SUPER GT 第7戦オートポリス AUTOPOLIS GT 3Hours RACE 大湯都史樹/小林利徠斗組GRスープラが2位表彰台
GT300クラスでは新田守男/高木真一組Lexus RC F GT3が優勝!

2026.10.30(金)- 11:30配信

 SUPER GTの第7戦がオートポリスで行われ、2回のセーフティカー(SC)が出る荒れた展開となる中、大湯都史樹/小林利徠斗組 KeePer CERUMO GR Supra 38号車が2位表彰台を獲得。GT300クラスでは新田守男/高木真一組 K-tunes RC F GT3 96号車が優勝。チームとして7年ぶりの勝利を挙げるとともに、新田は自身の持つ最多勝利記録に加え、国内GT選手権における最年長優勝記録を更新しました。

大湯都史樹/小林利徠斗組GRスープラが2位表彰台 GT300クラスでは新田守男/高木真一組Lexus RC F GT3が優勝!

 2026年シーズンSUPER GTの第7戦「AUTOPOLIS GT 3Hours RACE」が10月17日(土)、18日(日)の両日、大分県・オートポリスで開催されました。
 全8戦で戦われている今季のSUPER GTも今大会を含め残り3戦となりました。例年このオートポリス戦は最終戦の1戦前のレースとして行われるため、サクセスウェイトは半分で争われますが、今年は中止となったセパン大会の代替戦がもてぎ大会に組み込まれ、最終戦は2レース制で行われることとなったため、今大会はフルウェイトで3時間という長丁場を争うこととなりました。
 今季TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGRスープラ勢は、坪井翔/山下健太組 au TOM'S GR Supra 36号車が開幕2連勝。坪井/山下組はその後も重いサクセスウェイトに苦しみながら着実にポイントを積み重ね、ランキング首位をキープしています。他のGRスープラ勢もまだまだ逆転可能な位置につけており、今季3勝目と更なるポイント獲得を目指して挑みました。
 シーズン中唯一九州で行われるSUPER GT戦でもあり、オートポリスには2日間合計で3万人が来場。秋晴れの好天のもと、集まったモータースポーツファンが熱い3時間レースを満喫しました。

予選

 17日(土)午後2時半より、気温23度、路面温度29度のコンディションのもと、ノックアウト方式の予選が行われました。
 GT500クラスは、Q1に14台全車が出走し、上位10台がQ2へと進出します。
 Q1では小林利徠斗の駆る38号車が3番手タイムをマーク。阪口晴南のWedsSport BANDOH GR Supra 19号車は5番手。笹原右京のDeloitte TOM'S GR Supra 37号車が6番手。山下がアタックを担当した36号車は、ランキング首位で100kgのサクセスウェイトを科されながらも8番手と健闘し、Q2進出を果たしました。
 Q2では国本雄資がアタックした19号車が2列目3番手グリッドを獲得しました。
 GT300クラスはQ1を2グループに分けて実施し、それぞれの上位9台がQ2へと進出。
 Q1A組では、平良響のapr GR86 GT 30号車が2番手、卜部和久のHYPER WATER INGING GR86 GT 2号車が3番手、吉田広樹のGreen Brave GR Supra GT 52号車が7番手タイムをマークしQ2進出。B組では、河野駿佑のSyntium LMcorsa LC500 GT 60号車がトップタイム。最後のアタックで一気にタイムを上げた高木の96号車が2番手、小山美姫のapr LC500h GT 31号車が4番手、洞地遼大のHOPPY Schatz GR Supra GT 25号車が6番手につけ、TGR/LEXUS勢は4台全車がQ2進出を決めました。
 Q2では、堤優威の2号車が最前列2番手を獲得。野中誠太の52号車が3番手。松井孝允の25号車は4番手に入り、25号車はGRスープラでの参戦以来、最高位グリッド獲得となりました。

決勝

 18日(日)午後1時10分より、気温25度、路面温度33度という絶好のコンディションのもと、給油を伴うピットインを2 回行うことが義務付けられた3時間で争われる決勝がスタートしました。
 2列目3番手からのスタートとなった19号車の国本は、好ダッシュで2位に並びかけるも逆転には至らず。しかしその後も2位にぴたりとつけたままの攻防を繰り広げました。上位勢は大きな順位変動がない中、最後尾14番手スタートの関口の39号車が2つポジションアップ。GT300クラス車両の周回遅れが現れ始めると、11位を走行していたジュリアーノ・アレジの37号車が8周目に混乱を上手くかいくぐって8位へとポジションを上げました。
 スタートから30分に満たない17周終了というかなり早いタイミングで、19号車がピットイン。ドライバーは国本のまま、タイヤ交換と給油作業を行いピットアウト。23周目には11位を走行していた39号車がピットへ向かい、こちらもドライバーは関口のままコースへと復帰しました。
 23周目、GT300クラスの31号車がトラブルでクラッシュし、翌周にSC導入。1回目のピットインを終えていた19号車、39号車を含む4台は、これにより前車と開いていたタイムギャップがなくなり有利な状況に。また、SCは5周、10分以上にわたり導入され、給油、ドライバー交代、タイヤ交換のタイミングなどの計画がずれたため、各チームは戦略の練り直しを強いられる難しいレースとなりました。
 29周目、残り2時間7分で再スタート。残り2時間を切ったあたりから、ピットに入っていなかった車両も1回目のピットに向かい、35周目に38号車が大湯へ、翌周37号車が笹原へ、その翌周には36号車が坪井へ、そして38周目には14号車が福住へとドライバー交代を行いました。45周目にGT500クラスでは最後の車両がピットへ向かい、全車1回目のピットイン義務を消化した時点で国本の19号車が3位、関口の39号車が4位、大湯の38号車が7位、笹原の37号車が8位、坪井の36号車が12位、福住の14号車が14位で中盤戦へ。
 レースが折り返しを過ぎた直後の50周目、GT300クラスの52号車がバトルの中で接触しクラッシュ。フルコースイエロー(FCY)を経て、この日2度目のSCが導入されました。
 56周目、残り1時間13分ほどで再スタート。ここで給油すれば最後まで走りきれるかというタイミングで、19号車と14号車がピットイン。翌周39号車、その翌周には36号車もピットへ向かい、2回目の給油作業を伴うピットイン義務を消化しました。
 残り55分を切った67周目、この時点での首位を走行していた38号車がピットイン。大湯のまま5位でコースへ復帰すると、猛追を見せてポジションアップ。72周目には2位へと浮上しました。
 巧みなピット戦略と坪井の力走で78周目には4位へと順位を上げた36号車でしたが、2回目のピットイン時に作業違反があり痛恨のドライブスルーペナルティ。9位へと順位を落とすこととなってしまいました。
 終盤は、諦めない36号車の坪井が、前を行く39号車のサッシャ・フェネストラズとの息をつかせぬ攻防を展開。38号車の大湯は首位を追い、最後はその差を2秒以内にまで詰めましたが逆転には至らず、2位でチェッカー。38号車は開幕戦以来となる、今季2度目の2位表彰台を獲得しました。
 37号車も最後まで表彰台を争いましたが0.5秒及ばず4位。逃げ切ったフェネストラズの39号車が7位、坪井の36号車はサクセスウェイトとペナルティに苦しみながらも8位、19号車が10位に入り、ポイント獲得を果たしました。

 GT300クラスでは、予選で2番手グリッドを獲得した2号車に対して、予選中に他のアタック車両の走路妨害があったとして2グリッド降格のペナルティが科されることに。これにより野中の52号車が最前列2番手、松井の25号車が3番手、堤の2号車が4番手に。そして河野の60号車が5番手、新田の96号車が7番手からスタートしました。
 4番手の2号車堤と5番手の60号車河野はスタートを決め、松井の25号車をパス。3位に浮上した2号車の勢いは止まらず、2位の52号車とともに3台での首位争いを展開。2号車は52号車と接触し合いながらの激しいバトルの末、13周目の1コーナーで52号車をパスして2位に上がると、さらに17周目の第2ヘアピンで首位に立ちました。翌周には52号車もこれに続く2位へと順位を上げました。
 この後、小山の31号車のクラッシュにより1度目のSC導入。レースが再開されると、各チームが1回目の給油を伴うピットイン義務消化のためにピットへ向かう中、2号車、52号車、96号車はピットインを遅らせる作戦に。スタートから1時間10分過ぎの38周目に首位の2号車、41周目に2位の96号車、そしてその翌周、首位の52号車がピットイン。ドライバーは野中のまま6位でコースへ復帰した52号車は、同様に連続スティントとなった堤の2号車と再び接近戦に。
 野中と堤は抜きつ抜かれつの激しいバトルを繰り広げていましたが、47周目、GT500車両が絡む中で野中の52号車が痛恨のスピンを喫し、壁にヒット。好走を見せていた52号車はここでレースを終えることとなりました。
 このアクシデントによりFCYを挟んで、この日2度目のSCに。再スタートが切られると、早めのピットイン作戦を採ったチームはここで2回目の給油へ。1回目のピットインで高木へと交代していた96号車はここでもピットを遅らせ、首位に浮上。その後もハイペースで後続を引き離し、64周目にピットイン。ここで96号車はタイヤ無交換作戦を採り、2回目のピットインを終えた組では2位でコースに復帰しました。
 68周目、前を行くRUNUP × SOL GT-R 360号車をパスし、実質的な首位に浮上。その後、最後までピットインを引っ張った2台が2回目のピットに向かったことで、73周目に96号車は首位に立ちました。
 残り35分、2位との差は5秒強でしたが、96号車の高木はペースを緩めることなく後続を引き離していき、最後は2位に25秒以上の大差をつけてトップチェッカー。2人あわせて115歳というベテランコンビが涙の今季初勝利を飾りました。96号車としては7年ぶりの勝利。新田は自身の持つGT300クラスでの最多勝記録を23に伸ばすとともに、JGTC/SUPER GTでの最年長優勝記録(59歳8か月)も更新することとなりました。
 2号車は4位でフィニッシュし、堤/卜部組はドライバーランキングでも5位に浮上。新田/高木組もランキング10位へと浮上し、残り2戦でのタイトル争いに可能性を残すこととなりました。

KeePer CERUMO GR Supra 38号車 ドライバー 大湯都史樹:

 本当にSUPER GTって色んな環境の変化がある中で、(小林)利徠斗も苦しい中、頑張って耐えてくれてたと思うし、その後フィードバックとかも含めてあったからこそチームも完璧な仕事をしてくれて、2位という結果を獲ることができました。優勝できなかったのは残念ですが、次戦のもてぎに関しては非常に得意としております。38号車として良いこの流れをキープして、優勝を目指して頑張りたいと思うので、次も応援よろしくお願いします。

KeePer CERUMO GR Supra 38号車 ドライバー 小林利徠斗:

 僕が担当した第1スティントは正直ペース的にはかなり厳しくて、6番手スタートから順位も後退しましたし、燃料やタイヤなど色々気にしながら走る、かなり苦しい展開から始まりました。正直、表彰台に上がれるとは予想もしていなかったのですが、ただその後の2スティント目以降の大湯選手のペースが良かったですし、展開にも恵まれました。結果的には惜しい2位ではあるんですが、内容はすごく良かったと思います。本当に良いレースでした。

K-tunes RC F GT3 96号車 ドライバー 新田守男:

 (高橋国光氏の持っていた最年長優勝記録更新に)それは光栄です。こうやってレース活動をさせていただいたことに、本当にチームやファンの皆さんと、スポンサーの方々と、(高木)真一にしても一緒に組んでくれたドライバー、一緒に戦ってくれたライバルの人達、本当に感謝しかありません。正直今回のタイヤは予選ぶっつけで履くことになったので、ロングランのテストが全然できていませんでした。予想がつかなかったので、僕の第1スティントがとても大事なレースになるなということを考えながら走ってたんですが、本当にタイヤのパフォーマンスが良くて、車もすごい良く仕上がってて、ペースが後半も落ちずにいい形で僕が行ったスティント分走れるということが分かったんで、高木選手に代わってからの戦略を切り替える形にしました。RC Fでタイヤ無交換に挑んだのは初めてで、チームにとっても僕達にとってもそのトライが実って本当によかったなと思います。このオートポリス戦とあともてぎの2つ、この3戦をちょっと特別な思いで僕たちレースをしたいということをチームの皆と話をしていて、ここで勝たせてもらったんで、この勢いで残りの2つもなんとか制したいなと思います。

K-tunes RC F GT3 96号車 ドライバー 高木真一:

 最初のスティントで新田さんが走れば走るほど、ここまで行けば無交換ができる、というのがわかってきて、無交換作戦を採ったんですが。もう最後の3周とかもう、ずっと泣きながら「これでスピンしないように」とか「何も起きるな」とか色んなことを考えながら走りました。それと、来年はもしかしたら車両が変わって、今年がRC F最後の年になるかもしれない。そういうことを思えば、今回の優勝はおじさん2人が11年間頑張ってくれたRC Fを、優勝に導けたっていうのは一番嬉しいかなと思います。

GT500クラス

順位No.車名ドライバー周回タイム/差グリッドSW
1 100 STANLEY HRC PRELUDE-GT 山本尚貴/牧野任祐 98 3:01'37.269 4 76
2 38 KeePer CERUMO GR Supra 大湯都史樹/小林利徠斗 98 1.363 6 56
3 23 MOTUL Niterra Z 千代勝正/高星明誠 98 7.972 9 50
4 37 Deloitte TOM'S GR Supra 笹原右京/ジュリアーノ・アレジ 98 8.501 10 36
5 12 TRS IMPUL with SDG Z 平峰一貴/ベルトラン・バゲット 98 10.065 5 40
6 8 #8 ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GT 太田格之進/大津弘樹 98 10.284 12 58
7 39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra 関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ 98 36.404 14 64
8 36 au TOM'S GR Supra 坪井翔/山下健太 98 36.643 8 100
9 16 #16 ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GT 野尻智紀/佐藤蓮 98 37.492 7 66
10 19 WedsSport BANDOH GR Supra 国本雄資/阪口晴南 98 42.750 3 14
13 14 ENEOS X PRIME GR Supra 福住仁嶺/大嶋和也 98 1:41.901 13 62

GT300クラス

順位No.車名ドライバー周回タイム/差グリッドSW
1 96 K-tunes RC F GT3 新田守男/高木真一 93 3:01'56.731 7 32
2 360 RUNUP × SOL GT-R 荒川麟/金丸ユウ/田中篤 93 25.828 28 18
3 65 LEON PYRAMID AMG 蒲生尚弥/菅波冬悟/黒澤治樹 93 39.934 8 74
4 2 HYPER WATER INGING GR86 GT 堤優威/卜部和久 93 40.331 4 80
5 18 UPGARAGE AMG GT3 小林崇志/新原光太郎 93 1:01.494 14 62
6 45 PONOS FERRARI 296 EVO 篠原拓朗/川端伸太朗/大宮賢人 93 1:19.928 17 40
7 7 CARGUY Ferrari 296 GT3 EVO ザック・オサリバン/梅垣清/伊東黎明 93 1:20.489 6 94
8 62 HELM MOTORSPORTS GT-R 平木湧也/平木玲次 93 1:22.383 25 22
9 26 ANEST IWATA GAINER Z 安田裕信/リ・ジョンウ/三井優介 93 1:27.352 16
10 32 ENEOS X PRIME AMG GT3 石浦宏明/鈴木斗輝哉 93 1:27.638 12 72
17 25 HOPPY Schatz GR Supra GT 松井孝允/洞地遼大 92 1 Lap 3 4
18 20 シェイドレーシング RC F GT3 平中克幸/清水英志郎 92 1 Lap 29
21 30 apr GR86 GT 永井宏明/平良響/織戸学 92 1 Lap 18 8
26 60 Syntium LMcorsa LC500 GT 吉本大樹/河野駿佑 84 9 Laps 5 80
52 Green Brave GR Supra GT 吉田広樹/野中誠太 46 47 Laps 2 80
31 apr LC500h GT 小高一斗/小山美姫/チャーリー・ブルツ 20 73 Laps 13 8

※SW:サクセスウェイト(kg)

ドライバーズポイント(GT500)

順位No.ドライバーポイント
1 36 坪井翔/山下健太 61
2 100 山本尚貴/牧野任祐 58
3 17 塚越広大/野村勇斗 45
4 38 大湯都史樹/小林利徠斗 43
5 39 関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ 36
10 14 福住仁嶺/大嶋和也 31
11 37 笹原右京/ジュリアーノ・アレジ 26
14 19 国本雄資/阪口晴南 8

チームポイント(GT500)

順位No.チームポイント
1 36 TGR TEAM au TOM’S 79
2 100 STANLEY TEAM KUNIMITSU 76
3 17 Astemo REAL RACING 58
4 38 TGR TEAM KeePer CERUMO 58
5 39 TGR TEAM SARD 51
9 14 TGR TEAM ENEOS ROOKIE 48
11 37 TGR TEAM Deloitte TOM’S 39
13 19 TGR TEAM WedsSport BANDOH 22

第7戦 オートポリス