LEXUS GAZOO Racing

SUPER GT 2017年 第7戦 ブリーラム(タイ)

決勝

平川亮/ニック・キャシディ組のKeePer TOM'S LC500 37号車がポール・トゥ・ウィン。大嶋 和也/アンドレア・カルダレッリ組 WAKO'S 4CR LC500 6号車が2位で続き、LEXUS LC500が1-2フィニッシュ

平川/キャシディ組LEXUS LC500が今季2勝目!
最終戦へ向けランキング首位浮上

 SUPER GT第7戦の決勝レースがタイのチャン・インターナショナル・サーキットで行われ、平川亮/ニック・キャシディ組のKeePer TOM'S LC500 37号車がポール・トゥ・ウィンで今季2勝目。ドライバーズランキングでも首位に浮上し、最終戦に臨むこととなった。大嶋 和也/アンドレア・カルダレッリ組 WAKO'S 4CR LC500 6号車が2位で続き、LEXUS LC500が1-2フィニッシュ。トップ6中5台をLEXUS LC500が占めた。

 8日(日)は朝から好天に恵まれたが、決勝レーススタートの僅か30分ほど前に突然のスコールに見舞われ、コースはあっという間にフルウェットに。すぐに雨は止んだが、空にはまだ雲が残っており、ウェットタイヤで行くか、スリックに賭けるか、非常に難しい状況でスタートを迎えた。

 午後3時、気温30度、路面温度33度というコンディションで、セーフティカーランにより決勝レース(66周)がスタート。3周目から本格的な戦いが開始された。ポールポジションの37号車ニック・キャシディはウェットタイヤで順調に首位をキープ。序盤はウェットタイヤを装着した上位勢が予選順位のまま周回を重ねていった。

 路面は徐々に乾いていき、スリックでスタートした車両とのラップタイムが逆転し始めた10周目過ぎから、上位勢もピットへ向かいスリックタイヤへと交換。

 13周目にスリックタイヤに交換したキャシディの37号車はウェットタイヤのまま走り続ける車両を次々にパスし、23周目に首位に復帰。カルダレッリの6号車も3位へとポジションを上げた。

 37号車のキャシディは首位をキープし34周目終了で平川へとドライバーチェンジ。中盤続々と上位勢もピットへ向かったが、2位を走行していたライバル車がピットで大きくタイムロス。これにより6号車が2位にポジションを上げ、LEXUS LC500の1-2となった。

 天候は回復し、路面は完全にドライに。夕方4時を回っても気温33度、路面温度38度まで上がる熱い戦いとなる中、他のLC500勢では、ZENT CERUMO LC500 38号車とau TOM'S LC500 36号車が5,6位、そして後方からはスリックタイヤでのスタートを選択し、一時はほぼ最後尾、1周遅れとなっていたDENSO KOBELCO SARD LC500 1号車が、ヘイキ・コバライネンの猛追で順位を上げてきた。

 レースは残り2周で3位を走行していた車両がコース脇にストップ。これにより4位以下の順位がひとつずつ繰り上がることに。

 首位の37号車平川は、ずっと後続との差を10秒以上に保ったままトップでチェッカーを受け、ポール・トゥ・ウィンで開幕戦に続く今季2勝目を挙げた。この勝利で平川/キャシディ組はドライバーズランキングでも首位に浮上した。

KeePer TOM'S LC500 37号車(平川 亮/ニック・キャシディ) KeePer TOM'S LC500 37号車(平川 亮/ニック・キャシディ)

WAKO'S 4CR LC500 6号車(大嶋 和也/アンドレア・カルダレッリ) WAKO'S 4CR LC500 6号車(大嶋 和也/アンドレア・カルダレッリ)

両クラスともLEXUS勢がレースを制した 両クラスともLEXUS勢がレースを制した

 2位には大嶋/カルダレッリ組の6号車。6号車もランキングで37号車に6ポイント差の2位へとポジションを上げることとなった。
 立川・石浦組の38号車が4位、中嶋一貴/ロシター組の36号車が5位、猛追を見せた1号車が6位でフィニッシュし、LEXUS LC500はトップ6のうち5台を占める活躍を見せた。

KeePer TOM'S LC500 37号車 平川 亮

最高の結果になった。正直スタート前はかなりナーバスになっていて、タイヤ選択にすごく悩んだが、雨の中でのペースも良かった。レースを決めたのは、ドライに交換するタイミングだった。運も味方してくれたのかすごく良いタイミングで入れて、アウトラップも良く、ニックが更に差を広げてくれた。その後僕に交代するときのピット作業も早く、アウトラップもクリーンにまとめられた。それからは全く後ろを見ずに、常に前を向いて、ミスをしないように、順位をキープできるように頑張った。とても良いレースが出来たし、最終戦に向けて良いペースに乗れたと思う。次のもてぎはハンデがなくなるので、開幕戦のようなレースがしたい。

KeePer TOM'S LC500 37号車 ニック・キャシディ

信じられないような一日となった。最高の結果で終われたと同時に、私自身にとっても、これまでに戦ってきたGTレースの中で最高の一戦になった。チームや関係者の皆様に感謝したい。ウェットタイヤでスタートし、乾いていく難しいコンディションだったが、タイヤの温度を低く保つために留意しながらも、後とのギャップを維持するように走った。周回遅れの処理などでリスクを負わないように注意したが、クルマは本当に好調で、ペースも良かった。ピット作業も素晴らしかった。(平川)亮はシーズンを通していつも素晴らしい走りをしてくれるが、予想通りにトップを快走してくれた。次のもてぎは重要なレースになるが、この好調を維持して戦えると思うので、楽しみにしている。

WAKO'S 4CR LC500 6号車 大嶋 和也

予選4番手ということで、優勝も欲しいところだったが最低限の結果は出せて、LEXUSの1-2の一翼を担うことが出来たのは良かったかなと思う。チャンピオン獲得はまだ諦めるわけにはいかない。最終戦はなんとしても優勝を狙う。我々が優勝しても37号車が2位だと向こうがチャンピオンということになるが、まずLEXUSのチャンピオン獲得のために頑張りたい。僕らに優勝できるポテンシャルがあるとすれば、向こうが2位に入ってくる可能性というのはかなり高い。でもレースなので何があるか分からないし、諦めずに最後まで戦う。クルマは速いし、最終戦はノーハンデで軽くなる。もてぎは毎年得意としているレースなので、もちろん勝ちに行く。

WAKO'S 4CR LC500 6号車 アンドレア・カルダレッリ

非常に難しいレースだった。ウェットコンディションで始まって、目標とする37号車が先頭なのに対し、我々は2列目スタートで、前車の巻き上げる水もあり、最初はとても難しかった。また、タイヤ選択も完璧ではなかった。しかしその後プッシュを続け、タイヤ交換後も可能な限りハードにアタックした。クルマのパフォーマンスもよく、2位にポジションを上げることが出来た。更に上を狙ったが、ラインを外すとまだ濡れているところが多く、車のコントロールを失いタイムをロスしてしまうので、2位キープに徹した。ポイント争いでは首位に6ポイント差とちょっと離されてしまったが、レースでは何が起こるか分からない。私自身、2014年にも追う立場で最終戦のもてぎに臨んだことがあるが、あの時は2位でフィニッシュしたがわずか2点足りずにチャンピオンを逃した。それだけに、今年はなんとしてもタイトルを狙いたいし、そのためには勝つだけだ。

RESULT
SUPER GT 2017年 第7戦 ブリーラム(タイ) 決勝結果:GT500

順位No.車名ドライバー周回ベストラップ所要時間/差タイヤウエイト
137KeePer TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
平川 亮
ニック・キャシディ
661'25.9431:42'48.674BS48
26WAKO'S 4CR LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
大嶋 和也
アンドレア・カルダレッリ
661'25.62012.121BS48
317KEIHIN NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
塚越 広大
小暮 卓史
661'26.19730.120 BS18
438ZENT CERUMO LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
立川 祐路
石浦 宏明
661'25.99641.028 BS43
536au TOM'S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
中嶋 一貴
ジェームス・ロシター
661'26.0451'08.598BS47
61DENSO KOBELCO SARD LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
ヘイキ・コバライネン
平手 晃平
661'25.9041'13.029BS36
7100RAYBRIG NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
山本 尚貴
伊沢 拓也
661'26.3081'14.712BS35
864Epson Modulo NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
ベルトラン・バゲット
松浦 孝亮
661'27.3601'27.292DL28
923MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
松田 次生
ロニー・クインタレッリ
651'26.1081 LapMI59
1046S Road CRAFTSPORTS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
本山 哲
千代 勝正
651'26.2761 LapMI23
118ARTA NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
野尻 智紀
小林 崇志
651'26.6661 LapBS35
1219WedsSport ADVAN LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
関口 雄飛
国本 雄資
651'25.7331 LapYH23
1316MOTUL MUGEN NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
武藤 英紀
中嶋 大祐
651'26.9521 LapYH7
1412カルソニック IMPUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
安田 裕信
ヤン・マーデンボロー
631'25.4993 LapsBS13
24フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
佐々木 大樹
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
341'26.25032 LapsYH12