LEXUS GAZOO Racing

RACING CAR レース車両

レース車両

LC500の参戦ラストイヤーの2019年
3シーズンの集大成で
タイトル奪還を目指す

 LEXUS LC500は、2017年シーズンからTOYOTA GAZOO RacingのGT500車両のベースとして選ばれました。2014年から2016年まで使用されたRC Fと同様に、DTM(ドイツツーリングカー選手権)と共通の車両規定「CLASS 1」に沿って開発され、GT500の共通カーボンモノコックを使用し、空力パーツやミッションなども規定に沿った共通パーツが使用されています。エンジンはNRE企画に沿った2000ccの直列4気筒直噴ターボのRI4AGを搭載しています。
 LC500では、2016年のチャンピオンカーとなったRC Fで課題になっていた部分を刷新し、さらに開発当初から使用チームとドライバーからの意見を反映させたこともあり、ドライバビリティ(操縦安定性)や整備性で非常に評価の高いクルマとなりました。それもあって、2017年は開幕から4連勝を含む全8戦で5勝を挙げ、前年に引き続きチャンピオンカーとなりました。翌2018年は全8戦で3勝、前年チャンピオンの平川亮/ニック・キャシディ組がドライバーランキング2位となっています。
 現在のGT500クラス規則では3年を終えるとシャシーが変更となるため、参戦3年目のLC500には集大成のシーズンとなります。より高効率となった空力と、パワーアップと共にドライバーの理想によりフィットしたエンジン「RI4AG」で、2度目のGT500チャンピオンを目指して戦っていきます。

2019年のSUPER GTに参戦するLEXUS LC500 フロントまわり
2019年のSUPER GTに参戦するLEXUS LC500 左サイド
2019年のSUPER GTに参戦するLEXUS LC500 リヤまわり

より高い耐久性が求められるエンジン

 GT500クラス車両では、2000cc直列4気筒直噴ターボ・エンジンが使用されます。このエンジンはトヨタ/レクサスをはじめとする3メーカーが策定した「ニッポン・レース・エンジン(NRE)」に基づくもので、SUPER GTのGT500車両とスーパーフォーミュラで使用するレース専用エンジンとして規格しました。
 各メーカーはこのエンジンでレースにおける競技性を高めるだけでなく、市販車開発にも活用できる熱効率(燃焼効率)を引き上げる技術を高めています。2019年シーズンも1シーズン全8戦で2基までしか使用できないため、出力の向上だけでなく、より高い耐久性が必要になってきます。

GT500クラスで使用される2000cc直列4気筒直噴ターボ・エンジン

主要諸元

シャシー&ボディ
ベース車両名称LEXUS LC500
ボディサイズ4960×1950×1220mm(全長×全幅×全高:フラットボトムから)
最低車両重量1020kg以上
ホイールベース2750mm
トランスミッション6速シーケンシャルパドルシフト 後退1速
クラッチカーボン製4プレート
サスペンション形式F:ダブルウィッシュボーン プッシュロッド
R:ダブルウィッシュボーン プッシュロッド
ブレーキF:ベンチレーティッドカーボンディスク 6ポッド(AP製)
R:ベンチレーティッドカーボンディスク 4ポッド(AP製)
エンジン
エンジン型式RI4AG
エンジン仕様直列4気筒直噴ターボ
排気量2000cc
最高出力550ps以上