- Round4
- ラリーチャレンジ 2017年 第4戦 恐竜 勝山
レポート
本年注目の林道観戦コースは
全開でコーナーに飛び込んでくる迫力の走り!!
6月4日。福井県勝山市を舞台として、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジカップ in 恐竜 勝山が開催された。昨年、シリーズ最終戦として初めて開催され7,000人超もの観客を集めた恐竜勝山ラウンドは、今年も好評のTOYOTA GAZOO Racing PARK、福丼県Fes.に加え、TOYOTA WOW FIELDなどのイベントが同時開催、今シーズン最多の8,400人の観客で大変な賑わいを見せた。
本戦のコースは、舗装された林道SS(SS:スペシャルステージ・タイムアタック区間)2本と、駐車場に並べられたパイロンの間を決められたルートで走行するジムカーナ(スラローム競技)形式のSSを1本。それらを2回ずつ走り計6本のタイムで競われる。
一般観戦が可能なコースはパーキングSSの昨年1ヶ所のみだったが、今年は迫力の走るを楽しめる林道SSとしてスキーリゾートショートSSを追加。2ヶ所の観戦コース設定となった。メイン会場駐車場のパイロンコースを走行するパーキングSSは、イベント広場から観戦できるコース。当日公開されるコースを覚えなければならないため、ジムカーナ競技経験者が優位なコースとなった。今年追加で観戦可能となったコースはメイン会場から徒歩で行くことができるスキーリゾートショートSS。スタート直後、全開でコーナーに飛び込んでくるマシンの迫力の走りを間近で楽しめるステージとなった。
12台の戦いとなったE-2クラス(Expert/TOYOTA 86)は、毎戦2位の結果からあと一歩飛び出したい長﨑 雅志/秋田 典昭組が好走。前戦木曽ラウンドの勝者である石田 政晃/小林 長門組とジムカーナを得意とする村木 佐千子/佐々木 康行組らも善戦したが、長﨑/秋田組が嬉しい勝利を掴んだ。
15台がエントリーしたC-3クラス(Challenge/TOYOTA 86)は、宮下 貴光/行徳 聡組がクラスベストタイムの好走を見せるも、パーキングSSで痛恨のミスコース。追っていた大森 陽介/長澤 奨平組と大仲 敦/加田 充組がデッドヒートを展開。大森/長澤組が0.1秒差で勝利した。
C-1クラス(Challenge/AQUA)は、稲垣 和也/ジュンコ組が序盤から安定した好タイムを刻む。ヴィッツから新たにアクアで参戦した岩城 のぼる/髙橋 功組も追いすがるが、稲垣/ジュンコ組が全SSでクラストップタイムをマークし、嬉しい優勝となった。
トヨタ車限定(1501cc以上)のExpert E-4クラスでは、カルディナを駆る中村 英一/安藤 裕一組に全日本ジムカーナ選手権で活躍するユウ/稲玉 秀幸組が挑む展開。ハイパワー車が有利な上りのスキーリゾートSSで中村/安藤組が先行するも、パーキングSSではユウ/稲玉組が全体ベストを連発する展開となる。結局、中村/安藤組はパイロンタッチなどのミスが響き、ユウ/稲玉組が総合トップで優勝を果たした。
トヨタ車限定(1500cc以下)のExpert E-3クラスは、初代ヴィッツで驚異的なスピードを見せる細谷 裕一/蔭山 恵組の独壇場。全SSでクラストップタイムを刻む完全勝利。総合でもE-2クラスに割って入る8位でフィニッシュした。
強豪ひしめくE-1クラス(Expert/ヴィッツ1500cc)は、名倉 成幸/名倉 洋子組と、前戦木曽で勝利した野村 長/山田 実歩組のベテランドライバー対決となる。名倉組が0.7秒差でリードしたまま迎えた午後セクションでは野村/山田組が徐々に差を詰めるも、名倉組が0.3秒差を守りきり、久しぶりの勝利を飾った。
もっとも多い16台がエントリーしたC-2クラス(Challenge/ヴィッツ1500cc)は、SS毎に1~2秒差の中に数台が飛び込む均衡した戦い。その中で、安定してリードを築き続けた安江 広和/伊藤 克己組が勝利した。
PICK UP地元の選手や有名ドライバーが多く参戦。
多くの声援が飛び、勝山市でのラリー文化の定着を強く感じさせた一戦。
地元福井からはC-3クラスの冨士 貴裕/中谷 和樹組と、C-2クラスの村嶋 寿晃/武澤 利浩組が参戦。目をひくカラーリングの131ヴィッツで参戦した村嶋 寿晃/武澤 利浩組はNetz Cup Vitz Raceにも参戦するドライバーで、ライバルが多いなかで健闘を見せる。パーキングSSで痛恨のフライングペナルティを喫し順位を落としてしまったが、多くの声援が飛ぶ地元でのラリーを楽しんでいた。
また、この恐竜勝山ラウンドにはモリゾウ選手や自動車評論家の清水 和夫選手も参戦。今年初参戦となるモリゾウ選手はマシンを一新。最新型の86をお披露目し注目を集めた。また、先日の全日本ラリー選手権 若狭ラリーで優勝を果たした福永 修選手や、自身のラリースクールで多くのラリー選手を育成・参戦させている奴田原 文雄選手がコ・ドライバーとして参戦。普段の全日本ラリー選手権とは違ったリラックスした表情でラリーを楽しんでいた。
Entrant interview「生カットごぼうヴィッツ」を駆る松木/桜井組。
プライベーターとして、マイペースでラリーを楽しむ。
チーム名:松木青果☆アブロード☆ヴィッツ
ドライバー:松木 秀樹
コ・ドライバー:桜井 克之
ボディサイドに大きく貼られた「生カットごぼう」が目を引くヴィッツでE-1クラスに参戦する松木 秀樹/桜井 克之組。(TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジの前身)TRDヴィッツチャレンジの頃から長く参戦を続けるお二人に話を聞いた。
Q:モータースポーツ歴を教えてください。
A(松木さん):もう30年前くらいになりますが、最初はジムカーナから始めました。スキージャム勝山のすぐ近くの雁が原スキー場がデビュー戦でしたね。
Q:ラリーチャレンジに参戦するきっかけは?
A(松木さん):ジムカーナを5~6年くらいやったあとはモータースポーツから離れていたのですが、今でもラリーチャレンジに参戦している野村 長さんに勧められて、2007年から参戦を始めました。土曜日も昼まで仕事のため、日曜日の1DAYラリーという点がありがたいですね。
A(桜井さん):コ・ドライバーとしても気軽にラリーを楽しめるのがいいですね。勝ち負けにこだわらないで、純粋にラリーを楽しめるのが、ラリチャレの良いところだと思います。
Q:ボディサイドの「生カットごぼう」が特徴的ですが…
A(松木さん):エントリー名で分かる通り、青果店の仕事をしてるんです。税理士さんと相談して宣伝広告を兼ねて参加してます(笑)
Q:ラリーチャレンジ参戦で大変だったことは?
A(松木さん):遠くまで遠征するとなると、帰りが遅くなるのがネックですね。1DAYなので仕方ないかもしれませんが、あまり遅いと次の日に響きますので…
Q:今年の目標は?
A(松木さん):やるからには勝ちたい気持ちはありますが、そこまで目を三角にしないでラリーを楽しめるのもラリチャレの魅力かなと思います。目一杯ラリーを楽しんで無事に帰る。これが目標ですね。
Q:ラリーチャレンジへの要望
A:エントリーが増えてラリーが盛り上がってきている雰囲気があるけど、派手なマシンやテントのチームが多くなりましたね。お金をかけず、真っ白なボディのプライベーターでも手軽に参戦できることをもっと知って欲しいです。そういう意味では今年から始まったプライベーター向けテントは良いサービスですね。ぜひこういった試みをどんどん続けて欲しいです。
プライベーターとして10年参戦を続けるお二人。マシンの整備など自分で出来ることは極力自分でやって費用を抑えるなどの工夫も語ってくれた。
クラス:E-1
車種:トヨタ ヴィッツ
型式:NCP131
Rally DataTOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジ in 恐竜 勝山
-
主催
チーム・プロクルーズ(T-PROCREWS)
福井県勝山市170-70 スキージャム勝山 駐車場(HQ) -
開催日
2017年6月4日(日)
-
セレモニアルスタート会場
勝山市役所
-
サービスパーク
スキージャム勝山 駐車場
-
ゴール会場
スキージャム勝山 駐車場
-
セクション数/SS本数
2/6本
-
SSトータル距離/総走行距離
10km/50km
-
参加台数
85台
C-1 12台/C-2 16台/C-3 15台
E-1 10台/E-2 12台/E-3 7台/E-4 9台/OPEN 4台 -
出走台数/完走台数
83台/79台
クラス別順位
E-2
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 長﨑 雅志/秋田 典昭/トヨタ 86 |
2 | 石田 政晃/小林 長門/トヨタ 86 |
3 | 村木 佐千子/佐々木 康行/トヨタ 86 |
E-4
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | ユウ/稲玉 秀幸/トヨタ 86 |
2 | 中村 英一/安藤 裕一/トヨタ カルディナ |
3 | Aki HATANO/渡辺 千尋/トヨタ 86 |
E-3
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 細谷 裕一/蔭山 恵/トヨタ ヴィッツ |
2 | 清水 和夫/高波 陽二/トヨタ ヴィッツ |
3 | 小出 辰彦/松本 芳幸/トヨタ ヴィッツ |
E-1
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 名倉 成幸/名倉 洋子/トヨタ ヴィッツ |
2 | 野村 長/山田 実歩/トヨタ ヴィッツ |
3 | 高桑 真人/高桑 真/トヨタ ヴィッツ |
C-3
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 大森 陽介/長澤 奨平/トヨタ 86 |
2 | 大仲 敦/加田 充/トヨタ 86 |
3 | 與座 健/大矢 啓太/トヨタ 86 |
C-2
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 安江 広和/伊藤 克己/トヨタ ヴィッツ |
2 | 牧野 達哉/別所 雄治/トヨタ ヴィッツ |
3 | 福島 康宏/藏元 裕太/トヨタ ヴィッツ |
C-1
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 稲垣 和也/ジュンコ/トヨタ アクア |
2 | 岩城 のぼる/髙橋 功/トヨタ アクア |
3 | 恒川 杏/澤崎 聖宣/トヨタ アクア |
OPEN
順位 | ドライバー / コ・ドライバー / 車名 |
---|---|
1 | 籠本 健吾/籠本 政道/スバル WRX |
2 | 新井 祐一/桒村 浩之/ダイハツ ストーリア |
3 | 山本 浩輝/大橋 正典/三菱 ランサー |
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