなかった松井が三浦のマシンに追突してしまう。2台がコース上に停止したことでセーフティカー(SC)が導入され、6周目にリスタートを迎えた。
トップ翁長はダンロップコーナーの立ち上がりから加速を開始。再度タイムギャップの構築を目論むも、6周目のGRコーナーではミスを喫してしまった。ここで2番手の佐藤が一気に間合いを縮め、コカ・コーラコーナーのアウト側からトップを奪取する。終盤はタイヤが消耗しミスする場面もあったが冷静に状況を分析することで影響を最小限に抑え、ラップリーダーの座を明け渡すことなく悲願のKYOJO CUP初優勝を勝ち取った。
2位に続いたのは#10 ジョアンヌ・チコンテ(FLEET KDDP KC-MG01)。佐藤と翁長による首位争いが激化している隙にトップ2に接近し、7周目の100Rで翁長をアウト側からパスする。終盤はアンダーステアとオーバーステアに悩まされながらも佐藤とのタイムギャップを少しずつ削り、KYOJO Sprintに続く表彰台を獲得。ドライバーズランキングの2位に浮上したチコンテは「あと1、2周レースが長ければ、佐藤選手を抜くことができたかもしれません」とコメントしていた。
最後までポジション奪還を試みた翁長は、3位でチェッカー。今季3度目の表彰台登壇となるもレース後の記者会見では涙を堪える場面も見られ、悔しさを滲ませていた。
序盤の接触を回避し、大きく順位を上げた#32 金本きれい(ミハラ自動車エムクラフトKC-MG01)は自己ベストの5位。Sprintでも目の前でアクシデントが起きていたためレース前半の展開を予想していたらしく「自分の余裕があるタイミングだったので、上手く走れるラインを見つけることができました。(接触した2台と)距離があったのはラッキーでしたね」とレースを振り返っていた。
なお、ランキングリーダーの#39 富下李央菜(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)は6位を獲得。大幅なポイント獲得とはならなかったが2位以下とのリードを5ポイントに拡げた。富下との攻防戦でコースオフを喫し、フロントウイングを損傷した#36 斎藤愛未(SCS TOM'S KYOJO KC-MG01)はレースをリタイアしノーポイントに。チコンテの逆転を許しランキング3位に後退した。
優勝:#38 佐藤こころ(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)
「今季はずっと苦しい思いをしてきたので、優勝できたことが本当に嬉しいです。チームや家族、スポンサー様や応援してくださった方々に、やっと少しだけお返しをすることができました。私は120パーセントの走りで失敗することが多いので、はやる気持ちを自制しながら冷静に自分の走りに集中していました。自分でも驚いているのですが、今週は初日からすごく落ち着いて走行できています。(第3戦終了後に)F1アカデミーのルーキーテストに参加させていただいた影響もあり、メンタル面に成長を感じましたね。最後はタイヤがたれてスピンしかけたりもしましたけど、小さいミスで抑えられたので良かったです。ただ、そういった細かい部分を潰していかなければ次戦でも勝つことはできないと思うので、初優勝に続いてシリーズチャンピオンも獲得できるように引き続き頑張りたいです」
「3番手からスタートだったので、2位という成績はうまくいった結果だと思います。今日はペースも良かったので本当は1位を狙いたかったのですが、ポイントを稼げたので良かったです。レース中はポジションを上げることをいちばんに考えていました。(翁長とのバトルでは)前を抜かなければ後ろに抜かれるという難しい状況でしたが、チャンスをも掴むためにオーバーテイクを試みました。あの場面で順位をあげられたというのは、非常に大きかったです。このシリーズ全体での私の目標は、自分自身をさらに高いレベルに押し上げることと、良い成績を残すことです。その結果としてチャンピオンシップで良い位置につけることができ、タイトルを獲得できる可能性もかなり高いと考えています。正直なところこの展開は予想外ですが、自分自身にフォーカスしてチームと一致団結し、トップを狙っていきたいです」
「良いスタートを決め、その後のペースも非常に良かったので、序盤にギャップを作ることには成功しました。SCが入ることも想定してその後の展開にフォーカスしていたので、あまり動揺せずに自分の仕事をしっかりできたと思います。2台に抜かれたことで状況が一変しました。焦ることなく走行できましたが、様子を伺うタイミングと攻めるべきタイミングを見誤ってしまい、順位を上げられなかったことが悔しいです。チームメイトとの接触は避けなければならないので、マージンを取りながらのバトルになった部分も正直ありました。速さは十分にあると思うので最終戦までの時間を1秒でも無駄にせず、人生をかけてレースに挑んで再び優勝を手にしたいです」