LEXUS GAZOO Racing

SUPER GT 2017年 第5戦 富士

決勝

LEXUS勢最上位となる3位表彰台を獲得したZENT CERUMO LC500 38号車(立川 祐路/石浦 宏明)

立川/石浦組LEXUS LC500が3位表彰台獲得

 SUPER GT第5戦の決勝レースが富士スピードウェイで行われ、4連勝中のLEXUS LC500勢は重いウェイトハンデを負いながらも、レースを通してバトルを繰り広げ、立川 祐路/石浦 宏明組 ZENT CERUMO LC500 38号車が3位表彰台。中嶋 一貴/ジェームス・ロシター組 au TOM'S LC500 36号車が4位でフィニッシュ。LEXUS LC500は6台全車がトップ10フィニッシュでポイントを獲得した。

 6日(日)は多少雲はあるものの好天に恵まれ、強い日差しで夏らしい天候となり、気温29度、路面温度36度のコンディション。午後3時25分に静岡県警の白バイとパトカーの先導による交通安全パレードに続き、フォーメーションラップから決勝レース(66周)のスタートが切られた。

 上位勢は順当なスタートを切り、ロシターがスタートを担当した36号車は3位をキープ。その後方では、38号車の立川とKeePer TOM'S LC500 37号車のニック・キャシディがサイド・バイ・サイドでの6位争いを繰り広げた。

 38号車の立川は、じりじりと前との差を詰めていき、9周目には5位へ。更に前車との激しいバトルの末に、24周目のTGRコーナー(1コーナー)で4位へと浮上、3位を走行する36号車にも追いつくと、27周目には36号車もかわし、ついに表彰台圏内までポジションアップを果たした。

 中盤に入り、各車給油とタイヤ交換、ドライバー交代のためにピットイン。3位につける38号車は、前を行くGT-R 23号車と同じタイミングで30周終了時にピットイン。そのままの順位でピットアウトすると、交代した石浦が、テール・トゥ・ノーズで激しく23号車を攻めるバトルが続くこととなった。

 全車がピット作業を終えた時点で、38号車が3位、中嶋一貴に代わった36号車が4位、平川亮に代わった37号車が5位で、チームメイト同士ながらこちらも接触寸前のバトルを展開。その後方ではWAKO'S 4CR LC500 6号車の大嶋 和也とWedsSport ADVAN LC500 19号車の国本 雄資も僅差で競り合っており、そこかしこで繰り広げられる接近戦は、富士に集まった多くのモータースポーツファンを湧かせた。

 38号車石浦の猛追は最後まで続き、終盤には首位を走る車両のペースが落ちたこともあって、最後は3台での首位争いになるかと思われたが、ファイナルラップ直前あたりからGT300の集団の中を抜けていくこととなり、それ以上の順位変動は無いまま、38号車が3位でチェッカー。第2戦富士での優勝に次ぐ、今季2度目の表彰台を獲得することとなった。

 36号車は中嶋一貴が粘り強く走り切り4位。37号車は6位、14番手スタートから追い上げた19号車が7位。6号車が9位、DENSO KOBELCO SARD LC500 1号車が10位でチェッカーを受け、LEXUS LC500勢は厳しいウェイトハンデの中、6台全車がトップ10フィニッシュでポイントを獲得。

スタート直後の1コーナー スタート直後の1コーナー

ピット作業を行うau TOM'S LC500 36号車(中嶋 一貴/ジェームス・ロシター) ピット作業を行うau TOM'S LC500 36号車(中嶋 一貴/ジェームス・ロシター)

KeePer TOM'S LC500 37号車(平川 亮/ニック・キャシディ) KeePer TOM'S LC500 37号車(平川 亮/ニック・キャシディ)

GT-R 23号車と激しい2位争いを繰り広げたZENT CERUMO LC500 38号車(立川 祐路/石浦 宏明) GT-R 23号車と激しい2位争いを繰り広げたZENT CERUMO LC500 38号車(立川 祐路/石浦 宏明)

 この結果、36号車のロシターがドライバーズランキングで首位に浮上。これに1ポイント差の2位で大嶋/アンドレア・カルダレッリ組、更に1ポイント差で平川/キャシディ組、トップから3ポイント差の4位に立川/石浦組が続くという、ほぼ横一線と言っていい状況で、夏の長丁場、大量ポイント獲得のチャンスである、次戦鈴鹿1000kmを迎えることとなった。

ZENT CERUMO LC500 38号車 立川 祐路

昨日から車のバランスにすごく苦しんだ。今日の20分間のウォームアップでも改善されず、決勝スタート直前のグリッド上でセッティングを大きく変えてもらう状況だった。しかし、その作業が効を奏し、何とか決勝では戦えるレベルになった。最初のうちは、他メーカーの車両など、燃料リストリクターが大きい車両が前にいたため、中々抜けなかったが、様子を見ながら周回し、GT300クラスに引っかかったタイミングや、後半タイヤ摩耗が進んできた中で、向こうのミスを待ち、何とかポジションアップを果たせた。欲を言えば最後はもう一つ上に行ければというのはあるが、難しかっただろう。今週末の状況を考えれば、今日の結果は満足行くものだと思う。ポイント的にもほぼ横一線のようなものなので、チャンピオンシップ争いはこれからだ。次戦の1000kmはウェイトハンデも厳しいが、それはライバルも同じだし、長い戦いで上手くやれば上位に行ける可能性の高いレースなので、何とか好成績を狙いたい。

3位表彰台に登ったZENT CERUMO LC500 38号車の立川 祐路と石浦宏明

ZENT CERUMO LC500 38号車 石浦 宏明

ずっと23号車を追う形となり、ブレーキはこっちの方が詰められるので、行けるかなと思っていたのだが、ブロックが厳しく、無理に行くとぶつかってしまうので逆転は叶わなかった。ファイナルラップはどこかで行きたいと思っていたのだが、ちょうど最後の最後にGT300クラスの集団に追いつき、それでちょっと離れてしまった。でも良いペースでレースを戦うことが出来た。昨日から今日のウォームアップまでクルマがあまり決まらず、グリッドでも大きく変更するなど少し不安だったが、立川さんの走りを見てほっとした。タイヤも予定とは違う、立川さんと同じものにして、それが上手く行った。僕自身はピットを出てから最後までずっとバトルで、結局抜けなかったので悔しいが、表彰台に上れたのは良かった。

RESULT
SUPER GT 2017年 第5戦 富士 決勝結果:GT500

順位No.車名ドライバー周回ベストラップ所要時間/差タイヤウエイト
18ARTA NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
野尻 智紀
小林 崇志
661'31.8511:44'39.955BS20
223MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
松田 次生
ロニー・クインタレッリ
661'32.3511.530MI52
338ZENT CERUMO LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
立川 祐路
石浦 宏明
661'32.3912.203BS60
436au TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
中嶋 一貴
ジェームス・ロシター
661'32.76513.300BS72
512カルソニック IMPUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
安田 裕信
ヤン・マーデンボロー
661'32.55114.938 BS14
637KeePer TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
平川 亮
ニック・キャシディ
661'32.53915.244 BS74
719WedsSport ADVAN LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
関口 雄飛
国本 雄資
661'32.48119.525YH18
8100RAYBRIG NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
山本 尚貴
伊沢 拓也
661'31.88319.603BS38
96WAKO'S 4CR LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
大嶋 和也
アンドレア・カルダレッリ
661'32.34219.666 BS82
101DENSO KOBELCO SARD LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
ヘイキ・コバライネン
平手 晃平
661'33.02622.480 BS70
1146S Road CRAFTSPORTS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
本山 哲
千代 勝正
661'32.65158.928 MI46
1264Epson Modulo NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
ベルトラン・バゲット
松浦 孝亮
661'33.0161'04.652DL6
1324フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
佐々木 大樹
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
521'32.67314LapsYH6
16MOTUL MUGEN NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
武藤 英紀
中嶋 大祐
451'32.83121LapsYH14
17KEIHIN NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
塚越 広大
小暮 卓史
301'32.61336LapsBS36