SUPER GT 2024年 第2戦 富士 FUJI GT 3Hours RACE坪井/山下組GRスープラが4位フィニッシュ
GT300クラスでは吉田/野中組GRスープラが3位表彰台

2024.05.04(土)- 22:32配信

 SUPER GTの第2戦が富士スピードウェイで行われ、坪井翔/山下健太組 au TOM'S GR Supra 36号車が、11番手グリッドから追い上げ4位フィニッシュ。ランキング首位の座を守りました。10番手グリッドスタートの石浦宏明/大湯都史樹組 KeePer CERUMO GR Supra 38号車が5位。ピットスタートで最後尾から追い上げた大嶋和也/福住仁嶺組 ENEOS X PRIME GR Supra 14号車が8位、関口雄飛/中山雄一組 DENSO KOBELCO SARD GR Supra 39号車が9位、国本雄資/阪口晴南組 WedsSport ADVAN GR Supra 19号車が10位でポイント獲得を果たしました。GT300クラスでは吉田広樹/野中誠太組 Green Brave GR Supra GT 52号車が3位表彰台を獲得しました。

坪井/山下組GRスープラが4位フィニッシュ GT300クラスでは吉田/野中組GRスープラが3位表彰台

 2024年シーズンSUPER GTの第2戦「FUJI GT 3Hours RACE」が5月3日(金)、4日(土)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。
 先月行われた開幕戦では、GT500クラスで坪井/山下組 36号車、GT300クラスで堤優威/平良響組 muta Racing GR86 GT 2号車が優勝を果たし、両クラス制覇という幸先の良いスタートを切りました。続く第2戦、TGRにとってのホームとなる富士で更なる勝利を目指します。
 今大会はSUPER GT史上初となる3時間レースとして行われます。これまで行われてきた450kmレースよりも長い距離のレースとなることが予想され、レース中は給油を伴う2回のピットインが義務づけられます。また、3人目のドライバー追加も許されるため、GT300クラスの複数のチームが3人体制でエントリーしました。
 ゴールデンウィーク中に首都圏から近い富士で行われる第2戦は、毎年非常に多くのお客様が来場されます。今大会は2日とも好天に恵まれ、多くのモータースポーツファンの皆様が富士スピードウェイを訪れました。
 イベント広場にはTGRブースが開設され、常に高い人気を集めるドライバーや監督のトークショー、「お子様がクルマ好きになるようなコンテンツや車両展示」として、マクドナルドとコラボしたDRIFT TwinsのGRカローラ、「もっといいクルマづくり」という考えをふんだんに盛り込んだハイパフォーマンス車両のLEXUS LBX MORIZO RR CONCEPTなどが展示されたほか、自由にデザインした乗り物をスキャンしてモニター内でレースを楽しむ「お絵かき3Dレーシング」などのコンテンツがお子様連れのお客様の人気を集めていました。
 また、今大会では併催レースとしてFIA-F4の開幕戦が行われ、第1戦でTGR-DC RS(TGRドライバー・チャレンジプログラム レーシングスクール)のスカラシップドライバーである17歳の佐野雄城が初優勝を飾りました。

予選

 3日(金)午前中の練習走行に続き、午後2時25分より予選が行われました。気持ちよく晴れ渡った空の下、気温は23度、路面温度は38度とこの時期としては暑さも感じるほどのコンディションで、上位グリッドを目指し熱い戦いが繰り広げられました。
 今季より予選はQ1、Q2で別のドライバーがアタックし、2セッションの合算タイムでグリッドが決定されます。
 GT500クラスのQ1では、チェッカーラップで次々とタイムが塗り替えられ、中団グループはコンマ5秒内に9台が入る僅差の争いとなる中、福住の14号車が4番手、阪口の19号車が6番手。大湯の38号車が10番手、開幕戦勝利により46kgのサクセスウェイトを積む坪井の36号車が11番手、同じく開幕戦で2位に入りサクセスウェイト34kgの中山の39号車が12番手、ジュリアーノ・アレジのDeloitte TOM'S GR Supra 37号車が13番手となりました。
 Q2でもGRスープラ勢はライバルの先行を許す形となり、合算タイムでTGR勢最上位となったのは7番手の14号車。19号車が8番手、このセッションでTGR勢最速タイムをマークした関口の39号車が9番手。38号車が10番手、36号車が11番手、37号車が12番手グリッドとなり、長い決勝レースでの追い上げを目指すこととなりました。
 GT300クラスは台数が多いため、2グループに分けてQ1,Q2を実施。合算タイムで、前戦の勝車である2号車が44kgのサクセスウェイトをはねのけTGR/LEXUS勢最上位の5番手グリッドを獲得。新田守男/高木真一組 K-tunes RC F GT3 96号車が7番手、52号車が10番手につけました。

決勝

 4日(土)も快晴。強い日差しに照らされ、予選日よりもさらに路面温度は上昇。気温23度、路面温度41度というコンディションで、5万人を超える大観衆が見守る中、午後1時半、静岡県警の白バイとパトカーの先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て、決勝レースのスタートが切られました。
 予選でTGR勢最上位となる7番手グリッドを獲得した14号車ですが、予選アタック時にスピンしたことで痛めたタイヤを交換するため、ピットスタートを選択。最後尾から追い上げを図ることとなりました。
 スタートでは9番手グリッドからスタートした大湯の38号車が7位へとポジションアップ。これに関口の39号車、坪井の36号車、国本の19号車、笹原の37号車が続く形となりました。
 序盤はGRスープラ同士の順位争いが繰り広げられ、笹原の37号車が2周目に36号車と19号車をパスし9位へポジションを上げるも、14周目に36号車坪井が37号車を抜き返しました。
 スタートから25分ほど経過したところで、GT300車両がストップしたことによりフルコースイエローに。これが解除されるタイミングで、38号車がSTANLEY CIVIC TYPE R-GT 100号車をパスし、6位へ浮上。36号車も39号車をかわし8位へと順位を上げました。
 勢いに乗る36号車はさらに100号車に迫り、10周以上に渡ってテール・トゥ・ノーズでのバトルを展開。31周目についにこれをかわし7位へ。
 30周を過ぎたあたりからGT500クラスも1回目のピット作業に向かう車両が出始めると、32周目に37号車がピットイン。しかし、37号車以外のGRスープラ勢はスタートからほぼ1時間あたりまでピットインを引っ張り、39周目に38号車、36号車、19号車、14号車、翌40周目に39号車がピットイン。
 このピット作業で36号車がTGR勢最上位の6位へと浮上。37号車が8位、38号車が10位、39号車が11位、19号車が12位、14号車はまだ最後尾の15位ながら、前車との差を着実に縮めていきました。
 坪井から交代した山下の36号車が6位のポジションを守りながら周回を重ねる一方、ペースが上がらず9位に後退した笹原の37号車をかわした石浦の38号車が8位の100号車に迫り、37号車も中山の39号車との10位争いを展開しました。
 残り1時間ほどとなったところで各車2回目のピットへ。6位を走る36号車はこのピットで5位に浮上し、最後のスティントは坪井へと託しました。
 全車2回目のピットを終えた時点で36号車が5位、38号車が7位、39号車が10位,14号車は11位まで順位を上げました。
 38号車のラストスティントを担当した大湯は、100号車に迫られるも凌ぎきると、前を行くMARELLI IMPUL Z 12号車に追いつき好バトルを展開。98周目に6位へと順位を上げました。
 そのままの順位でチェッカーかと思われましたが、残り10分を切ったところで3位を走行していたARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT 8号車がスローダウン。これでひとつずつ順位が繰り上がることとなり、36号車は4位でチェッカー。46kgのサクセスウェイト積みながら着実にポイントを稼ぎ、ランキング首位の座を守ることとなりました。
 38号車が5位、14号車は最後尾から追い上げて8位。39号車が9位、19号車が10位に入りGRスープラは5台がポイント獲得を果たしました。

 GT300クラスでは、5番手グリッドの2号車平良がスタートで3位へと2つポジションアップ。7番手グリッドの96号車高木はスタートで6位へ上げるも、その後はペースが上がらずじりじりと順位を落とすことに。
 一方、13番手スタートのapr LC500h GT 31号車小高一斗は10位へと順位を上げ、10番手スタートの52号車野中もトップ10圏内を伺う位置で周回。
 しかし、この2台はピット戦略で大きく分かれました。31号車は先陣を切って17周終了という早いタイミングでピットイン。給油のみでドライバーは小高のままコースへ復帰しました。
 3位を走る2号車と52号車は最後までピットを引っ張る作戦に出て、52号車は43周目、2号車は最後となった45周目にピットイン。2号車はピット作業でタイムをロスし、順位を落とすこととなってしまいました。
 中盤、2位をキープした31号車は残り1時間16分ほどでピットへ向かい、中村仁へと交代。52号車は2回目のピットでタイヤ無交換作戦を採り、一気に2位へとポジションアップを果たしました。
 全車が2回目のピットを終えた時点で、吉田の52号車が2位、31号車が5位、堤の2号車が6位となり、31号車と2号車は抜きつ抜かれつの5位争いを展開。
 52号車は終盤ライバルの先行を許したものの3位でチェッカーを受け、表彰台を獲得。野中にとってはSUPER GTで初の表彰台となりました。中村が逃げ切った31号車が5位、2号車が6位でポイント獲得を果たしました。2号車は1ポイント差ながらランキング首位の座を守ることとなりました。

5位フィニッシュを果たした石浦宏明/大湯都史樹組 KeePer CERUMO GR Supra 38号車
5位フィニッシュを果たした石浦宏明/大湯都史樹組 KeePer CERUMO GR Supra 38号車
ピットスタートで最後尾から追い上げ8位入賞を果たした大嶋和也/福住仁嶺組 ENEOS X PRIME GR Supra 14号車
ピットスタートで最後尾から追い上げ8位入賞を果たした大嶋和也/福住仁嶺組 ENEOS X PRIME GR Supra 14号車
GT300クラスで3位表彰台を獲得した吉田広樹/野中誠太組 Green Brave GR Supra GT 52号車
GT300クラスで3位表彰台を獲得した吉田広樹/野中誠太組 Green Brave GR Supra GT 52号車
GT300クラスで3位表彰台を獲得したGreen Brave GR Supra GT 52号車の吉田広樹/野中誠太
GT300クラスで3位表彰台を獲得したGreen Brave GR Supra GT 52号車の吉田広樹/野中誠太

第2戦 リザルト GT500クラス

順位No.車名ドライバー名周回所要時間/差グリッドSW
1 3 Niterra MOTUL Z 高星 明誠/三宅 淳詞 117 3:01'16.898 2 10
2 23 MOTUL AUTECH Z 千代 勝正/ロニー・クインタレッリ 117 13.738 3 12
3 17 Astemo CIVIC TYPE R-GT 塚越 広大/太田 格之進 117 36.354 1
4 36 au TOM'S GR Supra 坪井 翔/山下 健太 117 38.002 11 46
5 38 KeePer CERUMO GR Supra 石浦 宏明/大湯 都史樹 117 41.637 10 16
6 12 MARELLI IMPUL Z 平峰 一貴/ベルトラン・バゲット 117 48.364 5
7 100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT 山本 尚貴/牧野 任祐 117 50.361 6 24
8 14 ENEOS X PRIME GR Supra 大嶋 和也/福住 仁嶺 117 54.666 7
9 39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra 関口 雄飛/中山 雄一 117 1'14.583 9 34
10 19 WedsSport ADVAN GR Supra 国本 雄資/阪口 晴南 117 1'26.522 8
11 37 Deloitte TOM'S GR Supra 笹原 右京/ジュリアーノ・アレジ 116 1 Lap 12 8

第2戦 リザルト GT300クラス

順位No.車名ドライバー名周回所要時間/差グリッドSW
1 88 JLOC Lamborghini GT3 小暮 卓史/元嶋 佑弥 108 3:02'17.680 1 6
2 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 佐々木 大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 108 17.702 3
3 52 Green Brave GR Supra GT 吉田 広樹/野中 誠太 108 19.73 10 16
4 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口 信輝/片岡 龍也 108 25.951 2 4
5 31 apr LC500h GT 小高 一斗/中村 仁/根本 悠生 107 1 Lap 13 12
6 2 muta Racing GR86 GT 堤 優威/平良 響 107 1 Lap 5 44
7 18 UPGARAGE NSX GT3 小林 崇志/小出 峻/三井 優介 107 1 Lap 11
8 87 METALIVE S Lamborghini GT3 松浦 孝亮/坂口 夏月 107 1 Lap 15 8
9 45 PONOS FERRARI 296 ケイ・コッツォリーノ/リル・ワドゥー 107 1 Lap 6
10 62 HELM MOTORSPORTS GT-R 平手 晃平/平木 湧也/平木 玲次 107 1 Lap 16
14 50 ANEST IWATA Racing RC F GT3 イゴール・オオムラ・フラガ/古谷 悠河 106 2 Laps 20
17 96 K-tunes RC F GT3 新田 守男/高木 真一 105 3 Laps 7 10
19 20 シェイドレーシング GR86 GT 平中 克幸/清水 英志郎 105 3 Laps 12
20 60 Syntium LMcorsa GR Supra GT 吉本 大樹/河野 駿佑 105 3 Laps 18
22 30 apr GR86 GT 永井 宏明/小林 利徠斗/織戸 学 105 3 Laps 19
23 25 HOPPY Schatz GR Supra GT 菅波 冬悟/松井 孝允/佐藤 公哉 105 3 Laps 23

ドライバーズポイント(GT500)

順位No.ドライバー名ポイント
1 36 坪井 翔/山下 健太 31
2 3 高星 明誠/三宅 淳詞 27
3 23 千代 勝正/ロニー・クインタレッリ 22
4 39 関口 雄飛/中山 雄一 19
7 38 石浦 宏明/大湯 都史樹 14
9 37 笹原 右京/ジュリアーノ・アレジ 4
10 14 大嶋 和也/福住 仁嶺 3
13 19 国本 雄資/阪口 晴南 1

チームポイント(GT500)

順位No.チーム名ポイント
1 36 TGR TEAM au TOM'S 34
2 3 NISMO NDDP 31
3 23 NISMO 27
4 39 TGR TEAM SARD 23
6 38 TGR TEAM KeePer CERUMO 20
9 37 TGR TEAM Deloitte TOM'S 9
12 14 TGR TEAM ENEOS ROOKIE 6
14 19 TGR TEAM WedsSport BANDOH 5