2026年全日本スーパーフォーミュラ選手権第9,10戦富士ザック・オサリバンが第9戦3位、第10戦2位連続表彰台

2026.10.21(水)- 11:00配信

 スーパーフォーミュラの第9戦、第10戦が富士スピードウェイで行われ、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のザック・オサリバン(TEAM IMPUL)が第9戦で3位表彰台を獲得。オサリバンは大荒れの展開となった第10戦でも上位を争い、自身2度目となる2位でフィニッシュ。2戦連続での表彰台獲得を果たしました。

ザック・オサリバンが第9戦3位、第10戦2位連続表彰台

 10月9日(金)から11日(日)にかけて、静岡県・富士スピードウェイで全日本スーパーフォーミュラ選手権の第9戦、第10戦が行われました。
 全12戦で争われている今季のスーパーフォーミュラ(SF)も、残すところ2大会4レースとなりました。今大会は、前大会から2か月のインターバルを経て1大会2レース制で開催されました。
 今季のTGR勢は、福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)が第5戦に続き前戦第7戦で今季2勝目を挙げてランキング3位につけ、タイトルの可能性を残しています。
 3連休にかかった今大会は、秋晴れで過ごしやすい気候となり、「スーパーフォーミュラ・ハロウィン」と銘打った様々なイベントも企画され、3日間で53,700人が来場。家族連れを含む多くのモータースポーツファンが秋のイベントを満喫しました。

第9戦予選

 今大会は2レース制のため、9日(金)に2度の練習走行を実施し、10日(土)午前9時45分より、気温21度、路面温度30度と秋晴れのもと、ノックアウト方式で第9戦の予選が開始されました。Q1は2グループに分けられ、12台ずつ出走しそれぞれ上位6台がQ2へと進みます。
 A組では、最後のチェッカーラップで各車タイムを更新していき、目まぐるしく順位が入れ替わる中、最後に5番手に飛び込んだ小林利徠斗(KDDI TGMGP TGR-DC)と、1000分の3秒という僅差ながら6番手に踏みとどまったオサリバンがQ2進出。
 B組では、坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)が得意の富士で好走を見せ3番手。勢いに乗る福住が4番手。今大会、9日(金)に目の負傷のため欠場を決めた阪口晴南の代役として急遽SFデビューを果たすこととなった卜部和久(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が、前日午後のセッションしか走行していないにもかかわらず、5番手の好タイムをマークし、デビュー戦でQ2進出を果たしました。
 Q2ではTGR勢が苦戦する中、オサリバンが6番手につけ、3列目グリッドを確保しました。

第9戦 予選結果

順位No.ドライバーチームQ2Q1組エンジン
1 65 イゴール・オオムラ・フラガ PONOS NAKAJIMA RACING 1’21.714 1’21.858 A HONDA/M-TEC HR-417E
2 6 太田格之進 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 1’21.911 1’22.171 B HONDA/M-TEC HR-417E
3 50 野村勇斗 San-Ei Gen with B-Max 1’21.995 1’21.914 A HONDA/M-TEC HR-417E
4 1 岩佐歩夢 TEAM MUGEN AUTOBACS 1’22.005 1’22.046 A HONDA/M-TEC HR-417E
5 16 野尻智紀 TEAM MUGEN AUTOBACS 1’22.013 1’22.361 B HONDA/M-TEC HR-417E
6 19 ザック・オサリバン TEAM IMPUL 1’22.069 1’22.138 A TOYOTA/TGR-D TRD01F
7 14 福住仁嶺 NTT docomo Business ROOKIE 1’22.138 1’22.280 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
8 36 坪井翔 VANTELIN TEAM TOM’S 1’22.147 1’22.210 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
9 12 小出峻 ThreeBond Racing 1’22.170 1’22.207 B HONDA/M-TEC HR-417E
10 5 牧野任祐 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 1’22.247 1’21.856 A HONDA/M-TEC HR-417E
11 38 卜部和久 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 1’22.342 1’22.301 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
12 28 小林利徠斗 KDDI TGMGP TGR-DC 1’22.490 1’22.119 A TOYOTA/TGR-D TRD01F
13 22 松下信治 DELiGHTWORKS RACING 1’22.141 A HONDA/M-TEC HR-417E
14 64 佐藤蓮 PONOS NAKAJIMA RACING 1’22.406 B HONDA/M-TEC HR-417E
15 39 大湯都史樹 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 1’22.296 A TOYOTA/TGR-D TRD01F
16 3 ルーク・ブラウニング REALIZE KONDO RACING 1’22.567 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
17 8 山下健太 KCMG 1’22.339 A TOYOTA/TGR-D TRD01F
18 7 小林可夢偉 KDDI TGMGP TGR-DC 1’22.675 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
19 37 サッシャ・フェネストラズ VANTELIN TEAM TOM’S 1’22.423 A TOYOTA/TGR-D TRD01F
20 53 チャーリー・ブルツ TEAM GOH 1’22.690 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
21 4 笹原右京 REALIZE KONDO RACING 1’22.441 A TOYOTA/TGR-D TRD01F
22 97 ロマン・スタネック ナビクル Buzz MK RACING 1’22.745 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
23 10 ジュジュ HAZAMA ANDO Triple Tree Racing 1’23.451 A HONDA/M-TEC HR-417E
24 9 ジュリアーノ・アレジ KCMG 1’22.837 B TOYOTA/TGR-D TRD01F

第9戦決勝

 予選の後、複数のサポートレースを挟んでのインターバルを経て午後3時より、気温25度、路面温度35度のコンディションで、41周で争われる第9戦決勝が開始されました。
 スタートは大きな順位変動や混乱もなく進行。2周目になると、1周目に15番手グリッドから12位へと順位を上げていた大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)がポイント圏内の10位までポジションアップ。また、6番手スタートのオサリバンが1コーナー進入で3ワイドのバトルを見せたほか、7番手スタートの福住、8番手スタートの坪井もライバルと激しく順位を入れ替えるなど、各所で激戦が展開されました。
 好調なオサリバンは、5周目に5位、8周目に4位、そして12周目にはコカ・コーラコーナーで大外から豪快に岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)をパスし、ついに表彰台圏内まで浮上しました。
 タイヤ交換義務を消化できる11周目を過ぎると、早めのピット作戦をとる車両がピットへ。14周目にピットインした福住は、コース復帰後、15周目のパナソニックオートモーティブコーナー(最終コーナー)からストレート、GRコーナー(1コーナー)にかけて野村勇斗(San-Ei Gen with B-Max)と激しい攻防を展開。GRコーナー進入でアウトから被せ、タイヤ交換を完了させた組の中で2位に浮上しました。
 一方、ペースの良いオサリバンはタイヤ交換のタイミングをやや引っ張り、22周目を終えてピットイン。アウトラップで岩佐の先行を許すも、実質4位でコースへと復帰しました。オサリバンはタイヤが暖まると猛追を開始し、26周目に岩佐をパスして実質3位へと浮上しました。
 28周目、フェネストラズらがピットインして全車タイヤ交換を完了。オサリバンが3位で更なる上位を狙う一方で、5位の福住と6位の坪井が順位を入れ替えながらのバトルを続けました。
 オサリバンはじりじりとトップ2との差を詰めていき、最終盤には2位の太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)にトラブルが発生したこともあり一気にその差は詰まりましたが、惜しくも逆転には至らず。0.270秒差の3位でチェッカーを受け、第6戦富士に続く自身2度目の表彰台獲得を果たしました。
 坪井が5位、福住が6位、大湯が7位、小林利徠斗が8位、小林可夢偉(KDDI TGMGP TGR-DC)が9位でポイント獲得を果たしました。

TEAM IMPUL19号車 ドライバー ザック・オサリバン:

ここ富士は僕にとって本当に幸運のコースだと思います。今日のレース、そして一日全体にとても満足していますし、表彰台に上がれて本当に嬉しいです。ドライコンディションの予選と決勝でトヨタ勢のトップになれたのは、昨晩から今日にかけて素晴らしい仕事をしてくれたチームのおかげです。レース自体も、正直に言って僕のスーパーフォーミュラでのキャリアの中でベストに近い内容でした。スタートはあまり良くなかったのですが、その後のペースは非常に力強く、最初のスティントで野尻選手、野村選手、そして岩佐選手をコース上でパスすることができました。ペースが良かったのでスティントを伸ばす決断をし、ライバルより4、5ラップ遅れてピットに入りました。その結果、岩佐選手にアンダーカットを許してしまいましたが、レース終盤のタイヤの優位性はうまく機能していたと思います。残念ながら太田選手を捉えるまでには至りませんでしたが、一時はそれも可能だと思えるほどでした。前回の富士での表彰台も嬉しかったですが、今回は完全なドライコンディションという条件下だったので、さらに良い気分です。1台体制のチームでこれだけの成功を収められたのはすべてインパルのおかげです。最初のテストから僕を家族のように迎えてくれた彼らには心から感謝しています。

第9戦 決勝結果

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッドエンジン
1 65 イゴール・オオムラ・フラガ PONOS NAKAJIMA RACING 41 58’55.883 1 HONDA/M-TEC HR-417E
2 6 太田格之進 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 41 4.115 2 HONDA/M-TEC HR-417E
3 19 ザック・オサリバン TEAM IMPUL 41 4.385 6 TOYOTA/TGR-D TRD01F
4 1 岩佐歩夢 TEAM MUGEN AUTOBACS 41 15.006 4 HONDA/M-TEC HR-417E
5 36 坪井翔 VANTELIN TEAM TOM’S 41 17.681 8 TOYOTA/TGR-D TRD01F
6 14 福住仁嶺 NTT docomo Business ROOKIE 41 21.180 7 TOYOTA/TGR-D TRD01F
7 39 大湯都史樹 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 41 31.122 15 TOYOTA/TGR-D TRD01F
8 28 小林利徠斗 KDDI TGMGP TGR-DC 41 32.220 12 TOYOTA/TGR-D TRD01F
9 7 小林可夢偉 KDDI TGMGP TGR-DC 41 35.224 18 TOYOTA/TGR-D TRD01F
10 64 佐藤蓮 PONOS NAKAJIMA RACING 41 35.822 14 HONDA/M-TEC HR-417E
11 5 牧野任祐 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 41 43.105 10 HONDA/M-TEC HR-417E
12 8 山下健太 KCMG 41 44.987 17 TOYOTA/TGR-D TRD01F
13 37 サッシャ・フェネストラズ VANTELIN TEAM TOM’S 41 45.599 19 TOYOTA/TGR-D TRD01F
14 3 ルーク・ブラウニング REALIZE KONDO RACING 41 46.465 16 TOYOTA/TGR-D TRD01F
15 16 野尻智紀 TEAM MUGEN AUTOBACS 41 52.439 5 HONDA/M-TEC HR-417E
16 9 ジュリアーノ・アレジ KCMG 41 52.941 24 TOYOTA/TGR-D TRD01F
17 97 ロマン・スタネック ナビクル Buzz MK RACING 41 54.456 22 TOYOTA/TGR-D TRD01F
18 53 チャーリー・ブルツ TEAM GOH 41 55.317 20 TOYOTA/TGR-D TRD01F
19 22 松下信治 DELiGHTWORKS RACING 41 56.834 13 HONDA/M-TEC HR-417E
20 4 笹原右京 REALIZE KONDO RACING 41 1’01.976 21 TOYOTA/TGR-D TRD01F
21 38 卜部和久 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 41 1’02.011 11 TOYOTA/TGR-D TRD01F
22 10 ジュジュ HAZAMA ANDO Triple Tree Racing 41 1’09.521 23 HONDA/M-TEC HR-417E
23 12 小出峻 ThreeBond Racing 39 2Laps 9 HONDA/M-TEC HR-417E
r 50 野村勇斗 San-Ei Gen with B-Max 29 12Laps 3 HONDA/M-TEC HR-417E

第10戦予選

 11日(日)も朝から快晴。気温23度、路面温度32度の絶好のコンディションで、午前10時よりノックアウト方式の予選が開始されました。
 Q1A組では、前日Q1敗退となった大湯が雪辱を果たすトップタイム。一方で、Q2進出ラインは非常に僅差の争いとなり、フェネストラズは0.074秒、小林利徠斗が0. 083秒差でQ2進出ならず。福住も0.159秒及ばず今季初のQ1敗退となってしまいました。
 B組では、坪井がトップタイムをマーク。オサリバンも3番手でQ2へ進出。こちらも進出ラインの争いは僅差で、山下健太(KCMG)は0.02秒差で7番手。卜部、チャーリー・ブルツ(TEAM GOH)、10番手の小林可夢偉まで4台が0.1秒以内という激戦で惜しくも敗退となりました。
 Q2ではオサリバンが最後に好タイムをマークし、2列目3番手グリッドを獲得しました。

第10戦 予選結果

順位No.ドライバーチームQ2Q1組エンジン
1 65 イゴール・オオムラ・フラガ PONOS NAKAJIMA RACING 1’22.266 1’22.854 A HONDA/M-TEC HR-417E
2 1 岩佐歩夢 TEAM MUGEN AUTOBACS 1’22.395 1’22.825 B HONDA/M-TEC HR-417E
3 19 ザック・オサリバン TEAM IMPUL 1’22.505 1’22.790 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
4 6 太田格之進 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 1’22.542 1’22.688 B HONDA/M-TEC HR-417E
5 39 大湯都史樹 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 1’22.555 1’22.793 A TOYOTA/TGR-D TRD01F
6 36 坪井翔 VANTELIN TEAM TOM’S 1’22.561 1’22.595 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
7 16 野尻智紀 TEAM MUGEN AUTOBACS 1’22.569 1’22.914 A HONDA/M-TEC HR-417E
8 64 佐藤蓮 PONOS NAKAJIMA RACING 1’22.621 1’22.951 B HONDA/M-TEC HR-417E
9 22 松下信治 DELiGHTWORKS RACING 1’22.732 1’22.988 A HONDA/M-TEC HR-417E
10 50 野村勇斗 San-Ei Gen with B-Max 1’22.785 1’22.899 A HONDA/M-TEC HR-417E
11 12 小出峻 ThreeBond Racing 1’23.422 1’23.325 B HONDA/M-TEC HR-417E
12 5 牧野任祐 DOCOMO TEAM DANDELION RACING – 1’22.873 A HONDA/M-TEC HR-417E
13 8 山下健太 KCMG 1’23.345 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
14 37 サッシャ・フェネストラズ VANTELIN TEAM TOM’S 1’23.062 A TOYOTA/TGR-D TRD01F
15 38 卜部和久 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 1’23.361 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
16 28 小林利徠斗 KDDI TGMGP TGR-DC 1’23.071 A TOYOTA/TGR-D TRD01F
17 53 チャーリー・ブルツ TEAM GOH 1’23.384 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
18 14 福住仁嶺 NTT docomo Business ROOKIE 1’23.147 A TOYOTA/TGR-D TRD01F
19 7 小林可夢偉 KDDI TGMGP TGR-DC 1’23.416 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
20 4 笹原右京 REALIZE KONDO RACING 1’23.390 A TOYOTA/TGR-D TRD01F
21 3 ルーク・ブラウニング REALIZE KONDO RACING 1’23.588 B TOYOTA/TGR-D TRD01F
22 9 ジュリアーノ・アレジ KCMG 1’23.674 A TOYOTA/TGR-D TRD01F
23 10 ジュジュ HAZAMA ANDO Triple Tree Racing 1’24.288 B HONDA/M-TEC HR-417E
97 ロマン・スタネック ナビクル Buzz MK RACING 1’33.031 A TOYOTA/TGR-D TRD01F

第10戦決勝

 午後3時より、気温25度、路面温度34度のコンディションで、41周で争われる第10戦決勝が行われました。
 スタートでは、2列目3番手のオサリバンを、後方5番手から好ダッシュを決めた大湯がアウトからかわそうとして接触。幸運にもどちらもダメージはなかったものの、大湯は10位へと順位を落としてしまいました。後方では13番手スタートの山下が11位へ、18番手スタートの福住が12位へと大きくジャンプアップを決めました。
 接触で4位となったオサリバンは、4周目にオーバーテイクシステム(OTS)を使って前車との差を詰めますが抜くには至らず。逆に、これでOTSを使えなくなった翌周、OTSを使った坪井がオサリバンをかわし、4位へと順位を上げました。
 9位を行く大湯は、5周目に前を行く野村をかわそうとして接触。スピンした野村がコース脇に停まったことでセーフティカー(SC)が導入されました。
 9周目に再スタートが切られると、接近戦での激しいバトルも再開。4位の坪井と5位のオサリバンが表彰台圏内を争い、その後方では8位大湯、9位山下、10位福住、11位小林利徠斗まで連なっての6位争いが繰り広げられました。
 10周を終えタイヤ交換義務消化が可能になり各車ピットへ。12周終了でピットインした大湯は、タイヤが温まった15周目にはその時点でのファステストラップを更新。18周目、タイヤを交換してコースへ戻ってきた太田をパスしようとコカ・コーラコーナーでアウトから仕掛けましたが、接触を喫してスピン。なんとかコースへ復帰しましたが、大きくポジションを落とすこととなりました。
 18周終了でオサリバン、19周終了で坪井がピットイン。坪井はタイヤ交換時に手間取りタイムロス。順位を落としました。
 19周目、上位争いを繰り広げていたイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)と太田が接触、翌周2度目のSCに。ここでタイヤ交換を行っていなかった車両が一斉にピットへと向かいました。
 しかし、ピットインして作業を終え、ピットアウトしようとした福住の車両と、その先のピットボックスへ入ろうとしたルーク・ブラウニング(REALIZE KONDO RACING)の車両が交錯。急ブレーキを踏んだブラウニングの車両に、ピット作業を終えてコースへ戻ろうとしていた後続車両が追突し、ピットレーンは大混乱に陥りました。この多重接触には小林利徠斗も含まれ、ルーク・ブラウニング、小林利徠斗はリタイアを余儀なくされました。
 SC中に全車タイヤ交換義務を消化し、オサリバンが3位、山下が4位、坪井が5位、大湯が7位、小林可夢偉が8位、卜部が9位、フェネストラズが10位で25周目に再スタートが切られました。
 しかし、再スタートからの1コーナー進入で、坪井が突然コントロールを失って前の山下へと追突。坪井はハイスピードのままGRコーナー奥のタイヤバリアにクラッシュする大きなアクシデントが発生。山下もコース脇に車両を停めました。2人とも無事ではありましたが、好位置につけていたレースはここで終わることとなりました。
 これにより3度目のSCとなり、32周目に再スタート。しかし、スタート直前の最終コーナー立ち上がりで、6位の小林可夢偉に7位の卜部が追突し小林可夢偉はスピン。小林可夢偉、卜部ともにピットインを強いられ、ポイント圏内での争いから脱落してしまいました。
 また、再スタート時には、GRコーナー進入で多くの車両からタイヤスモークが上がるほどのバトルとなり、3位につけていたオサリバンが5位へ後退。素晴らしい飛び込みでこれをかわした大湯が3位へと浮上しました。
 5位へ順位を落としたオサリバンでしたが、その後は落ち着いて追い上げを開始。34周目に4位に上がると、36周目の最終コーナー立ち上がりからストレートで大湯をパスし、3位へ。その後方ではフェネストラズも5位へと順位を上げました。
 ファイナルラップ、2位の松下信治(DELiGHTWORKS RACING)を追うオサリバンは、ストレートでOTSを使い切りGRコーナー進入ではパスできず。しかし、2317コーナーからGR GTコーナーの進入でインをつき、見事なオーバーテイクを果たして2位へと浮上しました。
 オサリバンはファイナルラップの逆転劇で2位チェッカー。前日の第9戦に続き2戦連続の表彰台を獲得し、ドライバーズランキングでも福住に続く5位に浮上しました。
 大湯が4位、フェネストラズが5位、ブルツが8位、ジュリアーノ・アレジ(KCMG)が9位、ロマン・スタネック(ナビクル Buzz MK RACING)が10位でポイント獲得を果たしました。

TEAM IMPUL19号車 ドライバー ザック・オサリバン:

スケジュールの都合により、今回が僕にとってスーパーフォーミュラでの最後のレースになる可能性が高いですが、最後のレースを2位で終え、最高の形で締めくくることができました。週末を通してトヨタ勢のトップで走り、素晴らしい結果を残せた最高の週末でした。ファイナルラップでオーバーテイクを決めることができ、本当にエキサイティングなレースでした。今日のレース自体はかなり荒れた展開でした。スタートは決まっていましたが、1コーナー出口で接触したり、リスタートが良すぎて逆にOTSの作動可能タイミングを待たなければならず順位を落としたりと、思い通りにいかない場面も多々ありました。それでも、最終的に2位まで追い上げて表彰台に立てたのは、チーム・インパルが素晴らしいマシンを用意してくれたおかげです。日本で過ごしたこの2年間は、僕のキャリアにとって想像以上に大きな意味を持つものになりました。2025年に初めて日本に来たときは右も左も分かりませんでしたが、今ではここは僕の第2の故郷です。ヨーロッパとは全く違う、日本のファンの皆さんの熱い応援にはいつも驚かされましたし、大きな力をもらいました。これほど強力な国内選手権が存在し、数万人の観客が集まる日本のモータースポーツシーンは、世界でも稀有で素晴らしい場所です。そんな環境の一部になれたこと、そして日本の皆さんに温かく迎えていただいたことに、心から感謝しています。またいつかサーキットで皆さんに会えることを願っています。アリガトウ!

第10戦 決勝結果

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッドエンジン
1 1 岩佐歩夢 TEAM MUGEN AUTOBACS 41 1:13’53.821 2 HONDA/M-TEC HR-417E
2 19 ザック・オサリバン TEAM IMPUL 41 1.347 3 TOYOTA/TGR-D TRD01F
3 22 松下信治 DELiGHTWORKS RACING 41 1.776 9 HONDA/M-TEC HR-417E
4 39 大湯都史樹 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 41 4.436 5 TOYOTA/TGR-D TRD01F
5 37 サッシャ・フェネストラズ VANTELIN TEAM TOM’S 41 5.960 14 TOYOTA/TGR-D TRD01F
6 5 牧野任祐 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 41 9.197 12 HONDA/M-TEC HR-417E
7 16 野尻智紀 TEAM MUGEN AUTOBACS 41 9.702 7 HONDA/M-TEC HR-417E
8 53 チャーリー・ブルツ TEAM GOH 41 10.680 17 TOYOTA/TGR-D TRD01F
9 9 ジュリアーノ・アレジ KCMG 41 11.843 22 TOYOTA/TGR-D TRD01F
10 97 ロマン・スタネック ナビクル Buzz MK RACING 41 14.902 24 TOYOTA/TGR-D TRD01F
11 14 福住仁嶺 NTT docomo Business ROOKIE 41 43.194 18 TOYOTA/TGR-D TRD01F
12 64 佐藤蓮 PONOS NAKAJIMA RACING 41 49.028 8 HONDA/M-TEC HR-417E
13 10 ジュジュ HAZAMA ANDO Triple Tree Racing 41 49.549 23 HONDA/M-TEC HR-417E
14 7 小林可夢偉 KDDI TGMGP TGR-DC 41 1’09.114 19 TOYOTA/TGR-D TRD01F
15 65 イゴール・オオムラ・フラガ PONOS NAKAJIMA RACING 40 1Lap 1 HONDA/M-TEC HR-417E
16 38 卜部和久 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 40 1Lap 15 TOYOTA/TGR-D TRD01F
8 山下健太 KCMG 24 17Laps 13 TOYOTA/TGR-D TRD01F
36 坪井翔 VANTELIN TEAM TOM’S 24 17Laps 6 TOYOTA/TGR-D TRD01F
28 小林利徠斗 KDDI TGMGP TGR-DC 21 20Laps 16 TOYOTA/TGR-D TRD01F
12 小出峻 ThreeBond Racing 20 21Laps 11 HONDA/M-TEC HR-417E
3 ルーク・ブラウニング REALIZE KONDO RACING 20 21Laps 21 TOYOTA/TGR-D TRD01F
6 太田格之進 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 18 23Laps 4 HONDA/M-TEC HR-417E
4 笹原右京 REALIZE KONDO RACING 7 34Laps 20 TOYOTA/TGR-D TRD01F
50 野村勇斗 San-Ei Gen with B-Max 4 37Laps 10 HONDA/M-TEC HR-417E

第9,10戦 富士