SUPER GT第5戦が鈴鹿サーキットで行われ、7番手スタートの大嶋和也/福住仁嶺組 ENEOS X PRIME GR Supra 14号車が重いサクセスウェイトをはねのけ2位表彰台を獲得しました。

2025年シーズンSUPER GTの第5戦「SUZUKA GT 300km RACE」が8月23日(土)、24日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで開催されました。
全8大会で戦われている今季のSUPER GTも後半戦に入りました。ここまでの前半4戦では、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGRスープラ勢が4戦全てでポールポジションと優勝を飾り、ランキングでもトップ4を占める強さを見せています。そのため、サクセスウェイトも重くなってきているTGR勢ですが、チャンピオンを目指して、暑い鈴鹿の戦いに挑みました。
全国的に猛暑が続く中にも関わらず、鈴鹿サーキットには土日2日間で48,000人ものお客さまが来場し、SUPER GTの魅力を満喫していました。
予選
23日(土)午後3時15分より、気温34度、路面温度47度と暑いコンディションの中、ノックアウト方式の予選が行われました。
Q1では、阪口晴南のWedsSport ADVAN GR Supra 19号車が3番手。福住の14号車が67kgのサクセスウェイトにもかかわらず6番手。大湯都史樹のKeePer CERUMO GR Supra 38号車も74kgのサクセスウェイトを積みながら8番手タイムをマークし、上位10台が争うQ2進出を果たしました。
Q2では大嶋の14号車が7番手グリッドを獲得しました。
GT300クラスは、Q1は2グループに分けて実施しそれぞれ上位9台がQ2に進みます。Q1のA組では河野駿佑のSyntium LMcorsa LC500 GT 60号車が3番手、イゴール・オオムラ・フラガのANEST IWATA RC F GT3 26号車が5番手、吉田広樹のGreen Brave GR Supra GT 52号車が7番手でQ2進出。B組では平良響のHYPER WATER INGING GR86 GT 2号車が5番手、松井孝允のHOPPY Schatz GR Supra GT 25号車が7番手、高木真一のK-tunes RC F GT3 96号車が1000分の2秒差で9番手を守り、Q2進出を決めました。
Q2では吉本大樹の60号車が4番手グリッドを獲得しました。
決勝
24日(日)午後3時半より、52周で争われる決勝レースが行われました。この日も好天に恵まれ、気温は35度、路面温度52度と暑いコンディションの中でスタートしました。
スタートでは大きな順位変動はありませんでしたが、2周目に4位の車両がコースオフし各車ひとつずつポジションアップ。
5周目にはシケインでコースアウトしてクラッシュした車両が発生し、セーフティカーが導入。10周目に再スタートが切られると、6位の14号車福住が、再スタート直後のS字コーナーで見事なパッシングをみせて、5位へと順位を上げました。
18周を終えたところで、38号車や1号車を含む7台がドライバー交代のためピットイン。翌周には首位の車両もピットへ向かい、14号車は20周終了でピットイン。迅速なピット作業にも助けられ、大嶋の14号車はピットを終えた組の2位でコースに復帰しました。
19号車、39号車、37号車の3台のGRスープラはピットを遅らせる作戦に出ましたが、37号車は30周目に右後輪がバーストし、自力でピットへ戻ったものの最後尾へと後退。
32周目、39号車が関口からフェネストラズへと交代し、全車がドライバー交代のピットを済ませました。
これで2位へ浮上した14号車の大嶋は、重いサクセスウェイトながらハイペースで首位を追い、一時はその差は約1秒差に縮まりました。
後方では、フェネストラズの39号車が猛烈な追い上げ。10位でコースに復帰したあと、38周目に9位、41周目には1号車をパスし8位、45周目に7位へと次々に前車をパス。
残り5周となった48周目、タイヤをバーストした車両からコース上に破片が散らばったためフルコースイエロー(FCY)が出され、翌周解除されると、その直後に6位の38号車石浦が前車をパスして5位へ。フェネストラズの39号車も50周目に6位へとポジションアップを果たしました。
大嶋の14号車は最後まで僅差で首位を追いましたが逆転には至らず。それでも67kgのサクセスウェイトを搭載しながら7番手スタートから2位でチェッカーを受け、今季3度目の表彰台を獲得。大嶋/福住組の14号車はドライバーズランキングでも1号車に続く2位に浮上しました。
石浦の38号車が5位、フェネストラズの39号車が6位。1号車は100kgのサクセスウェイトに苦しみながらも13番手スタートから9位まで順位を上げ、貴重なポイント獲得を果たしました。
GT300クラスでは、2列目4番手からスタートした60号車が2位でチェッカーを受けましたが、レース後に最低重量違反で失格に。
TGR勢では52号車が6位、2号車が12位、96号車が14位に入り、ポイントを獲得しました。
また、TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)支援ドライバーの小林利徠斗と、トヨタエンジンでスーパーフォーミュラに参戦しているザック・オサリバンのコンビがドライブするCARGUY MKS RACING 7号車が初勝利を飾りました。
ENEOS X PRIME GR Supra 14号車 ドライバー 大嶋和也:
なんとか2位表彰台をゲットすることができました。前回、仁嶺が良いレースをしてくれてサクセスウェイトも結構積んでいたので、予選は苦戦しましたが、決勝ではしっかり僕らの実力を出し切ることもできました。運にも恵まれたのか、ピットアウトしたときにかなり良い位置で戻れたのも大きいです。仁嶺が早い段階で64号車をパスして良いペースで走ってくれたのと、ピット作業が速かったというのと、アウトラップでかなりプッシュしたのが今回のレースのポイントだったと思います。
ENEOS X PRIME GR Supra 14号車 ドライバー 福住仁嶺:
結果的に2位でしたけれども、十分すぎる結果かなと思います。僕が前半を走ってピットに入り、チームの皆が頑張ってくれてすごく速くピット作業を終えてくれたのと、その後、大嶋選手がすごい速いアウトラップだったおかげでこの順位で追われたと思うので、チームの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。これでサクセスウェイトもさらに重くなりますが、次もこういうレースができるようにコツコツ頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。




第5戦 リザルト GT500クラス
順位 | No. | 車名 | ドライバー名 | 周回 | 所要時間/差 | グリッド | SW |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 23 | MOTUL AUTECH Z | 千代勝正/高星明誠 | 52 | 1:47'10.646 | 2 | 18 |
2 | 14 | ENEOS X PRIME GR Supra | 大嶋和也/福住仁嶺 | 52 | 5.768 | 7 | 67 |
3 | 3 | Niterra MOTUL Z | 佐々木大樹/三宅淳詞 | 52 | 16.569 | 3 | 12 |
4 | 16 | ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16 | 大津弘樹/佐藤蓮 | 52 | 17.844 | 1 | |
5 | 38 | KeePer CERUMO GR Supra | 石浦宏明/大湯都史樹 | 52 | 21.454 | 8 | 74 |
6 | 39 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ | 52 | 22.540 | 15 | 48 |
7 | 64 | Modulo CIVIC TYPE R-GT | 伊沢拓也/大草りき | 52 | 23.565 | 6 | 9 |
8 | 12 | TRS IMPUL with SDG Z | 平峰一貴/ベルトラン・バゲット | 52 | 25.197 | 5 | 49 |
9 | 1 | au TOM'S GR Supra | 坪井翔/山下健太 | 52 | 25.625 | 13 | 100 |
10 | 100 | STANLEY CIVIC TYPE R-GT | 山本尚貴/牧野任祐 | 52 | 33.729 | 10 | 52 |
12 | 37 | Deloitte TOM'S GR Supra | 笹原右京/ジュリアーノ・アレジ | 52 | 1'06.228 | 11 | 75 |
14 | 19 | WedsSport ADVAN GR Supra | 国本雄資/阪口晴南 | 51 | 1 Lap | 9 | 23 |
※SW:サクセスウェイト(kg)
第5戦 リザルト GT300クラス
順位 | No. | 車名 | ドライバー名 | 周回 | 所要時間/差 | グリッド | SW |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 7 | CARGUY FERRARI 296 GT3 | ザック・オサリバン/小林利徠斗 | 49 | 1:48'25.177 | 2 | 39 |
2 | 61 | SUBARU BRZ R&D SPORT | 井口卓人/山内英輝 | 49 | 17.452 | 1 | 46 |
3 | 5 | マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号 | 塩津佑介/木村偉織 | 49 | 23.254 | 3 | 34 |
4 | 45 | PONOS FERRARI 296 | ケイ・コッツォリーノ/篠原拓朗 | 49 | 26.623 | 9 | 42 |
5 | 4 | グッドスマイル 初音ミク AMG | 谷口信輝/片岡龍也 | 49 | 31.916 | 10 | 100 |
6 | 52 | Green Brave GR Supra GT | 吉田広樹/野中誠太 | 49 | 39.112 | 8 | 61 |
7 | 0 | VENTENY Lamborghini GT3 | 小暮卓史/元嶋佑弥 | 49 | 41.268 | 11 | 45 |
8 | 56 | リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/平手晃平 | 49 | 41.375 | 20 | 73 |
9 | 666 | seven × seven PORSCHE GT3R | 近藤翼/ハリー・キング | 49 | 1'16.109 | 28 | 31 |
10 | 11 | GAINER TANAX Z | 富田竜一郎/大木一輝 | 48 | 1Lap | 14 | 18 |
12 | 2 | HYPER WATER INGING GR86 GT | 堤優威/平良響 | 48 | 1Lap | 7 | 97 |
14 | 96 | K-tunes RC F GT3 | 新田守男/高木真一 | 48 | 1Lap | 16 | 27 |
17 | 31 | apr LC500h GT | オリバー・ラスムッセン/小山美姫 | 48 | 1Lap | 22 | 8 |
20 | 25 | HOPPY Schatz GR Supra GT | 松井孝允/佐藤公哉 | 48 | 1Lap | 18 | 2 |
26 | ANEST IWATA RC F GT3 | イゴール・オオムラ・フラガ/安田裕信 | 31 | 18Laps | 15 | 52 | |
30 | apr GR86 GT | 永井宏明/織戸学 | 1 | 48Laps | 24 | ||
D.N.S. | 20 | シェイドレーシング GR86 GT | 平中克幸/清水英志郎 | 23 | |||
失格 | 60 | Syntium LMcorsa LC500 GT | 吉本大樹/河野駿佑 | 4 | 8 |
※SW:サクセスウェイト(kg)
ドライバーズポイント(GT500)
順位 | No. | ドライバー名 | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 1 | 坪井翔/山下健太 | 58.5 |
2 | 14 | 大嶋和也/福住仁嶺 | 48.5 |
3 | 38 | 石浦宏明/大湯都史樹 | 43 |
4 | 37 | 笹原右京/ジュリアーノ・アレジ | 37.5 |
6 | 39 | 関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ | 29 |
12 | 19 | 国本雄資/阪口晴南 | 11.5 |
チームポイント(GT500)
順位 | No. | チーム名 | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 1 | TGR TEAM au TOM’S | 73.5 |
2 | 14 | TGR TEAM ENEOS ROOKIE | 60.5 |
3 | 38 | TGR TEAM KeePer CERUMO | 54 |
4 | 37 | TGR TEAM Deloitte TOM’S | 52.5 |
6 | 39 | TGR TEAM SARD | 44 |
13 | 19 | TGR TEAM WedsSport BANDOH | 20.5 |